この記事について
早いもので、前職を退職してから1年9ヶ月が経過しました。
退職1年半のタイミングで「あれから1年半」と題してnoteに心境を書き連ねましたが、思えばそもそもの退職理由について書いたことがなかったと思い、この機会に退職理由について書こうと思います。
この記事が、弊社のみならず初期のスタートアップに参加することを検討されている方、「今の私の仕事は本当にこれで良いのか?」と悩まれている方の参考になればと考えております。
以下目次です。(読了5分)
1.きっかけ
2.焦燥感
3.出会い
4.結果として思うこと
1. きっかけ
そもそも私が起業に挑戦しようと思い至ったのは、実は前職ヤマハ発動機に入社した直後(2006年)でした。はい。実に15年の時を経てやっと起業したんですね。
元はと言えば、入社した直後に感じた「これは先が見えているな」との直感がきっかけです。そこから自分なりに世の中の勉強をしたり、ネズミ講に引っかかりそうになったり、独学でMBA勉強したりしながら勉強を進めたものの、それなりに仕事が面白くなり、それが結果に反映されてさらに面白い仕事を任せられるようになり・・・と前職内で結果が出始めそれなりに会社が面白くなっていました。しかし、その結果改めて「これは先が見えているな」と思い本格的に起業に向けたアクションを取り始めたのが2012年。
現在弊社の株主でもあるICJさんのイベントに参加し、そこから声をかけていただき数名の起業を志す仲間と1年間ほど事業の創出についての手ほどきを受けました。
しかし、結果としてその時は結果を出せず「改めて本業をしっかりやろう」と思い至り専念しました。
そうしているとやはり結果は出るもので、あれよあれよと昇進もさせていただき、会長勅命の「新しい価値を創出するための集まり」に選出いただきました。
2. 焦燥感からリアルに
前記の集まりは、非常に優秀な同世代の人間で(あえて)構成されており、さらに、それを見守る人達も会社の中枢の人物で構成されていました。
その話し合いは実に面白く、ICJでお話をしていた頃を思い出したほどでした。
そしてその中の話題をいくつかを経営陣に報告したものの、本格的にことは進みませんでした。しかし、その理由を深く知ると経営陣の苦しみも見えてきました。結果として、「社内で進めることがコーポレート上難しいのではないか?」との推論に思い至り、「新しい価値創造をスピード感を持って進めるには、スピンアウト(社内から別会社を起こす)できる仕組みを作るのが良いのでは」という考えに至りました。しかし、これも響かず。
これだけのメンバーが揃い、会長勅命で進めていても動けない組織上のしがらみ。これは今まで私が感じてきた「このままで良いのだろうか」という焦燥感をリアルに変えるに十分な結果でした。
そして、決断しました。
「私が提案したスピンアウトを自ら実行して、その有用性を示そう」と。
そうして、3度目の起業活動を始めたのが2019年末。
3. 出会い
ついに、15年打ち続けた点が結ばれて線になる瞬間がきました。
あれは2020年2月、辞める相談を知人にしようと思いデザイン部署でその人物を待っていた時、スーツケースをガラガラ引っ張ったよく知る人物が歩いてきました。(待っていた人とは別人)
そう、弊社代表の下村です。
実は私は下村とは新入社員から数年モトクロス(オートバイを未舗装地で走りスピードを競う競技)を一緒にやっていた仲でした。私がモトクロスを離れ疎遠になっていたのですが、久しぶりに会った下村が開口一番「私辞めて起業するんです」と言ったんです。
その瞬間私の中では既に「一緒に辞める」選択肢が上がっていました。
そして、30分ほど説明を受けて「これはいけそうだ」と感じた私はその日のうちに下村の家に現物を確認しに行き、”私なりの技術検証ができたら”という条件で一緒にやることを決意しました。しかし、この時すでに、エンジニアとしての技術課題解決ステップが湧いていたので、ほぼ起業の意志決定は済んでいました。
そして翌3月に4月末で退職することを伝えました。
4. 結果として思うこと
- 日々考え続けている「これはおかしいな?」は(その人にとって)
- 思い切って踏み出すとその先には思いがけない面白い世界が待っている
- どんなに楽しい仕事もずっと続けていれば飽きる(常に成長が必要)
- 初期のスタートアップは挑戦とやりがいに満ちた仕事
そして、これが一番大事なことです。
「あなたを待っている会社があります!」
ここまで、貴重なお時間いただきありがとうございます。
以上