タレントマネジメントグループのマネージャー高相さんのインタビュー連載。
第1回では「人となり」を、第2回では「採用のリアル」をお届けしました。 最終回となる第3回は、候補者の方が最も気になるであろう「入社後の成長(人材開発)」について伺います。
「制度はまだ、これから整える段階」と語る高相さん。 その言葉の裏にある、JPRLの人材開発にかける想いと、今まさに進んでいる「変革」のリアルに迫ります。
同期との絆をつくるオンボーディング改革
――第2回では採用について伺いましたが、今回は「入社後」の話です。現在、新しい仲間が入社した際、どのようなサポート(オンボーディング)を行っているのでしょうか?
現在は、入社初日に人事による研修を終日行っています。会社説明や物流業界の説明、PC設定、評価制度や労務制度などの人事制度全般、ハラスメント研修など、基礎的なインプットが中心です。
ただ、これだけでは不十分だと感じていて、現在、内容の抜本的な変更を進めている最中です。
――具体的に、どう変わるのでしょうか?
これまでは各拠点からオンラインで研修を実施していましたが、今後は全国のどの拠点配属であっても、中途入社の方には一度『本社(東京)』に来ていただき、集合研修を実施する形式へ変更します。
同時に、内容も大幅に拡充させます。座学だけでなく、グループワークなどを通じて、社員同士が深く交流できるコンテンツを導入する予定です。
――コストをかけてでも、本社に集める狙いは何ですか?
一番の狙いは、「同期同士のコミュニティ」をしっかりと構築してもらうことです。
中途入社の場合、どうしても『横のつながり』を作る機会が限られてしまいます。
ですが、最初にこの同期のつながりを作っておくことで、配属後も相談し合える仲間ができます。早期に会社や組織に慣れ、安心して活スタートダッシュを切れる土台を作りたい。そのための投資は惜しまない方針です。
「人事がいるよ」。相談しやすい存在でいたい
――入社された方が、よりスムーズに業務や環境に慣れるために、特に大切にされていることは何ですか?
やはり一番は、『人間関係や文化への適応』ですね。 新しい環境でパフォーマンスを発揮するためには、業務知識だけでなく、周囲との関係構築やカルチャーへの理解が欠かせません。変化の激しいJPRLだからこそ、そこを丁寧にサポートしたいと考えています。
――そのために、入社後のフォロー面談も強化されるそうですね。
はい。現在は入社3ヶ月後の実施ですが、今後は入社1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と、『月1回』のペースで面談を実施する体制へ変更準備を進めています。
――そこまで頻度を上げて実施する、一番の理由は何でしょうか?
シンプルに、『私たち人事が、いつも近くにいますよ』という安心感を持っていただきたいからです。
JPRLは多くの拠点がありますので、物理的に離れていても、心理的な距離は近くありたい。
『何かあったら、あの時の人事に相談すればいいんだ』と思えるだけで、安心して業務に取り組めると思うんです。面談の最後には必ず『いつでも連絡してくださいね』と伝えています。それが、私が全社員に対して共通して大切にしているスタンスです。
JPRLで輝く人の共通点は「いきいきとした雰囲気」
――少し視点を変えて、入社後に「この人は活躍しているな」「周囲から頼られているな」と感じる方に、共通点はありますか?
特定のスキルというよりも、「いきいきとしている雰囲気」をお持ちの方ですね。
もう少し具体的に言うと、「周囲とうまく関係構築ができている」ということです。 第2回でもお話ししましたが、自分の意見を通すだけでなく、周りの人とコミュニケーションを取りながら、信頼関係を築けている。そういう方は、自然と周囲に応援され、結果として大きな成長を遂げているように感じます。
「制度」はこれから創る。だからこそ、面白い。
――社長は「『あなたはどうしたい?』から始まるキャリア」と語っていました。人材開発を担当するマネージャーとして、今後の展望を教えてください。
正直にお話しすると、キャリアパスの構築や異動の仕組み、マネジメント研修など、やりたいこと・やるべきことをまさに今、取り掛かっている最中です。
――その展望に向けて、今まさに動き出していることはありますか?
まず学びの機会として、今年はe-learningのコンテンツを大幅に拡充し、社員が自律的に学べる体制を整えました。
また、「1on1」の改革にも着手しています。 単なる業務報告の場ではなく、部下の成長を促進し、エンゲージメントを高めるという「本来の目的」を達成できる場にしたい。そのために、まずは各部署で現状どのような1on1が行われているかをヒアリングし、JPRL流の1on1のあり方を再定義・整備しているところです。
【結び】
3回にわたり、高相さんのインタビューをお届けしました。
JPRLは、制度がすべて整った「完成された会社」ではありません。 しかし、だからこそ、「社員のために何が必要か」を本気で考え、スピーディーに変化し続けている会社でもあります。
「失敗してもいいから、やってみる」
そのスタンスは、現場だけでなく、人事制度づくりにおいても貫かれています。 私たちと一緒に、会社も、あなた自身のキャリアも、創り上げていきませんか?