はじめまして、株式会社WALCの代表を務める櫻井です。
我々は、工作機械業界のリーディングカンパニー「DMG森精機株式会社」からスピンアウトした、製造業発スタートアップです。工作機械を軸に、AI・IoT・Cloudなどの最先端技術を掛け合わせた事業を行っています。
そして今回は、LLMを用いたナレッジベース検索システムの開発に取り組む、WALCメンバーをご紹介します。アーキテクチャグループの 鈴木春太郎(すずきしゅんたろう)さんです。インターンから新卒入社に至った鈴木さんに、WALCのインターンの特徴や働く環境についてお話しいただきました。
機械から情報へ。AIの社会実装への興味があった学生時代。
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ーー最初に、学生時代に学んでいたことを教えてください。
東北大学の工学部機械知能航空工学科に入学し、学生時代は主に機械全般の内容を学びました。実は元々は宇宙に興味があって、入学したのは月や火星を走るローバーの研究をしている研究室があったことがきっかけだったんです。ただ研究室配属の時期になって、機械の制御プログラムを書く授業でプログラミングに興味を持ち、自分にはPCに向かって作業をする方が合うのではないかと、深層学習を専門とした研究室に入ることにしました。
研究室では、Transformerというアーキテクチャ(今のChatGPTの元となっているもの)を使った翻訳システムの開発をしていました。これが結構楽しくて、AIの領域をもっと専門的に学ぼうと思いました。
ーーWALCのインターンに参加しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
元々AIの社会実装というテーマに興味がありました。AIをプロダクト化する時にどのような流れや工程を踏むのかを知りたいと思っていたんです。WALC以外にも別の長期インターンに参加していて、そちらではTransformerやLLMとはまた別の領域のAIを扱っていました。
大学院に進学して少し時間にも余裕ができ、新しいインターンを始めようとWantedlyに登録したところ、すぐに代表の櫻井さんからスカウトが来ました。工作機械がメインの会社ではあるけれど、自然言語処理のタスクがあると聞いて、工作機械には馴染みがあったこともあり、興味を持ちました。また、WALCではAMRという自律走行搬送ロボットを開発していますが、私も研究室で画像系の研究をしていたので、そうした部分でも自分が携われそうなタスクがたくさんありそうだと感じていました。
多彩なプロジェクトを実践的に経験できる環境。
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ーーインターン中はどのようなことをされていたのでしょうか?
最初に携わったのは医療系のプロジェクトです。エコー画像の中から腫瘤を見つける画像セグメンテーションモデルの性能評価をするというものでした。インターンながら、学習から評価まで全て任されていました。
3ヶ月ほどそのプロジェクトに関わった後、ドキュメント翻訳システムの開発に取り組むことになりました。これは、私が大学院で研究していた内容と近いもので、LLMを使ったシステムです。親会社であるDMG森精機で工作機械のマニュアルを日本語から英語に翻訳する際に、人が1から作ると時間がかかってしまいます。LLMで叩き台を作ってから進める方が効率を上げることができるため、それを実現するためのプロジェクトでした。私が担当したのはLLMの振る舞いを制御する部分で、専門用語を正しく翻訳できるように指示を出す仕組みを作りました。
ーーインターンでの難しかった点は何でしたか?
プロジェクトの進め方に難しさを感じました。特にLLM関連のプロジェクトでは、マニュアルを作成する部署の方が実際に何をやりたいのかを掴みにくかったんです。どんなフォーマットのものを翻訳したいのか、その中に画像などが含まれているのかどうかといった詳細を把握するのが難しかったですね。
嘉陽さんのインタビュー でも語られていましたが、AIを使うタスクでは、相手が何がしたいのか、目的をこちらがちゃんと把握しないと、変なものを出力したり、ずれた方向に進んでいったりしがちなので、最初のすり合わせがとても重要だと感じました。AIの出力の程度は相手の要求に依存するところが大きいので、相手の要求に基づいて開発する必要があります。MedTech・MLOpsグループのリーダーである梁川さんの下で、プロジェクトマネジメントの方法を間近で見て学べたのは大きな収穫でした。
特徴は、圧倒的にフラットな組織文化。
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ーー他社と比べて、WALCの特徴はどんなところにありますか?
圧倒的にフラットな職場環境だと感じました。社員にも若手が多く、1年目だからこれをやれとか、インターンだからこれをやるといった区別がなく、実力や意欲に応じて任せてもらえる文化があります。
インターンでも、学生が実装のメインを担当することが多いです。社員は他部署との連携やプロジェクトマネジメントを担当しています。ちなみに、インターンはメンター制で、社員にもすぐ質問しやすい環境でした。
ーー働き方の面ではいかがでしょうか?
私は仙台に住んでいたので、基本的にはリモートで働いていました。WALCでは、地方の学生でも参加できるようにリモートでの勤務が認められています。大手企業の基盤がありながら、フルリモートでインターンができる会社は他にはあまりないんじゃないかと思います。
インターン期間には一度出社をしましたが、画面越しでは会えなかった社員の方と会えたり、オフィスの雰囲気を感じたりできるので、さらに面白いとは思います。もしリモートでインターンに参加なさる方がいらっしゃれば、期間中一度は出社することをオススメします!
ーー社内の年齢層はどのような感じですか?
30代前後の方が多いです。ほとんどのメンバーは20代ですが、最近は30代のメンバーも増えてきました。社員より多くのインターン生がいるのも特徴で、現在は社員約20名に対してインターン生は25名ほどいます。
大手企業の基盤×スタートアップの裁量権が魅力。
ーーインターンから正社員になろうと決めた理由を教えてください。
決め手は働きやすさ、雰囲気の良さでした。先ほどもお話しした、フラットな人間関係が特に魅力的でしたね。他の大手企業からも内定をいただいていましたが、雰囲気が全然違うと感じました。
また私自身は、新しい技術がどうしたら人に使われやすくなるのかを追求したいと思っています。プロダクト化が進めやすいような環境であることも一つの軸でしたが、WALCは製造業界の中でも珍しくソフトウェア開発に力を入れていて、かつ新しい技術にも積極的に取り組んでいるので、やりたいことと一致していたんです。
ーー正社員になって感じた変化はありますか?
驚いたのは、月1回、DMG森精機の森社長に直接報告できる機会があることです。一般的な企業では平社員が社長に直接報告する機会はなかなかないと思いますが、WALCでは各プロジェクトの状況を社長に報告し、フィードバックをもらえます。「この部署と連携したらいいんじゃないか」「こういう機能を入れたらいいんじゃないか」といった具体的なアドバイスをいただけるのは貴重な経験です。元々プレゼンがあまり得意ではなかったのですが、社長報告などでプレゼンする機会が増え、人前で話すときの緊張感が減ってきたと思います。
ーー現在はどのようなプロジェクトに取り組んでいますか?
現在はLLMを使ったチャットボットの開発を担当しています。詳しくはこちらの募集でご紹介しているプロジェクトですが、このプロジェクト自体、大きなポテンシャルを持っていると思うので、将来的には世界中の社員に使ってもらえるようなプロダクトにしていきたいですね。その過程では、海外の部署と連携する機会も多いと思うので、将来的にはグローバルに活躍できるようになりたいと思っています。
ーーWALCのインターンでは、どのような人が活躍すると思いますか?
知的好奇心が高い方が活躍すると思います。自分自身のバックグラウンドがあまりない領域を担当することも多いので、知っている知識だけでは太刀打ちできません。だからこそ、そこで諦めるのではなく、自分で勉強したり、周りに聞いて情報を取りに行ったりすることが大切です。私たちの役割は、製造業界の中で最新技術を使って業務フローを変えたり、AIを使って最適化したりすることなので、スタートアップ思考で自分からアクションできる方が向いていると思います。
そのため、コミュニケーション能力は非常に重要です。インターンの裁量権が大きい環境だからこそ、インターンでも社員のスキルを追い越すくらいのメンタルを持っている方のほうが、活躍できるのではないでしょうか。
ーー最後に、インターンに興味を持ってくれている学生の方へメッセージをお願いします。
新しい知識を身につけたり、工作機械のドメインに特化して何か新しいことをしたいという向上心の高い方にとっては、すごく楽しい環境だと思います。キャリアとしても充実したものになると思うので、インターンに参加した私としてもオススメします!
株式会社WALCでは、絶賛メンバーを募集中です。
今回のストーリーを読んで、一緒に活躍してみたいと感じた方・ご興味がある方がいらっしゃいましたら、こちらより気軽にエントリーください。まずはカジュアル面談にてお会いできることを、楽しみにしています!