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2013年に創業したCricoは、イラスト制作を出発点に、現在ではゲーム開発や漫画制作、人材支援など複数の柱を持つ会社へと成長しています。そんなCricoの制作チームを統括するのが、これまで2度の起業を経験し、ゲーム開発の現場で数多くの実績を重ねてきた取締役の福島です。
本記事では、福島のこれまでのキャリア、Cricoへの参画の背景、そして今だからこそ面白いと語る制作チームの現在と展望について伺いました。
2度の起業を経てたどり着いた「組織づくりへの挑戦」
― 改めて、福島さんのこれまでのキャリアと、Cricoへの参画の経緯について教えてください。
私は20歳のときにゲームプログラマーとして業界に入りました。その後、25歳でFLOORというゲーム開発会社を立ち上げ、約10年間、経営をしていました。社員数も70名規模まで拡大し、大阪・東京・オーストラリアと拠点を広げ、10年目に会社を売却しました。
直後に、イストピカという新会社を立ち上げ、ソーシャルゲーム市場に参入しました。当初はFacebook、のちにmixi、DeNA、GREEといった国内のソーシャルプラットフォームに対応していく中で、いくつかのヒット作も生まれました。そして4年目に再び会社を売却し、しばらくはフリーランスとして複数の企業でプロデューサーやコンサルタントとして活動していました。
そんな中で、以前から面識のあったCricoの市川さんから「会社をもっと大きくしていきたい」というお話をいただき、取締役として参画することになりました。
― 起業経験もある中で、Cricoに参画しようと思った決め手は何だったのでしょうか?
私自身、これまでにも複数の会社に関わってきましたが、「小さな組織がこれから大きくなっていくフェーズ」にあり、「自分たちで企画を立て、提案しながらものづくりができる」という会社は本当にやってて楽しかったという記憶があり、
Cricoはまさにそういう会社で、「今このタイミングで入れば、組織づくりや仕組みづくりにも深く関われる」という実感がありました。これまでの自分の経験が活きるフェーズだと感じましたし、市川さんの本気度が伝わってきたことで、「この人と一緒なら、また面白いことができそうだ」と思えたんです。
提案型で広がる制作チームの可能性
― 現在の制作チームの体制や関わっているプロジェクトについて教えてください。
私は現在、制作部の部長を務めており、制作部には5つのセクションがあります。3つのデザインチーム、そして制作デスクと企画開発チーム(ゲーム開発)という構成です。
Cricoは受託での制作・開発がメインですが、ただ「言われたものを作る」のではなく、「こんな企画どうですか?」とこちらから提案することが多いのが特徴です。制作側が受け身にならず企画段階から関わるということはクリエイターとしても大事ですし、それが積み重なってCricoの強みにもなっていると感じています。
プロジェクトのジャンルも多岐にわたっていて、ソーシャルゲームのキャラクターデザイン、横スクロールゲームの背景デザイン、シナリオ制作、そしてLive2Dのモーション案件などがあり、特にLive2Dは業界一という自負があります。
国内でも名の知れた大型案件に携わることも多く、チーム全体のスキルアップにもつながっています。
組織図(簡易ver.)
― 現在の組織フェーズならではの面白さとはどんなところでしょうか?
今の制作チームが面白いのは、「拡大フェーズの真っ只中にある」ということです。
よく、組織フェーズの規模を1→10、10→100のように数字で例えることがあります。私は、会社全体としては今「フェーズ4から5に差しかかっている」と捉えていて、まさにチームのあり方が問われる段階に来ています。
フェーズ1の立ち上げ期ももちろんですが、4、5では組織が大きく拡大していくためにチーム体制を整えたりと様々な課題があります。難しい反面、ここを乗り越えていくことが10や100といった組織フェーズに至るはずみにもなりますし、私自身も今がとても面白いと感じています。
制作チームの中では、メンバー一人ひとりが“監督”のような立場で動いていく体制を目指しています。単なる実装者ではなく、プロジェクトをどう進めていくか、自分がどこまで責任を持つかといった視点で動ける環境になってきました。
チームを複数ラインに分け、柔軟に人を動かしながら経験値を高めていけるようになれば、もっと強い制作組織になるはずです。今このタイミングで入社する方にとっては、チームや会社を一緒に形作っていく面白さがあると思います。
チームづくりとライン構築がこれからの挑戦
― 今後の展望について教えてください。
チームとしての展望は、やはり企画開発チームをもっと強化していくことです。今はまだ1つの部署という扱いですが、非常に手応えのあるプロジェクトが多く、クライアントからの評価も高い。ただ、人手が足りずにお断りしている案件もあるのが実情で、それは非常にもったいないことだと感じています。
将来的には複数の体制を組み、開発のリズムに緩急があってもお互いに補完し合えるような強固な組織を作っていきたいと思っています。そうなれば、個人のスキルアップにもつながり、社内の流動性も高まり、さらに成長できる環境になるはずです。
私自身としては、引き続き人づくり・チームづくりに注力していきたいと思っています。
Cricoには、クライアントと直接やりとりできるようなメンバーも育ってきていて、ただ実装するだけではなく、プロジェクトをどう進めていくか、自分がどこまで責任を持つか、そういった視点で仕事に取り組める環境が整ってきていると思います。
こういった流れをより強固にして、ただ作業をこなすだけではなくて、メンバー一人ひとりが“監督”になっていくような体制を目指しています。
組織がフェーズ5、6〜と進化していく中で、拡大しても崩れない土台を整えること。そして、Cricoが「受託開発会社だけど、企画から提案して一緒につくる会社」としての独自性を、もっと強くしていくこと。これが、私のミッションです。