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「“本当にやりたい投資”をするには、独立するしかなかった。」
VC(ベンチャーキャピタル)と聞いて、皆さんはどんなイメージを持つでしょうか?
大手企業が母体で、実績重視、保守的でーそんなVC像が、日本ではまだ一般的かもしれません。
でも、私たちは違います。
「産業を創るVCでありたい」──その想いから、15th Rockは独立という道を選びました。
私たちは、“Human Augmentation(人間拡張)”という、一見突飛にも見えるテーマを掲げ、
スタートアップの成長と社会の未来に、全力で賭けています。
今回のストーリーでは、
- なぜ私たちが独立系VCという形を選んだのか
- どのようにファンドを立ち上げたのか
- そして、なぜ「人間そのもの」に投資するのか
そのすべてを、リアルな背景とともにお届けします。
そもそも「VC」とは、ベンチャーキャピタル(Venture Capital)の略です。銀行融資が難しいスタートアップ企業(主に成長初期段階の企業)に、株式を通じて出資します。また、資金だけでなく、人材紹介、事業戦略、マーケティング支援などを行うこともあります。そして、出資先が上場(IPO)やM&Aすることで、株式を売却して利益を得るというビジネスモデルです。
今回は、「なぜ独立したか?」「そもそもなぜ今のVC形態に至ったのか?」といったところを中心に、ファンド組成~クローズまでのリアルな話もお伝えできればと思います!
まずは弊社GP(General Partner)二人のバッググラウンドです。
二人は、2019年に上場した「ココナラ」の共同投資で出会っています。
運命共同体である共同代表は、真逆の投資領域。
ーGP同士は一度決めたら10年以上の付き合いに。どうやって互いを選んだのか?
源「初めは誰かと共にファンドを組成しようとして動いていなかったです。元は1人GPでの独立を考えていて、ファンド営業の件で、当時Mistletoeの投資責任者であった中島さんに連絡しようとしていた時に突然ひらめきました。中島さんと一緒に組んだら面白いんじゃないかと。」
振り返れば、元々1人でやろうとしていたところに、中島さんとなら組むことができた理由があったそうです。
①発行体(スタートアップ側)へ敬意があること
②強みとする投資領域が全く別であること(源は国内・IT系、中島は海外・技術系の投資スタイル)
普通のVCを立ち上げるだけじゃ物足りない。
ー15th Rock Venturesの兄弟組織である、中島が代表を務めるスタートアップスタジオ「Spirete」も同時期に立ち上げを。その背景は?
中島「ただVCをやるだけではつまらない、と思ってました。Mistletoe文化を踏まえて、VCはコミュニティを持ってこそ価値があるものだと考えていました。
ではどんなコミュニティを抱えるか?と考えた時に、自分の出自が産業革新機構&フランス発のディープテックイベントHello Tomorrowの日本での立ち上げをやっていたために、大企業幹部との強いコネクションがあることが強みでもありました。
そして、何よりも当時、日本で『ディープテック』が流行らない理由の1つに、優秀なエンジニアが大企業から出てこないからだと考えていました。
ですので、ただVCをやるだけでなく、大企業を巻き込んだグローバルで活躍できるようなディープテック系スタートアップを生み出せるスタートアップスタジオも並行してやりたい、と決意しました。」
Harvard Business Review 2018年寄稿
世界の新潮流「ディープテック」とは何か
https://www.dhbr.net/category/Deep_Tech
VCは産業を創る仕事なので、テーマを掲げるべき。
ー投資テーマ「Human Augmentation」を決めたのは?
15th Rock Venturesは、Human Augmentationという一見変わった投資テーマを掲げていますが、これは中島がEDGEofで泰蔵さんと「アイアンマンが好きだ。」と話していたことがきっかけでした。
中島「まず前提として、VCは産業を創る仕事なので、投資テーマを掲げるべきだと思っています。その上で、Human Augmentationを思いついたきっかけを正直に言うと、元々はアイアンマンへの憧れから来ています。アイアンマンのように、自分で作ったもので、自分の夢を叶える世界を実現したい、というところがスタートでした。」
源「スタートアップもVCも、何らかの社会課題を解決するために存在しています。Human Augmentationというテーマが面白いのは、人間の能力自体を変えるので、その社会課題の捉え方を大きく変えうると考えています。例えば、人間が100km/hで走れる前提に立ったとき、車自体が要らなくなりますよね。そうした状態になると、社会課題の定義が変容すると思っています。
コンピュータのように、人間へのインプットとアウトプットが全て自然にできるようになると、最終形態として全てのプラットフォームは人間に集約されると考えています。結果論ではありますが、掲げる投資主題としては奥深いので、Human Augmentationにして良かったと思っています。」
そして、エコシステムを創りうるのがVCだからこそ、私たちはHuman Augmentationを投資テーマにする上で、最も人間を人間たらしめる「倫理観」に配慮しています。Human Augmentationは、ハード・ソフトといった投資領域を捉えるだけでなく、哲学も絡んでくる究極に面白いテーマであると私たちは考えています。
尖ったテーマだからこそ、注目してくれた。
ー独立して大変だったことは?
源「やっぱり、ファンドレイズが大変でした。特に我々が投資テーマに掲げているHuman Augmentationが荒唐無稽だと言われることも度々ありました。」
中島「ただ我々のLP投資家様の中には、純粋に僕らの投資テーマを面白いと言ってくれて、出資に繋げてくれています。そういう意味で尖った面白いテーマを掲げられたのは正解であったと感じています。」
最後に
15th Rockでは現在、私たちの挑戦を一緒に世の中へ発信してくれる方を募集しています。
独立系VCとして、Human Augmentationという尖ったテーマに本気で取り組む私たちの声は、まだ十分に届いていません。
だからこそ、共に「伝えること」に挑戦してくれる仲間が必要です。
- 新しい技術や思想にワクワクする方
- スタートアップやVCの世界に興味がある方
- 人と社会を繋げる“言葉”をつくりたい方
そんなあなたとお会いできるのを、楽しみにしています。