社内のキラリと光る人材にフォーカスを当て、代表の堀江と仕事哲学を語る「#with_horie (ウィズホリエ)」。第2回目のゲストは、delyのタイアップ広告事業部ゼネラルマネージャーの野村 俊介(ノムラ シュンスケ/通称・スコさん)です。
聞き手:堀江 裕介(dely株式会社 代表取締役社長 CEO)
語り手:野村 俊介(dely株式会社 タイアップ広告事業部ゼネラルマネージャー)
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delyなら0から100どころか、0から1,000にも10,000にも手が届く
堀江:今日はタイアップ広告事業の責任者をしている、スコさんこと野村俊介さんに話を聞いてみます。よろしくお願いします。
スコ:よろしくお願いします!
堀江:そもそもなぜ「スコさん」なんでしたっけ?(笑)
スコ:これまで海外の方とビジネスをすることが多かったのですが、その時に使っていたイングリッシュネームが「スコット」でした。それでなぜかdelyでは短縮されてスコさんと呼ばれてます。
堀江:なるほど(笑)幼少をイギリスで過ごしていて、英語もペラペラなスコさん。では、早速そんなスコさんのdelyに来るまでのキャリアのことを教えてもらえますか?
スコ:はい。delyは3社目で、1社目は2008年に新卒でブリヂストンに入社しました。配属先は宣伝部門で、当時はiPhoneが発売されたばかり。facebookやtwitterなどのSNSの黎明期でもありました。
堀江:2008年というと、僕がまだ高校生の時ですね。たしかにSNSが学校でも流行り始めていた気がする。
スコ:堀江さん、高校生だったんですね!世代を感じますね(笑)まさにデジタルマーケティングが大切になってくるという風潮の中で、若手の自分にいろいろ任せてもらい、自由にチャレンジをさせてもらってすごく楽しかったです。ただ、途中からタイヤという商材の特性上、宣伝だとそこまで売上に貢献できないんじゃないかと思ってしまって。
堀江:なるほど。たしかにタイヤは広告を打つことよりもガソリンスタンドやパーツショップに置いてもらったり、販売店に対する施策の方をしたりする方がより効果的に売上に繋がるかもですよねー。
スコ:はい、おっしゃる通りです。CMに何十億払うよりも、そちらの方が売上に直結するかもしれないな、と思ってしまって・・・。じゃあ会社に一番ダイレクトに貢献出来るところはどこだろう、と考えた時にそれはやっぱり売ることだなと思って、4年目で営業部門への異動願いを出しました。
堀江:より貢献できるフィールドを望んで、宣伝部門から営業部門に異動したと。営業部門でのお仕事はどうでした?
スコ:営業部門では海外営業に関わり、売上に直巻する部門ということで、プレッシャーは大きいものの、やりがいを感じることのできる仕事でした。ただ、営業経験を積ませてもらった後、やっぱりマーケティングが好きだな、もう一度やりたいなと思い始めて。そこで、6年ほどお世話になったブリヂストンを辞めて、ペルフェティ・ヴァン・メレという外資系の製菓メーカーに転職し、FRISK(フリスク)のブランドマーケティングをやってました。
堀江:2社目に選んだのが、有名なフリスクのブランドマネージャー。そもそも、ブランドマネージャーってどんな仕事なんですか?
スコ:分かりやすく言ってしまえば、ブランドマネージャーはその名の通り「ブランドに対する責任を負う」仕事。予算の策定、商品戦略からCM戦略など裁量広くあらゆることを担っていました。
堀江:へぇ、ブランドマネージャーって、一つの商品のまるで経営者みたいな仕事なんですね。ちなみにスコさんが入社された時のフリスクってどんな状況だったんですか?
スコ:当時、フリスクの競合が強く売上シェアも厳しくなっていた時期で、とてもタフなシチュエーションで・・・。実はフリスクはライバルよりも2倍の値段で売っているため、価格競争的にはかなり厳しい状況だったんです。
堀江:2倍って凄い差ですよね。売上も下がっていてかなり危うい状況。それを打開するために、スコさんは、当時どんな戦略を打ったんですか?
スコ:端的にいうと、値下げするのではなく、商品の付加価値を高める戦略をとりました。「フリスク持っている方がかっこいい」というエモーショナルなメリットを訴求したんです。それが結果にも結びつき、売上シェアも回復させることに繋がりました。相当大変でしたが、貴重な経験を積ませてもらいましたね。
堀江:結局、価格はいじらなかったんですね。でもそれが正しいと僕も思います。消費者にとっては、そのブランドを使いたいという感情が価格よりも優先されるということ。良いブランドイメージがあれば、2倍の価格差も関係なく売れてしまう・・・うーん、興味深いエピソードですね。そんなスコさんは、なぜフリスクからdelyに入社してくれたんですか?
スコ:0を100にするみたいな新しく作っていくということをやってみたくて。そこで創業期、もしくは第二創業期の会社を見ていく中で、自分の一番の趣味である料理と密接にかかわっているdelyにジョインすることに決めました。最後は堀江さん、柴田さんとお会いして、このパワーある経営チームなら0から100どころか、0から1,000にも10,000にも手が届くと思えたことが決め手ですね。
食領域におけるクライアントのマーケティングパートナーを目指す
堀江:スコさんはタイアップ広告チームにこれまで在籍していた方たちとは、異質な経験を持っていましたよね。セールスマンというより、完全なマーケター。初めてのインターネット業界で、しかも広告を売る部署に来て、その点不安はありませんでしたか?
スコ:最初は、超不安でした(笑)マーケティングはアカデミックの面でも実務の面でも自信を持っていましたが、広告のセールスはやったことなかったので、どうバリューを発揮するか心配でした。
堀江:実際入社してみてどうでした?
スコ:超不安だったんですが、入社してからしばらくして「お、いけそうだな」と思えました。元々自分がクライアントサイドにいたことで、クライアントの困りごとがすごくよく分かるんですよね。マーケティング課題も、社内調整の大変さも、営業との兼ね合いも。クライアント視点のインサイトを、クラシルの広告提案に盛り込むことで、厚みをグッと増すことに貢献できそうだなと手応えを感じました。
堀江:実際、かなり活躍して頂いて、すぐにチームに欠かすことのできない存在になりましたね。
スコ:ありがとうございます。とは言え、まだまだですが・・・。
堀江:ちなみに、スコさんと仕事をして、改めて気づいたことがあります。それは、メディアのセールスは広告枠を提供してimpを出すだけの存在から、クライアントサイドの課題感に対してベストなマーケティング手法を提供できるよう進化しなければ、生き残ることができないということです。
スコ:はい、それは私がクライアントサイドにいた時から、ずっと感じていたことでもあります。
堀江:実際、クラシルの広告も、動画の再生数を増やせばクライアントが満足する、というわけではなくなってきたタイミングでした。いまでは、クライアントのマーケティングコンサルに近いことをやり始めてて、段々と結果も出せるようになってきましたよね。
スコ:おっしゃる通りで「食領域におけるクライアントのマーケティングパートナー」になることが今のタイアップ広告チームのビジョンです。これはよくチームにも共有して、伝えていますね。
堀江:クラシルのこれからの方向性を捉えた、ふさわしいビジョンだと思います。
スコ:クライアントと話していても、多くの商品で機能的な価値だけではそこまで差がつきにくくなってきていて、情緒的な価値をいかに消費者に訴求できるか、が重要になってきているそうです。これはフリスクで私が経験したことと一緒ですね。
堀江:たしかに、フリスク時代に経験したことが活きますね。
スコ:ブランド広告といえばCMが主流ですが、ブランド広告のデジタル領域は誰も正解を見つけられていない気がします。デジタル領域はテレビCMのように尺や線引きなどのレギュレーションがなく、答えが無数にあります。また、ブランドごとに正解が違うため、非常に難しい領域です。だからこそ、delyはベストウェイをクライアントと一緒に探していける存在にならないといけません。
堀江:そうですね。いま、食品業界の最先端のマーケティングを、最も横串で見ることができる企業の一つのがdelyだと思ってます。ここのナレッジを溜め続けていけば、僕らが最も効果的なブランド広告を開発して提供できるようになれます。どの企業よりも動画広告をつくってきたdelyだからこそ、食品業界の最良のマーケティングパートナーになる可能性を持っていると言えるのかも。
スコ:まだまだスポットで広告をご発注いただくことが多いため、年間でのご提案や、もっと言うと三年間とか、ブランドを育成するくらいの長期的なマーケティングパートナーになっていきたいですね。
堀江:広告予算も、インターネット広告の予算が、テレビ広告の予算を超えていくのは避けることのできない流れです。その時流の中、よりダイナミックな取り組みがクライアントさんとdelyで実施できるようになると素晴らしいですよね。
スコ:はい。ただレシピ動画をつくるのではなく、クライアントのマーケティング課題に一緒に取り組むに値する存在になる。そのためには、私たち自身の視座を上げ、もっとレベルアップしていかなければなりません。ところで、堀江さんは、広告媒体としてのクラシルの強みってどこにあるとお考えですか?
堀江:ヤフーさんと提携したので、クラシルに出稿していただければ、広告のリーチできる幅が広がっていく、というのも一つの強みですね。ただ、広告の出面が増えるだけではアドネットワークや他メディアに出稿すればいいだけとも言えてしまいます。
スコ:クラシルとしての強みを、改めてポジショニングする必要がありますよね。
堀江:そこで、僕たちが何より大事にしているのがブランドなんです。クラシルというブランドを育てていくという考え方。ブランドをより強固なものにすべく、ここ1年で他社に先駆けてきたのがクリエイティブへの投資です。この投資を継続すればするほど、複利のように後々効いてきて、いずれ信じられないほどの差になると思っています。
スコ:クラシルの動画、手前味噌ですが、どんどん良くなってますよね!クリエイティブに力を入れているクラシルだからこそ、いまは早回しの動画がスタンダードですが、食領域のブランドムービーも制作できるようになって、もっと提案に幅を効かせていきたいですね。
堀江:そうですね。最近のクラシルの「特集タブ」では、新しいチャレンジも始めつつありますね。そうやって、クリエイティブにこだわって、ブランドが育っていくと、ユーザーに強く届くメディアになりますよね。僕は「誰が言うか」によって、ユーザーの態度変容に大きな差がつくと思っていて。「100万に薄く届くメディア」と「10万人に強く届くメディア」であれば、後者の方がブランド的には強いですよね。視聴数やユーザー数ももちろん重要な指標ですが「このメディアが薦めたから、買いたい」と思われるように育てていくことがブランドの肝ですね。
スコ:1000万人のユーザーを抱えることが重要なのではなく、ユーザーの行動に変化を促すことができるメディアであることが大切ということですね。クラシルも強く届くメディアにしたいですね。もちろんユーザーボリュームもおさえつつ!
堀江:ブランドを強く育てることで、信頼感が生まれ、いまクラシルで開発中の「食材が購買できる機能」が成功することに繋がるし、ブランドがあることでいずれプライベートブランド製品の展開もできるようになるかもしれない。とても楽しみですね!
クラシルはセールスが一番のマーケター
堀江:さて、タイアップ広告のチームの仕事や組織について語りましょうか。僕たちのセールスは、世の中の人がイメージするような「営業という仕事」とはちょっと違うかもしれませんね。非常にクリエイティビティが求められるセールス。
スコ:考え続けないと売れないセールスですね。クライアントのマーケティング部の中にしっかり入って、クライアントの課題解決にコミットする。「枠を売って、配信して、終わり」ではありません。クラシルを通して、クライアントのブランド形成にアプローチできることが面白いポイントですし、他にはないところですね。
堀江:営業視点、プロダクト視点、マーケティング視点、ビジネス視点と複合的な視点を絡めて、提案できる力が求められる。いわば、総合格闘技的なセールスだなと僕は思ってます。
スコ:総合格闘技!(笑)いい表現ですね。セールスという職種に絞れば、企画・プランニング能力が顕著に求められる職種です。それはただ単に面白いことを思いつくのではなく、本質的に課題を深く見抜き、企画に落とし込む力のこと。この一連を「企画」と私は呼んでいます。
堀江:僕は、クラシルの営業はキャリア形成でも優位な点があると思ってます。一点目は、インターネット業界ではトップクラスでブランド広告を売っているチームであること。つまり、売上を立てられる土壌がもう整ってるということ。
スコ:どんなに優秀なセールスマンでも、売る下地がなければ売れるものも売れないですからね。クラシルとのタイアップが業界的にも浸透してきて、クライアントとの関係性もできつつある。今はタイミング的にベストだと思います。
堀江:二点目は、労働集約的な営業モデルではないので、その人の企画次第で売上規模がまったく変わること。極論、1人が10億の売上を作ることもできるのが面白いと思っていて。これまで、営業担当がその組織内で稼げる限界が1000万だったとしたら、実力次第で青天井の売上規模がつくれるロマンがありますよね。
スコ:セールスのマーケティングスキルに対しての指名買い、というケースも出てきそうですよね。マーケティング業界では「一流のクリエイター」か「話題性のあるブランドを担当したマーケター」が目立つものですが、クラシルはセールスが一番のマーケターであり、セールスをすることでマーケターとしての実績に繋がると言えるでしょうし。
堀江:クラシルから影響力のあるマーケターを輩出できれば最高ですね!ちなみに、タイアップ広告チームは、セールス以外はどんなポジションがありますか?
スコ:営業部の中にセールスだけでなく、ディレクター、フードプランナー、クリエイター、営業推進の5つの職種があります。私たちの事業部では、マーケティングソリューションを提供する上で必要な機能を全て持っていることが大きな特徴です。メンバーは様々なバックグラウンドを持っていて、広告業界出身者はほとんどいません。不思議なもので、多面的だからこそ強い。問題が起きても、誰か知見を持っていて、助けて合っていますね。
堀江:たとえばフードプランナーは、クライアント向けにレシピを考案するポジションなのですが、料理の力×マーケティング、という希少なスキルが身につきます。いま在籍しているメンバーは、料理教室出身者や病院・保育園出身者など様々ですが、レシピでマーケティング企画をできる人は市場にほとんどいませんよね。そういった意味で、個人の市場価値もクラシルで働けばどんどん上げていけるんじゃないかなと思っています。
スコ:そうですね。ディレクションにしてもクリエイターにしても、食領域のマーケティングは誰よりも詳しくなることができるので、向上心が強い人はどこまでも成長することができますよね。
堀江:あと、営業チームの特徴はとにかくいい人が多い!ここは特にこだわって採用してます。だから、組織内での足の引っ張りあいがないし、仲間を蹴落とすような関係性ではなく、成長の手助けをお互いにし合っている。この風土はいつまでも変えずにいたいですね・・・。では今日はこの辺りで終わりましょうか。本日は長い時間、付き合っていただきありがとうございました。
スコ:ありがとうございました。クラシルの広告営業、ディレクションなどに少しでもご興味がある方にぜひお会いしたいですね。私以上に広告営業に強い人はたくさんいると思いますし、delyはいまチャンスで溢れかえっています。お話したいので、お気軽にエントリーしてみてください!