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【スクラム開発の魅力】新たな手法を導入し、実現した「スクラム開発」とは

営業の効率化に貢献するアウトバウンドコールシステム「List Navigator.」を手がけている株式会社Scene Live。現在、リプレイス開発に取り組んでいる最中であり、今までになかった新たな手法による開発にチャレンジしています。

それが「スクラム開発」。少人数のチームに分かれて短期間での開発を繰り返し、スピード感を持って取り組んでいく手法です。最先端の技術を積極的に導入しながら、顧客満足を追求していく開発部について、西村さんと織田さんに伺いました。


西村さん(左) / ソフトウエア開発部 スクラムマスター

文系大学を卒業し、新卒で銀行ヘ入行。研究開発チームのシステムエンジニアとして5年間経験を積んだ後、海外オフィスにて画面設計を担当。督促業務や問い合わせで使用されるコールシステムの設計などに携わる。やがて現場でのユーザーの声を反映するUIに興味関心を持つようになり、転職をを決意。一気通貫で関わっているScene Liveへ2020年に入社した。現在はスクラムマスターとして12名のメンバーとともに「List Navigator.」のフルリプレイスに取り組んでいる。

織田さん(右) / ソフトウエア開発部

専門学校でIT・プログラミングに関して広く学んだことがきっかけで興味を持ち、卒業後は保守運用やパソコン教室の機器管理・ネットワーク管理などを経験。その後、プログラミングを習得し、システムエンジニアへ転身。2022年にScene Liveへ入社し、活躍中。西村とともに「List Navigator.」のフルリプレイスに取り組み、スクラムマスター代行を務めている。

アウトバウンドコールシステム「List Navigator.」とは

電話による営業効率を高め、トークスキルを解析

Scene Liveが手がけている「List Navigator.」は、電話営業の効率を高め、より商談アプローチをしやすくするためのコールシステムです。

電話の発信機能を充実させており、通常の架電件数と比べると架電数は1.98倍にアップ。営業担当の成績、目標達成へのプロセスもリアルタイムで表示し、管理できます。また、商談アポに繋がりやすいトーク内容や条件を“見える化”でき、クライアントへのアプローチ戦略をデータ解析から考えることが可能。結果として効率よく商談が進み、コスト削減にもつながっています。

スクラム開発で新たにプロダクトを生み出す

Scene Liveが「スクラム開発」を選んだ背景

多くのクライアントから支持を集めている「List Navigator.」ですが、現在のバージョンでは対応できていないこともあります。「着信機能を備えてほしい」といったニーズの増加に応えるためにも、新たな機能追加と改修を決定しました。

ところが「改修よりも新たにイチから作った方が早いのでは」との声がエンジニアから上がったのです。

改修を行うには技術的な負荷が高く、10年後の未来を考えると「最新技術を使って構築し直した方が、プロジェクトとして後々も動かしやすくなるのでは?」と判断しました。

「今後も開発チームの規模が大きくなればなるほど、メンバー数も増えていきます。そうなった際の対応も含めて考え、チーム体制の基盤を作ろうと考えました」(西村さん)

プロジェクトマネージャーには西村さんが就任。数十名のチームメンバーによるコードレビューや、新仕様へのタスクマネジメントも含めてスムーズに進められるようにチームリーダーを立て、2チームに分けてスタート。

一斉に始めてみたものの、一般的なプロジェクトマネジメントの手法では開発しにくいと感じる箇所も出てきたそうです。するとメンバーから「スクラム開発を導入してみては?」と提案がありました。

アジャイル開発から派生した「スクラム開発」

最近ではDX実現のために「アジャイル開発」の採用が増えています。アジャイル開発は、小さな単位で実装・テストを繰り返し、急な仕様変更にも柔軟に対応できる開発スタイル。必要最低限の機能で動作するものを作成しながら、開発を進めていきます。

これまで主要だった「ウォーターフォール開発」は、最初に要件定義書を作成し、開発設計図に基づいて計画どおりに開発を進めていくスタイル。発注者の依頼に沿ってじっくり開発していける反面、機能追加・仕様変更がしにくく、開発期間も長くかかってしまうデメリットもありました。

一方で、スクラム開発は「アジャイル開発」の手法の一つであり、少人数でスピーディな開発が可能です。

まずは開発の優先順をつけた「ToDoリスト」を、プロダクトオーナーが作成します。チームメンバーはそのリストに従い、優先順位の高いプロダクトから短期期間で開発。完成させたプロダクトはメンバー全員でレビューし、ブラッシュアップさせていきます。

開発に関わっているメンバー全員が実施すべき開発項目を確認し、レビューやブラッシュアップにも取り組んでいくことが特徴です。

スクラム開発だから実現できる「メリット」とは

「以前は、全体像が見えにくかったんです。機能追加をした先に何があるのか、分からないままタスクをこなしていました。スクラム開発では、全員でプロセスを作っていく喜びが感じられるようになりました。そこが大きなメリットだったと思います」(西村さん)

そうした思いを持ちながら、開発メンバーは2週間に一度のペースで「スプリントレビュー」を実施。チームで開発プランを出し合い、タスクを全員に共有します。

毎朝、進捗状況をチェックし、設計〜実装テストに至るまで全員でディスカッションをしながら検証・レビューを繰り返していきます。2週間後には完成したものを営業部長やマーケティング部長、カスタマーサクセス担当に確認を依頼。すでに使っている「List Navigator.」と比べて遜色がないか、クライアントの要望と比較し、フィードバックをもらいます。

その後は再び、チーム全員で振り返りを行い、次の開発サイクルへと移っていきます。もし「見直しが必要かもしれない」となっても、すぐに戻ってやり直せるため安心です。より使いやすくするために、解像度を高めて開発し直したこともありました。

開発チームが大切にする“チーム主義”

メンバー全員で作っていく魅力がスクラム開発にはある

スクラム開発の魅力は、やはり「全員で作っている」ところ。若手メンバーでも発言しやすく、自由に意見が述べやすい雰囲気になっています。

「入社1年目だった高木くん、大和くんも設計から入ってくれていました。二人とも積極的にアイデアを提案していて、採用に至ったものもあります。また、全体の業務を全員で推進しているからこそ、”業務の中で自分が挑戦してみたいこと”も発言しやすく、今はコーディングだけでなくレビューも担当してくれています。」(織田さん)

▼高木さん・大和さんの対談インタビューはこちら!

【新卒入社エンジニア対談】自社プロダクト開発|積極的に意見を出せる環境で成長を実感した1年 | 株式会社SceneLive
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短期間で開発をする「スプリント」回数を重ねるごとに、チーム内で率直な意見が交わせるようになります。

技術力のあるエンジニアであれば、自分のナレッジが存分に活かせる環境下で開発に集中できるでしょう。一方で未経験でもあっても、チームでの一体感を味わいながらプロダクト開発ができる「チャレンジングな環境」に身を置けます。どのエンジニアにとっても、魅力的な環境へと変わっていったのではないでしょうか。

開発面に関しては、フロントエンドにReact、ビルドツールは vite、バックエンドはPHP Laravelを採用。インフラはGCPへと変更になり、自動化も積極的に進めています。

スクラム開発を進めるためにはスピード感も重要。そのためにも、自動化には力を入れています。技術面での移り変わりが早いフロントエンドはReactに移行し、技術的な負債を無くすようにしました。

開発チーム内の雰囲気も少しずつ変わってきた

現在は新しい取り組みとして「リリースレゴ」を始めています。

「リリースレゴとは、開発中のプログラムに追加・修正を1つするごとにレゴを積み上げていく取り組みです。他社でモチベーションを高めるために行なっていると知り、ぜひやってみようと思って」(西村さん)

リリースが進むにつれて、レゴが積み上がり「エッフェル塔」が完成に近づくのだとか。こうした遊び心があるのも、開発部の特徴です。

▼現在のリリースレゴ▼

中規模以上のソフトウェア開発を進めていく際には、こうして物理的に完成物を可視化すると、チームメンバーの一体感を高める効果があるそうです。

さらにチャットによるコミュニケーションも冷たくなりすぎないように気をつけ、話しかけやすいやり取りを心がけているとのこと。活発な意見によって、より良いものを作ろうという意識が芽生え、技術的な学びをより深めていこうとするメンバーが増えています。

「開発チーム全員の目線が上向きになり、クライアントへの“提供価値”をイメージしながらコードを書いている様子が伝わってきます。こうした視座の高まりが、組織の雰囲気を少しずつ変えていると思います」(西村さん)

これからの開発チームが目指したいこと

引き続き、顧客価値へフォーカスした開発を続けたい

Scene Liveが最も重要視しているのは「顧客価値の創造」です。

そのためにはチーム内だけでなく営業やサポートチームとも連携し、プロジェクトへの理解を深めていく必要があります。つまり、共有された情報をいかに実装し、開発へ反映していくかがエンジニアに問われているのです。

今後は成果物に対する他部署からの率直なフィードバックを、積極的にもらえるように働きかけていく予定。クライアント先にも訪問し、ユーザー目線でどのように使っているかを確認してみたいと考えているそうです。

こうした開発プロセスをスムーズに進めていくには、技術レベルの向上も不可欠。開発全体を通して、レビューができるエンジニアを増やしていこうとしています。

「リリーススピードを落とさずに、品質も大切にする。その両立がこれからの大きな課題です。今は、プロジェクトを通じてコアな技術が学べるチャンスでもあります」(織田さん)

「そうですね。全員で自社プロダクトに携わっているので、一緒に俯瞰しながら考えていけます。人として成長することに貪欲な方を、お待ちしています!」(西村さん)

お二人がそう語るように、Scene Liveはエンジニアとして成長できるベストなタイミングに差し掛かっています。仲間とともに切磋琢磨しながら、幅広い経験を積み重ねていけるのではないでしょうか。


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