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一人ひとりに輝いてほしい──人事の仕事を通じて立ち返った「信念を貫く」ということ

「人に向き合う」ことを仕事にしたいと人事の道を選択した関根早苗。2014年、サイバードへたどりつくまでに、そしてその後も、人事としてさまざまな領域を経験してきました。そのなかでは、自分の想いを貫くことに迷い、葛藤したことも。苦節を乗り越え、「自身の信念を貫こう」とあらためて決意するようになるまでの道のりを語ります。

人事という道を選んだ理由

「ファッションが好き」「人と向き合うことが好き」という理由で、大学卒業後の就職先には、アパレルの販売職を選択しました。その後2社への転職を経て、2014年にサイバードの人事部門に入社、2019年9月現在は新卒採用を一手に担当しています。

何が関根を人事の道へ誘うことになったのか?それは、アパレル販売職に就いていた時に経験した出来事がきっかけでした。

関根 「 1社目では販売職に就いていたので、お客様と最も距離が近いところで仕事をしていました。店舗に本社の方が来て意見交換をするんですが、事業を進めていくなかでは、現場と上との意見に相違があって……。
でも、本社の意向を優先しなくてはいけなかったんです。お客様と触れ合っているのは自分たちなのに、って思いました」

販売職という仕事柄、勤務時間をはじめ非常にハードな日々を送るなかで、「現場の話」を聞いてもらえないということが、徐々にストレスとなっていきました。

関根 「正直、おもいやりを感じられなかったんです。みな、会社が好き、ブランドが好き、お客様を楽しませたい、って想いで仕事をしていたのに、その想いやスタンスに寄り添ってもらえないのはなぜだろう?って」

そこで考えたのは、「働く人に向き合える仕事をしたい」。まずはそこから変えていかなくてはいけない、ということでした。その結果たどりついたのが、人事の道。転職2社目では人事総務、3社目では人事労務に従事しました。

そして4社目となるサイバードでは、人員管理(人事発令や異動関連)や評価、キャリア申告、福利厚生の業務に携わり、2018年より新卒採用を担当するようになりました。

関根 「人事の仕事って実はとても幅広いんです。人事としてのキャリアを積んでいくためには、それらを全部できたらいいなと思っていましたが、『人と向き合う』っていう自分の本来の想いを反映できるのは、労務や新卒採用かなと。やっとかつての目標までたどりつくことができた気がします」

一方で、会社全体で見た時には、もちろん人事制度や評価制度も重要であり、人事としてのキャリアを積むためには、それらの業務も大切だと考えています。

関根 「キャリアを積むことと “想い ”はまた違うなって考えることはあります。でも、今は、想いを大切にしたいかなっていう気持ちですね」

人と向き合う仕事の難しさ

▲人事の仕事は一人でもくもくと、という時間も多いという


自身が思い描いていた「人と向き合う」仕事に就いた今、その難しさも感じています。関根が感じる人事の仕事の大変さは3つあるといいます。

関根 「人相手なので、一人ひとり価値観が違う。だから、人事の仕事って正解がないんじゃないかなって思うんです」

一人ひとりに寄り添うのが正解だと思いながら仕事をしていましたが、一方で会社の枠組み、経営の考えや事業の方向性も踏まえなくてはいけません。そこを意識しながら一人ひとりが満足できる手助けをするのが難しいと感じています。

関根「人事って経営に近いというところがあるので、経営層が何を考えているのかは常にキャッチアップしないといけないんです。同時に、現場のこともきちんと把握できていないといけない。
現場に目を向けつつ、経営層に対しても意見を言えるようにならないといけない。まさに、経営と現場の板ばさみです(笑)。最近は『どう会社をつくっていくのか?』いうところまで考えるようにしていますが、そこが重いし、難しいですね」

2つ目は、「人事」という響きのイメージゆえか、“守り”の仕事だと思われることです。

関根 「できて当たり前。間違えると、とても叩かれます(笑)。実は人事の仕事って、決して守るだけではなく、攻めることも大切。事業と同じように、目的は会社の成長、事業の成長です。
変化の激しい業界だからこそ人事としての挑戦もあります。常に時代の流れを読みつつ、自社の動きを把握し、他社の動向もインプットして、新しい施策を考え、挑戦し続けなければなりません」

いかに挑戦していけるか、どれだけ攻められるかが大事。事業と同様に日々アンテナをはって、人事の攻めの側面も伝えていきたいと関根は言います。

そして3つ目は、「苦労を分かち合えない」ことです。仕事柄、機密性の高い情報が多く、情報を外に出せない、話せないことが非常に多いのです。

関根 「これはもう人事の宿命ですが、『情報はなんでもみなでオープンに!』とかできないですから、苦労を分かち合える人の数が少ない(笑)。これはもうしょうがないです。
その反動でしょうか、社員の皆さんから声を掛けてもらいたいと思っていますし、声を掛けてもらえると嬉しいんです」

葛藤と迷いの先に見えてきた自分らしさ

▲「会社の顔」として、多くの学生さんにサイバードの魅力を知って欲しいと日々奔走している


そんな難しさを感じながら仕事をしていくなかで、非常に悩んだ時期もありました。

関根 「もともとあまり前に出るタイプの人間ではないんですが、人事になってから、正解・不正解が見えにくいなかで、否定されるようなことを言われることが続いた時には悩みました。
『ここで自分の意見を言ってもいいのか否か』ということを、すごく考えるようになってしまって……。結果、意見をあまり言わなくなるようになっていました。諦めっていう感じだったかな。
本当にこういうやり方でいいのか?誰のためにやっているのか?と思いつつも、会社ってこういうものなのかなって」

言われたことをこつこつとやるだけ。決まったことを確認するだけ。それでいいんだと考えていました。その頃の自身を、周囲は「何も考えていなくておとなしい、言われたことは何も言わずにやる人」と見ていただろうと振り返ります。

関根 「本当はやるべきことはやるし、必要がないと思うことはそう言うし、人とかかわることも話すことも好きですが、そういう自分は封印していたところはありましたね。これまでを踏襲して淡々とやっていればいいんだなって」

しかし、そんな関根にも変化が訪れます。自身を取り巻く環境にも変化があり、今のやり方が必ずしも正解ではないということを、上司や先輩をはじめとした周りがどんどんアウトプットしてくれるようになったのです。

関根 「それまで自分が疑問に思っていたことを、同じように言葉にしてくれたんです。今までのやり方がこれからの正解という訳ではない、自分自身の考えや想いがあるならば、それをもっと自信を持って発信しろ、って言ってくれる人もいました」

それからの関根は、自分自身の想いや考えを、臆することなく発言するようになりました。また、人の意見に対しても、自分で深堀して考え、言葉にするように意識し始めたのです。

新卒採用担当となった現在、今のサイバードにフィットすること、更にはサイバードの未来をつくるために必要なことを意識するようになりました。これまでのやり方をすべて見直すこともやっています。

たとえば、新卒社員に求める人物像を見直したり、採用の方法として新たにインターンシップを実施したりするなど、いろいろと推し進めています。

関根 「社員誰一人として、会社に来るのが嫌だと言わない会社にしたい。そのために、新卒採用そして人事担当者として、もっと会社のなかを細かく知ったうえで、挑戦していきたいですね。
新卒採用でいえば、待っているだけではなく、それこそ自らが全国津々浦々飛び回って、一緒に働きたい人をスカウトしてみたいです」

変わらない信念とこの先の未来に目指すもの

▲新卒社員の笑顔が関根のパワーの源になっている


自分の殻を破った今、あらためて自身の信念に基づき仕事をしていきたいと関根は考えています。新卒採用においては、常に軸にあるのは「人の人生を背負う仕事」という想いです。

関根 「サイバードで働く人たちが好き、会社が好き。だから会社をもっとよくしていきたいし、長くつづく会社でありたいです。一方で新卒採用の際には、一人ひとりが活躍できる場はあるか?と考えるようにしたいんです」

採用プロセスにおいても、一人ひとりに向き合うことを常に強く意識しています。

関根 「とても優秀な方がいらっしゃっても、お話を重ねていくなかで、本当にサイバードで働くことが幸せなのか?と考えることもあります。もしすれ違っているなら、その方の人生を優先したい。
もっと活躍できる場所、個性が生きる場所があるなら、そちらを選択した方がいいと考えています。こんなこと言うと、上司に怒られちゃうかもしれませんが(笑)。だけど、そうでないとお互いが Happyではないし、そのスタンスは持ち続けたいと思います」

そういう信念を持っているからこそ、より会社のことや経営の考えを知り、「会社をつくっていく」という意識を高く持たねばならない。そしてサイバードの「Fact」と「Will」をきちんと伝えられる人間であらねば、と思うのです。

そしてその先にあるのはひとつの想いが浸透している会社であり、その想いにみなが向かって、苦しい時も未来を期待できる心持ちになれる環境です。そんな「サイバードカラー」を打ち出せる人事でありたいと考えています。

最後に新卒採用担当として、これからサイバードで共に働く方たちやサイバードに興味を持っている方たちに、伝えたいことがあると関根は言います。

関根 「これからサイバードに入ってこられる皆さんには、やりたいと思ったことを全部やってほしいです。小さくまとまらないでほしい。強くあってほしいです。
変化の激しい業界ですから、それが求められる環境が 365日いつでも整えられている訳ではないかもしれません。だけど、自分がその道をつくるんだ!っていうくらいたくましくあってほしいなと思います。
わたし自身もそういう方々と働いていきたいですし、そういう環境つくりをしていかなくちゃ!と思っています」

悩んで、でもそれを乗り越えて来た今だからこそ、信念を貫くことの大切さと強さをあらためて感じることができたのです。

これからも「向き合うこと」を大切に、関根の挑戦は続きます。

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