「配送も倉庫も経験した。次はその間を自らの手で動かしたかった」大手物流出身が、JP楽天ロジスティクスで見つけた数字と現場の最適解。
「現場での経験は、管理側に行っても最大の武器になる」
今回お話を伺ったのは、新卒で大手物流企業の配送・倉庫現場を経験し、2024年8月にJP楽天ロジスティクス株式会社(以下:JPRL)へ入社した堀江さん。 「決まったレールを走るのではなく、自分でレールを敷きたい」。そう語る彼が、入社1年4ヶ月で感じた「裁量の大きさ」と「仕事の手応え」とは?
「点」ではなく「線」を見る仕事へ。
――まずは転職のきっかけを教えてください。
前職ではドライバーとして「配送」、3PL倉庫で「倉庫管理」を経験しました。 現場は好きでしたが、働けば働くほど「この点と点を繋ぐ『輸送』を、もっと自分の裁量でコントロールしたい」という思いが強くなったんです。
前職は大企業ゆえに業務が縦割りで、既存ルート以外の提案を通すのは難しい環境でした。「もっと広い視野で物流全体を設計したい」「成長するEC物流で力を試したい」。そう考えて出会ったのがJPRLです。 車両手配からコスト管理まで、自分の裁量で“輸送”をデザインできる点が決め手でした。
自由だからこその「プレッシャー」と「面白さ」。
――現在はどのような業務を担当していますか?
輸配送管理グループの東日本チームに所属し、主に習志野と松戸の2拠点を担当しています。 ミッションはシンプルかつ重要で、「出荷予測に合わせて最適な車両を手配し、コストと品質を守ること」です。
日々変動する出荷予測の数字を見ながら、「この物量なら、大型トラックが何台必要か?」「方面別の内訳はどうなっているか?」を分析し、1週間後の車両手配を行います。
――入社直後、苦労したことはありますか?
最初は戸惑いの連続でした(笑)。 前職ではある程度ルーティンが決まっていましたが、ここでは「まずは自分で考えてやってみよう」というスタンス。習志野・松戸エリアの担当は私一人なので、自分で判断しなければなりません。
入社してすぐの頃、WMS(倉庫管理システム)の出荷予測とにらめっこしながら、「本当にこれで車両が足りるのか…?」と気が気じゃなかった時期がありました。 読みが外れて、慌てて少し割高な臨時便を手配することになった時は、「もっと早く決断していれば」と反省しましたね。
現場を知っているから、数字の向こう側が見える。
――「コストと品質のバランス」とおっしゃっていましたが、具体的にはどのような難しさがあるのでしょうか?
EC物流はとにかく「波動(物量の波)」が激しいんです。 「念のために」と余裕を持ってトラックを手配すれば、当然配送は守れますが、積載率が下がってコストの無駄になります。逆に、コスト削減を意識しすぎると、予想外の注文増に対応できなくなる。
この「多すぎても少なすぎてもダメ」という、バランス調整を毎日行っています。 ドライバー時代は「目の前の荷物をどう運ぶか」に集中していましたが、今は「物流全体をどう最適化するか」という、より高い視座で物事を見るようになりました。
――そのプレッシャーの中で感じる、仕事の「面白さ」はどこですか?
苦労して出した自分の判断が、翌週には明確な「数字」として結果に出るところですね。 読み通りに車両がハマり、積載率が上がった時の快感はたまりません。
――その「読み」の精度には、これまでの経験が活きているのでしょうか?
まさにその通りです。 PC上の数字を見るだけでなく、現場経験があるからこそ「この荷姿でこの量なら、トラックにこれくらい積めるな」というリアルなイメージが湧く。「数字」と「現場の感覚」の両方を持っていることが、今の私の最大の武器になっています。
――輸配送担当は拠点に一人とのことですが、不安なことはありませんでしたか?
全くないですね。チャットや電話で常にチームと繋がっていますし、上司も近くにいてすぐに時間を取ってくれます。 「現場は一人だけど、チームで動いている」という感覚が強く、心理的安全性はすごく高い職場です。
デスクワークだけど、心は「現場」と共に。
――どんな人がこの仕事に向いていますか?
「現場が好きで、かつ数字も好きな人」ですね。 デスクワークですが、PCだけを見ていては務まりません。「現場を良くしたい」という想いがないと、良い改善策は生まれないからです。
「現場はずっとやってきたけど、これからはもっと経営に近い『数値管理』や『企画』に挑戦したい」 そんな方には、JPRLは最高のフィールドだと思います。
――最後に、今後の目標を教えてください。
ゆくゆくはもっと「輸送の企画」に携わりたいです。 イベント時の大規模な輸送体制の構築や、全社的なコスト削減施策など、物流のプロとしてより上流から「運び方」をデザインできるようになりたいですね。
【編集後記】
「最初は自由すぎて戸惑った」と語る堀江さんですが、その表情はとても生き生きとしていました。 大手企業で培った「現場力」を武器に、JPRLという自由なフィールドで「管理力」を磨いている真っ最中。 「現場も知っているし、計算もできる」。そんな最強の物流パーソンを目指すなら、JPRLはこれ以上ない環境かもしれません。