遂に先月、大手のタクシー事業者も成し得ていない海外展開を、業界で初めて成し遂げた大稲グループ。タクシー専門でシェアNo1のシステム開発会社「株式会社システムオリジン社」と合同で、ロサンゼルスの老舗日系リムジン会社「Japan Executive Limousine」(以下、JEL社)の買収を実現しました。
今回は8月16日~23日の日程でおこなった、M&A締結のためのロサンゼルス訪問レポートをお届け!広報活動の撮影のため同行してもらった外部パートナーのカメラマン佐藤さんのインタビューも交えながら、現地のリアルな声・熱量をお届けしていきたいと思います!
【海外展開の概要】
■大稲グループとシステムオリジン社が共同で、JEL社を買収
■同時に、持ち株管理会社・事業管理会社としてJEホールディングス社を米国に設立
【関係会社について】
■株式会社システムオリジン 1982年に創業した日本(静岡県)のタクシー支援システム開発会社
■Japan Executive Limousine 米国ロサンゼルスで1989年に創業した老舗日系リムジン会社
JEL社は日系ホテル「NEW GARDENA HOTEL」の1階にあります。
今回のロサンゼルス訪問の目的は大きく3つあり、
1つ目は、大稲グループとシステムオリジン社が共同で、JEL社のM&Aを締結すること。
2つ目は、JEL社の社員との面談。
3つ目は、広報活動のためのヒアリング・撮影でした。
システムオリジン社からは社長とシステムエンジニア1名が参加。大稲グループからは、稲員会長、米国で新たに設立したホールディングスカンパニーの代表に就任した藤井さん、外部パートナーのカメラマン佐藤さんがアメリカへ渡りました。
【日程】
8/16(木) アメリカへ移動。ロサンゼルスの日本語フリーペーパー「LALALA」の社長と打ち合わせ(11月に人間国宝の先生を日本から招き、日本文化を発信するイベントをパサデナで共同開催)
8/17(金) JEL社の会計士と打ち合わせ、JEL社との提携に向けた事前MTG、配車システムの打ち合わせ
8/18日(土)・19日(日) 写真撮影・周辺環境のリサーチ
8/20日(月) JEL社の提携に向けたMTG、契約締結
8/21日(火) JEL社の職員との面談・懇親会
8/22日(水) LA市内撮影(ビバリーヒルズなど主要スポットも訪問)
8/23日(木) 日本帰国
ここからは、外部パートナーのカメラマン佐藤さんに、リアルな現地の様子をインタビューしていきます!
【プロフィール】佐藤なかや(屋号:フィルムノート)
1978年神奈川県生まれ。高校卒業後、日本各地を旅する。2001年にヨーロッパ各地を旅し、イギリス、ロンドンへ移り住む。2002年よりロンドン芸術大学、カンバーウェルカレッジオブアートのアート基礎コース、2003ー2005年まで同校の写真学部にて学ぶ。
2006年帰国。フリーランスフォトグラファーとして活動をスタート。2011年〜2017年まで熊本県熊本市、福岡県糸島市で暮らした後、神奈川県にUターン。企業の広告写真から、個人事業主様の宣材写真、ご家族の記念写真まで様々な撮影に対応。個展・合同展も複数開催している。
閉鎖感とは無縁。解放的で日本人が住みやすいLA
―今回は、LAへの同行撮影ありがとうございました!佐藤さん自身は、ロサンゼルスの魅力をどのような点だと思われましたか?
一番の魅力は、やはり解放感じゃないでしょうか。これまでヨーロッパへの移住などを経験していますが、全く違う雰囲気がありました。背景には、色んな人種の人々が集まって1つのコミュニティができていること、海が近いというロケーションがあるのではと感じました。
その他には、スポーツが盛んな地域だということも魅力になると思います。野球だと「エンゼルス」や「ドジャース」、サッカークラブだと「ロサンゼルス・ギャラクシー」がありますし、バスケットボールでは「ロサンゼルス レイカーズ」と「ロサンゼルス・クリッパーズ」があり、マリンスポーツサーフィンの本場もカルフォルニア州です。あまり知られていないですがロサンゼルスから車で2時間半ほどのビック・ベアーではスキーも出来るそうです。
また、日系の飲食店や大手スーパーが近くにあり、日本の物資が調達しやすいことも住みやすさに繋がると思いました。実際に、最初の滞在2日間は、ほぼ日本食を食べていましたし(笑)。特に会社周辺は日本人が多いエリアで治安が良かったですし、100円均一のダイソー、BOOKOFF、博多ラーメンなどもありました。
LAに魅了され、ストレスフリーで働く日本人
―実際にJEL社を訪問してみて、どのような印象を受けましたか?
とにかく働いている方がいい方達ばかり、というのが印象的でした。社員は26名で全員が日本人。お世辞ではなく本当に丁寧で明るく、ほがらかな方ばかりで。気候や環境がそうさせるのかもしれません。
JEL社の林社長は、元々ツアーに参加するほどのサーファーで、サーフィンをきっかけにLAに移住されたそうです。大阪出身の方で、バイタリティーがありとても気遣い上手な方です。
―JEL社の社員さんへのヒアリングでは、どんな情報が得られましたか?
はい、採用広告を作るにあたって生の声を拾うため、3名ほどインタビューを実施。その後の懇親会では15名ほどとコミュニケーションがとれました。30~60代が中心で、女性もいらっしゃいましたが男性が多かったです。働き方が多様であることも特徴でした。本業の人だけでなく、副業としてパートで働いている人も多数。70代で自分の会社の経営者をしつつ、パートで働いているという男性もいました。
「なぜLAで働いているのか」という質問に対しては、「LAの青い空が好きだから」など、本当にこの土地の風土や住みやすさに惚れ込んだという回答が多かったです。
そして、20・30年と長くお住まいの方が多いことには驚きました。私がロンドンに住んでいて時は5年でも定住期間が長いほうだったのですが、LAは10年単位で留まる人がざらにいるんだなと思いました。
ストレスが少ない生活をされているからか、みなさん見た目も年齢よりずっと若かったです!同年代かと思ったら一回りくらい上だったりしました。
カリフォルニアの青い空と海。滞在中も毎日青空が広がっていた
社会に誇れる、「不安を安心に変える仕事」
―LAでは、リムジンドライバーの社会的地位ってどうなのでしょうか?
LAに限ったことではありませんが、職業によってどちらが上下とかは全くないとのことです。
海外は個人主義のため、ウェイターであっても販売員でもどちらが上下とかはなく、職業においてプロフェッショナルであるという考え方です。個と個が社会を形成しているという考えなので、ドライバーに対する偏見もなく、みなさんどっしりと構えていると感じました。
―みなさん、どのようなところに仕事の面白みを感じているのでしょうか?
日本からビジネスや観光でLAに来られた方の対応がメインになるのですが、VIPやハイクラスの方々の対応が多いことが特徴です。彼らは自分達の仕事を、「不安を安心に変える仕事だ」と言っていました。確かに、見知らぬ土地で言葉も通じないという不安の中、日本人ドライバーがしっかりと目的地まで連れて行ってくれるという安心感は大きいでしょう。頼られる存在でもあり、移動のプロなんだなと感じました。もう一点大事ことは、お客様の個人情報を漏らさないことが重要だと強調されていました。
また、「VIP・ハイクラスの方の対応だと、気を使ったりプレッシャーはないですか?」と聞いてみたのですが、「そのような方は人間力も高いので安心してください」という返答が返ってきました。
JELドライバーとラグジュアリーSUVのキャデラック・エスカレード
働くプラットフォームをつくり、本当の意味で開国を!
―客観的に第三者目線で、この海外展開にはどのような意味があると感じましたか?
海外展開には、「人の行き来をもっと活性化させ、本当の意味で開国するんだ!」という稲員会長のメッセージが込められていると思います。日本は島国なのでどうしても閉鎖的になりがちです。最近は若者が外に出ていくという気概もなくなってきていて、このことを会長は自分達の世代の責任でもあると考えています。事業拡大など会社としての成長だけでなく、若者が外に出ていくための土台作りが、海外展開と通して実現したいことだと感じました。
今回のM&Aによって、1つ海外で働くという受け皿ができました。ずっとLAでドライバーやるも良し、ドライバーを足掛かりに転職してアメリカに定住するも良し、帰ってきて日本で何かやるも良し。ここで働くことでその後の選択肢が広がる、そんな、働くプラットフォームづくりをしているのだと思いました。
―佐藤さん、ありがとうございました!
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