こんにちは、株式会社foxcale代表の小池です。
今回は、起業を決意した背景、foxcaleが目指す未来、そして共に働きたい仲間への想いについて率直にお話ししたいと思います。
|目次
- 起業のきっかけ
- 経営理念
- 起業当初と今のギャップ
- foxcaleの思想と哲学
- 組織文化について
- 『今』foxcaleに参画する意味
- 今後の構想
- 一緒に働きたい方の人物像
- あなたへのメッセージ
ぜひ最後までご覧ください。
ー起業のきっかけ
私は、もともと監査法人トーマツで約6年半、監査業務やIPO支援に携わっていました。その後独立し、さまざまな仕事を経験する中で出会ったのがデジタル・フォレンジックです。
実際に取り組んでみると、非常に奥深い領域でした。帳簿が改ざんされ、ヒアリングで虚偽が語られても、コミュニケーションデータを解析すれば「生の証拠」が浮かび上がる。調査において極めてクリティカルな事実が突き止められる点に、面白さと可能性を感じました。
一方で、市場を見渡すと、フォレンジックを担うのはごく限られた少数のプレイヤーだけ。選択肢が少なく、誰もが使いやすいとは言えなかったのです。
「フォレンジック業界に新しい風を吹き込みたい」
この想いが起業の原点です。そしてその先には「不正を未然に防ぐ」という、より大きなミッションがあると考えました。もしこの領域を切り拓ければ、企業は不正の発生による信頼失墜やそれに伴う時価総額の下落を防ぎ、社会全体に大きな価値をもたらせるはずです。
「不正予防市場を開拓することこそ事業を大きく成長させる鍵になる」と確信したことが、最終的に起業を決意した最大の理由です。
ー経営理念【テクノロジーでもっと「フェアな社会」へ】
フォレンジックの調査を続ける中で痛感したのは、人は誰でも不正に手を染めてしまう可能性があるということです。特別に悪意を持った人だけではなく、普通の人であっても、環境や機会が重なれば不正は起きてしまう。
だからこそ重要なのは、「不正が起きにくい組織」をつくることです。そのためには、正しく行動する人が正しく評価される仕組みを整える必要があります。フェアな人がきちんと報われる環境があって初めて、不正は減らせるのです。
foxcaleは、テクノロジーを通じてこの仕組みを社会に実装し、誰もが安心して正しく評価される「フェアな社会」を実現することを目指しています。
ー起業当初と今のギャップ
|市場での存在感
設立当初は、限られたプレーヤーしかいないフォレンジック市場に入り込むことは簡単ではないと感じていました。市場を牽引していたのは、いわゆる「Big4」と呼ばれる大手監査法人グループや、少数のイーディスカバリーベンダー(※1)。新興の私たちがその中に割って入るのは、正直、高い壁だと考えていたのです。
しかし、設立から6年が経った現在、直近3年間にIR開示された第三者委員会や特別調査委員会等の調査事例のうち、20%以上をfoxcaleが担当しています。これは業界の中で確かな存在感を築けている証だと実感していますし、市場からの信頼や評価が着実に広がっている手応えを感じています。
※1 イーディスカバリー(eDiscovery):米国の訴訟において電子データの中から裁判に利用できる法的証拠を探し出す手続
|不正予防市場の難しさ
一方で課題に感じているのは、「不正予防」という市場は、想像以上に難しい領域だということ。
理由はシンプルで、企業にとっての投資優先度が低いからです。多くの企業はまず売上を伸ばすことに予算を割きます。マーケティングや営業、人材への投資、業務システムや会計システムの整備などが優先される中で、「不正が起きる前に予防に投資する」という意思決定はどうしても後回しになってしまうと考えています。
加えて、サイバーセキュリティやMDMの分野と異なり、フォレンジックという分野では、日本国内にはまだ「不正予防」という文脈でベンチマークできるような成功事例が存在しません。前例がない中で市場をつくっていくのは、暗闇の中を手探りで進む挑戦に近いです。いくら分析しても明確な答えは出ず、時には「えいや!」と踏み出すしかない部分があるのは、難しさを感じますね。
ーfoxcaleの思想と哲学
これまで不正が起きた数々の企業を調査してきて痛感したのは、不正の根本原因は組織にあるということ。倫理観が欠如していたり、ハラスメントが常態化していたり。そうした組織文化が、不正を生む原因になっているケースは少なくありません。
では、なぜそのような文化になるのか。突き詰めると、経営者の姿勢に行き着きます。経営者自身がハラスメントを許容したり、不正を容認する姿勢をとれば、組織全体が同じ方向に傾いてしまう。だからこそ、まず正さなければならないのは代表である自分自身の在り方だと考えています。
代表として、ハラスメントにつながるような言動は決して許さない。不正を見逃すこともしない。その姿勢を明確に示し続けることが、結果的にフェアで健全な組織をつくることにつながると信じています。
ー組織文化の魅力
foxcaleは、いわゆるミッション型の会社です。部門ごとに役割を明確に分担し、それぞれが専門性を発揮することを大切にしています。
たとえば、開発チームは不正予防や有事対応のためのシステムを構築し、不正調査のチームは実際の調査業務を担っています。各チームがそれぞれのミッションを果たすことで、全体として高い成果を上げられる体制になっているのです。
一方で、今後さらに強化していきたいのは部門を越えた連携です。チームごとの専門性を活かしつつ、横のつながりを深めていくことで、新しい価値が生まれると考えています。
ー『今』foxcaleに参画する意味
今のfoxcaleは、チャレンジングな環境にあります。
フォレンジックは、まだまだ日本ではあまりメジャーではない領域であり、日本で「フォレンジックをベースに、不正予防のためのプロダクトを提供する」というビジネスモデルは、ほとんど存在していません。
だからこそ、この挑戦が成功すれば、社会的にも企業的にも大きな価値を実現できるはずです。参画してくれる仲間にとっても、大きなリターンを共に享受できる可能性があります。
一方で、チャレンジングな挑戦を続けながらも、foxcaleは既に有事対応のフォレンジックで確かな実績を積み上げています。社会的に大きな注目を集める事例にも携わり、多くの企業や専門家から信頼をいただいてきました。
新しい市場を切り拓く挑戦と、大規模案件に関わる確かな実績。その両方を体験できることが、今foxcaleにジョインする最大の魅力だと思っています。
ー今後の構想
現在の不正予防市場には、すでにいくつかのプロダクトが存在します。たとえば、PCの操作ログ・アクセスログを取得して不適切な行動を確認するものなどが代表例です。
その中で、私たちが取り組もうとしているのは、コミュニケーションに着目した不正予防プロダクトです。もともとフォレンジックを基盤としてきた会社だからこそ、この領域で挑戦するべきだと思いますし、実際に現在開発中です。
市場という意味では、正直まだはっきりと分からない部分があり、外部で特定できるような数字もあまりないと思っています。一方でアメリカを見ると、GRC SaaS(ガバナンス・リスク・コンプライアンスを包括するSaaS)が一定の市場規模を持ち、すでに上場している企業もあります。
日本でも今後、より実効的な不正防止の体制整備や経営陣の誠実性の証明が上場の条件として求められる時代が来るはずです。企業がこれまで以上にトップラインだけでなく、安定して持続的に成長することを目指し始めれば、当然私たちの不正予防システムも必要とされる。そうした流れの中で、この市場は確実に広がっていくと考えています。
ー一緒に働きたい方の人物像
一言で表すなら、「明るく真面目な人」です。
私たちが扱うのは、不正調査や有事対応といった機微な情報。だからこそ、情報に対する基本的なリテラシーや、守秘義務を守る姿勢は欠かせません。
一方で、foxcaleはベンチャー企業です。成長途上にあるからこそ、最も必要なのは「一緒に成長していこう」という意識だと考えています。
フォレンジックという業界では少しずつ名前が知られるようになり、信頼して調査を依頼してくださる専門家や企業も増えてきました。しかし、決して「完成された組織」ではなく、まだまだ足りない部分がたくさんあるのが現実です。
だからこそ、現状に満足するのではなく、課題を一緒に見つけ、埋め、ポジティブに成長していこうとする人。そういう仲間が、私たちにとって一番必要な存在だと思っています。
ーあなたへのメッセージ
foxcaleは、非常にチャレンジングな会社です。そして、その挑戦を支えているのは、私自身も誇りに思う優秀なメンバーたちです。大手企業で要職に就いていてもおかしくないような人材が、「foxcaleというプロジェクトを面白い」と感じてここに力を注いでくれている。その事実自体が、このビジネスの可能性を物語っていると思っています。
不正調査という領域は、ベンチャーキャピタルやファンドからも大きな注目を集めています。市場はまだ未成熟ですが、私は成功が目の前にあると確信しています。
だからこそ、今のタイミングで一緒に飛び込んでほしい。このフェーズに関わることで、会社の成長はもちろん、あなた自身の成長も爆発的に加速するはずです。
企業価値と個人の成長を同時に実現できるこのステージで、私たちと共に未来を切り拓いていきましょう!
【会社情報】
株式会社foxcale(https://foxcale.com/)
東京都千代田区神田神保町1-14-3 MT-O神保町 3階