2022年に新卒で入社してから事業部内での営業成績は常にTOP3位圏内、入社1年目のメンバーから選ばれる『Rookie of the year 2022』の部門も見事受賞し、事業部内で最速10ヶ月で店長に就任された下村 帆乃佳さん。
そんな彼女に、入社してからぶつかった壁とそこから得た大切なものについてお話を伺いました。
自分の人生をコントロールするために努力し続けられる環境なら、絶対輝けるという自信があった
◆|ディ・ポップスのどんなところに魅力を感じて入社しましたか?
『感情移入接客』と『3倍速成長』です。
学生時代に舞台をしていた時に、観にきてくださる方の喜ぶ顔を見るのが、自分の原動力になっていた背景があり、舞台を辞めて社会人になっても、その環境がある場所で働きたいという軸がありました。
D-POPSの説明会に参加した時に『感情移入接客』という言葉を聞き、舞台をやってるときに何度も言われた『舞台では、自分の感情を相手に受け取ってもらうことが一番の成功』と言われたことと似ているなと思いました。
なのでそれを携帯販売に置き換えた時に、接客を通してお客様に幸せになって欲しいという気持ちを受け取ってもらい、お客様がそれを体現してくれるサイクルを生み出せると思いました。自分の感情移入接客により相手の人生に色を加える素晴らしさは、自分が求めている環境に近かったです。
また昇格に必要な期間が決まっていたり、年功序列や、みんなで足並みを揃えて仕事をするよりは、その人の努力が認められ、年次関わらず上を目指せる環境で働きたいと思いました。
みんなが自分の人生をコントロールするために努力し続けられる環境の方が、私は絶対輝けるという自信があり、入社を決めました。
◆|普段の接客で特に意識していることはありますか?
お客様に『どの店舗の、どの店員よりも、私に接客してもらいたいと思ってもらうこと』を意識しています。それをゴールにすれば、お客様の不安を聞き出し、寄り添い解決することが自然と出来るようになりました。
例えば、お客様の相談事で自分がわからないことでも、全力で一緒に悩んで一緒に調べたり、もしお客様が誤ったことを仰った場合でも、その言葉を一度受け止め、飲み込むようにしています。最初はなかなか難しかったですが、接客を重ねていくうちにできるようになりました。
また、接客する際に営業感を出すのではなく、友達や家族のようなつもりで関係値を作ることを意識しています。実際にお客様の声を聞いて見ると、質問をしても店員にめんどくさそうに思われていないか不安になるという声を聞くので、私は絶対そこは無いように、いつでも来店した際に、ちょっとしたことでも気軽に話せる人を目指しています。
1番は当たり前、負けることなんて考えない
◆|店長を目指そうと思った理由は何ですか?
正直、特に店長になりたいとか、こういう役職に就きたいとかは無かったんです。
ただ同期に負けたくない気持ちが強くあったので、『一番早く店長になる=同期の中で一番』ということなんじゃないかなと思い『誰よりも早く店長になる事』を目標にしていました。
これは単純に私のプライドが高いからなんですけど(笑)
同じ年代で私より上に誰かがいるのが嫌! シンプルに一番でいたい! それは学生時代からずっと思っていました。なのでアルバイトでも絶対1番じゃないと満足ができなかったし、1番が当たり前だと自分の中で思って過ごしてきたので、負けるなんて考えない! と言う感じでした。
◆|店長になるためにどんな努力をしましたか?
とにかくいろんな方に『応援される人間』になろうと過ごしてきました。
応援されてると人間誰しも頑張ろうと思えると思うので、自分のことを応援してくれる人をたくさん増やし、自分の背中を常に押し続けられる環境をつくりたいと思いました。
応援される人間になるために、与えられた目標を達成するだけではなく、新人なのでまずは自分の名前を事業部内で覚えてもらえる方法を考えました。
具体的には、その時事業部内でもあまり数字が出ていなかった分野に目をつけ、自分の得意分野と自信を持って言えるまで徹底的に取り組みました。その結果、その分野で連続7ヶ月獲得1位を取りました。
他にも、いろんな店長さんとご飯行ったりするときには「私は同期の中で一番早く成長したいです」とか「あの子には負けたくないです」とか、自分の目指していることや、達成したいことを常々言うようにしていました。自分の目標を共有することで、チャンスがあったときに手を挙げやすくしたり、声をかけてもらえやすくしたりする環境をつくる努力をしました。
吐き気が止まらないぐらい毎日緊張していました
◆|実際に店長になってどうでしたか?
最初は店の最寄駅に着いたら、吐き気が止まらないぐらい毎日緊張していました(笑)
実はすごく人見知りで、人付き合いが苦手なんです。
接客をしている時は、いち携帯ショップの店員さんを演じているみたいな感じで、普段の自分とは少し違うんです。なのでお客様と接することは大丈夫なんですが、普段の自分を表に出して付き合う店舗メンバーとの関係を作ることはすごく悩みました。
店長になる前は、OJTをしてくれた配属先の店舗の店長が、人見知りを発揮している私が輪に入れていないことを察して、メンバーが帰った後に何度もお話を聞いてくださったんです。そこから営業中なども私を入れてメンバーの皆さんと会話してくださったり、意識的に輪に入れるようにしてくださったことによって店舗メンバーと打ち解けることができました。
でも店長になったら、今度は自分がOJTの店長がしてくれたようなことをしなければならない。自分のことだけじゃなくて、メンバーのことも必然的に考えてコミュニケーションを取らないといけない。そう考えると毎日緊張しました。店舗メンバーは社外からきたメンバーしかいないので、尚更気持ちを通わせたり、同じ熱量で働いたりすることが難しいと感じていたからです。
実際店長になり、今までは自分で全てやってきていたので、最初は店舗メンバーに仕事を任せられない不安や、自分でやった方が早いという考えに襲われました。そんな不安を持っている時に、店舗の監視カメラを見てみたんです。そうしたら丁度店舗メンバー同士が仕事をせずにお喋りをしている姿を見てしまって、それを見たときに(自分は目標達成のために頑張っているのに、みんなはそうじゃないんだ……)と、自分でメンバーとの壁を作ってしまいました。
さらに、店舗のメンバー数が少ないということもあって、何かを言ったことでメンバーに嫌われたら終わるなと思ってしまって、相手の顔色を伺いすぎて何も言えなくなってしまい、何か言いたくても言えなくてイライラしてしまうみたいな悪循環がありました。
◆|どうやって乗り越えたんですか?
その悩みを上司に話をしたとき「帆乃佳は別にその子のことが嫌いじゃないでしょ? その子がいなくなったら寂しいでしょ?」と言われたんです。それを言われたときに、素直に寂しいし悔しいなと思いました。
自分がマネジメントができないせいで、私のもとで何も学ばずにどこかに行ってしまったら、自分の実力不足だと思うし、せっかく自分の店舗で一緒に働いてくれるのであれば、自分のこれからの人生に於いて、何かの糧になることを学んで出ていってほしいという気持ちが強くなりました。
そこで、嫌われてもいいから素直に自分の気持ちを言おうと思い、それをメンバーに伝えました。そうしたら「店長って意外に俺たちのことちゃんと考えてるんですね」って言われて、勇気を出して伝えて良かったなと思いました。
あと「店舗の目標を達成したいと言う私の目標を一緒に叶えると言ってくれているのであれば、それに見合う行動をしてほしい」という思いも素直に伝えました。そうしたらそれ以降は、空いてる時間に「接客のロープレをしてもいいですか?」と言ってきてくれたり、店内の掃除を自主的に行なってくれたり、みんなが自ら動いてくれるようになりました。おかげで、店舗メンバーとの壁が薄くなったのかなって思っています。
どのステージに立っても全力で輝き続けられるように
◆|店舗経営を経験して考え方や価値観で変化はありましたか?
考え方が自分視点から相手視点に変わりました。
今までは自分の実績や自分が褒められることに視点がいっていたのが、店舗やメンバーがどうすれば周りから評価されるかを考えるようになりました。
根底に、褒められたいという気持ちがありますが、今は店長としてメンバーの成長を想って行動しているので『メンバーが褒められる=自分が褒められる』という考えを持つようになりました。
正直今までは自分だけ良ければ良いと思って生きてきていたので、相手にベクトルをむけた行動ができているのかと思うと、自分は変わったなと、考え方の変化に自分でもびっくりしています!
実際店長になってから、元OJTの店長とご飯に行かせていただいた時にこの話をしたら「知らぬ間に帆乃佳が成長していて、そんな話が出来るようになると思わなかった」と言われ、自分が考え始めたことは間違いじゃないんだなと思いました。
今までの自分の殻を破ったことによって、今こうして色んな方に応援していただける環境にいれることが、本当に良かったなと思います。
◆|今後の目標や目指しているものはなんですか?
私がいつも目標としていることはひとつで『どのステージに立っても、全力で輝き続ける』ということです。
自分が輝いていないと、私の側にいるメンバーも、私が立つステージにある素敵な景色も、暗くなってしまい、周りの人たちに見せることはできないと考えています。なので、まずは自分が全力で輝き続け、周りを巻き込み、自分の周りをも輝かせることが出来る人間になりたいです。
きっとこの先も苦しいことはあると思いますが、壁を乗り越えられた時に違った景色が見えることも、まだ2年目ですけど経験できたので、この先に待ち受けているもっと高い壁も、乗り越えることでさらに素敵な世界が見えると信じています。