基礎プロフィール
・NWS事業部
・パトロールクラリスチームのメインプログラマー
パトロールクラリス誕生の背景を教えてください。
かなり前の話になりますが、自社でホスティングサービスの提供を始めた時に一部ハッキングされたことがあったんですね。社内でも大変だとひどく騒ぎになりました。だけど何台もあるものをいちいち人の目で監視するわけにもいかないということで、社内利用として監視のソフトウェアを1週間くらいでサラッと書いたんですよ。それが約10年のブラッシュアップを経て、今のパトロールクラリスへと繋がっています。
●パトロールクラリス
自社データセンター運用の中で生まれ、約10年のブラッシュアップを経てリリースした
純国産のサーバ・ネットワーク統合監視ソフトウェア。
2005年の販売開始以来、多くのエンタープライズ企業様より、
「運用者のかゆい所に手が届く製品」との評価を多数いただいております。
https://patrolclarice.jp/
赤松さんはまさにパトロールクラリス誕生の立役者というわけですね!その当時、他社の既存監視ツールを使うという選択肢はなかったのでしょうか?
僕は元々アドミニストレーター(※ネットワークやコンピューターの保守・管理をする人。 またはその権限を持つ人。)的なこともずっとやっていたので、まずは自社で簡単に作ってしまおう、という運びになったんです。
▽パトロールクラリスの誕生〜企画・リリースにまつわるエピソードはこちら
パトロールクラリス開発時に注意していた・いるポイントなどはありますか?
サーバやネットワークの監視というのは何も「生まない」ものなんですね。本来そのコンピューターにとって余分なプログラムなわけですから、できるだけ軽く動かせるということが絶対条件になってきます。そのため、自分の書くプログラムは”小さく早くコンパクトに”ということをいつも心がけていますね。
最初に社内開発した時は言語的にはスクリプティングで書いていたので動作は遅かったのですが、製品化する際に中核エンジン部分を全てC言語で書き直しました。なかなかの速さですよ(笑)あとは、一台の監視サーバーで見れるサーバー数も他社類似製品に比べてダントツに多いです。インタースケーラリビティの高さも、パトロールクラリスの自慢のひとつです。
コムスクエア入社までの経緯を教えてください。
卒業後から現在に至るまでコムスクエアで3社目になるのですが、新卒で入社したビクターではもともと、ビデオデッキやテレビなどの修理を担当していたんです。
入社してから、念願のpc8001というPCを買ったことは今でも覚えています。当時pc8001は爆発的人気だったんですよ。社割で17万円くらいしたなあ〜懐かしいです(笑)
△PC-8000シリーズ参考画像 wikipediaより
しばらくして、社内でプログラム改善コンテストを開催するという話を聞いたのでこのpc8001を使って在庫管理のプログラムを書いてみたらグランプリを獲得して。それがきっかけで電算室に移籍になって、在庫管理のシステムをコボルで書き直したりしていました。その頃からUNIXの勉強を始めて、すぐにUNIXの虜になりました。上司にレポートを書いたりもしましたよ。「OSは全部UNIXにしなきゃダメだ!」って(笑)結局、既存システムとの相性の問題もあってそれは実現することができなかったんですが、どうしてもUNIXへの思いを諦めきれずに転職を決めました。
次に入社した、当時のソフトバンク総研という会社では念願叶ってインターラクティブUNIXの日本語版製作などに携わっていました。あとは、PCMCIAカードって知ってますか?(※PCMCIAカードとは、PCMCIAの「PC Card Standard」に準拠した名刺サイズのデバイス。カードの厚みによりTypeⅠ、TypeⅡ、TypeⅢの3種類がある。フラッシュメモリーカード、FAXモデムカード、デジタルセルラーカード、ハードディスクカード、ネットワークカードなどがある。携帯性に優れているのでモバイルコンピューティングの必須アイテム。引用:コトバンク)そのドライバー開発にも携わっていましたね。
赤松さんから見たコムスクエアの魅力を教えてください。
会社の規模感が大きい会社にいたこともあったので、それと比較してみるとやはりベンチャー企業ゆえの柔軟性を感じることは多いです。
僕は定年退職の年を超えているのですが「できる間はやってほしい」と会社からは言って頂いていて、ありがたいと思っています。今は基本的にはテレワークで自宅で作業をして、会社には週に1,2回程度しか顔を出さないのですが、会社に来る時はむしろ休みに来ているみたいな感覚です(笑)
どんな技術者と一緒に働きたいと感じますか?
説明が難しいのですが....。CPUに優しいコードを書ける人がいいですね。CPUに優しいイコール、それはお客さんにも優しいコードになりますから。javaはじめ最近はライブラリを多用する方も多いと思うのですが、書ける部分は自分で書いちゃえよ!って僕は思います。
やはり利用するものが多ければ多いほど、システムががんじがらめになっていきますからね。ライブラリは汎用性が高いのでもちろんメリットもあるのですが、”自分色のコードを書ける人”は一流の開発者といえると思います。そうじゃないと、どんどん自分の仕事が置き換えられてしまうかもしれませんよ。「あの人じゃなくてもいいか」という風に。
「自分の強みを持ち、お客さんに優しいコードを書ける人」そんな開発者がこれからの時代は特に必要となっていくのではないでしょうか。
▽会社に来る=選考ではありません。まずはお気軽に会社に遊びに来てください。