こんにちは!Spiral.AI株式会社採用担当です。
今回は、エンジニアで一人目社員のわいけいさんにインタビューをしてまいりました。
- Spiral.AIに入社するまでの経緯
- Spiral.AI開発チームの仕事内容や働く仲間の特徴
- Spiral.AIのエンジニアとして今後成し遂げたいこと
についてお話を伺ってきましたので、LLM領域に興味がある方やエンジニアとしてスキルアップできる環境に身を置きたい方はぜひ最後までご覧ください。
エンジニアわいけいさんプロフィール
東京大学卒業後、大手銀行に入社するも3ヶ月で退職。フリーランスエンジニアから起業し、複数の事業を展開。フリーランス時代はWeb系のシステム開発をメインに担当していたが、現在はLLM系のイベントにも登壇するなど活動領域を広げている。
ー新卒で銀行に入社したわいけいさんが、フリーランスエンジニアに転身した理由を教えてください。
新卒では、「社会インフラを作る企業で世の中へ貢献したい」と思い、国内大手銀行に就職しました。とはいえ、入社後に辛酸を舐めすぐに退職。就活中にプログラミングの魅力にはまった経験を思い出し、フリーランスエンジニアへ転身したんです。
フリーランス時代は、カメラの画像から工場の不良品を自動検知するプロダクトの開発に関わっていました。その後、駐車場の防犯システムを作ろうと起業しましたが、集客が上手くいかず計画は頓挫してしまいました。
そこからは、プログラミングよりも「いかに売上を生み出すか」を軸に複数事業を展開するようになりました。結果的にある程度は成功した事業もあったのですが、金銭的にも時間的にもゆとりができ始めた一方で、気持ちが満たされなくなってしまって。
過去を振り返ると、フリーランスでプログラミングを書いていた頃が一番おもしろかったんですよね。そこでエンジニアに戻ることを決意をしました。
ー紆余曲折を経て、なぜSpiral.AI社に入社を決めたのでしょうか?
1年ほどフリーランスエンジニアとして活動していた際に、Spiral.AIでの求人募集を見つけたことがきっかけです。
コーディングテストを見た瞬間、「他の会社とレベルが違う」と直感しました。「もしかしたら、すごいことができる会社なんじゃないか」という期待は、現CEOである佐々木との面談で確信に変わりましたね。
加えて、LLMの進化にも興味関心がありました。以前、機械学習プロジェクトに携わっていた頃に、自然言語処理は経験していましたが、当時は全く実用に耐えられるレベルではありませんでした。
ところが、実際にChatGPTを使ってプログラムを書かせてみると、性能が良くて。今後、LLMを使いこなせなければエンジニアとして生き残れないと、危機感すら抱いたほどです。
LLMが秘めた可能性を肌で感じ、その最前線で事業を拡大するSpiral.AIに参画したいと思うようになりました。
ーSpiral.AIの正社員第一号でもあるわいけいさんですが、具体的にはどのような仕事をされているのでしょうか?
入社当初から主にバックエンドを担当しており、アプリケーションの設計やfastAPIによるAPI実装、AWS上のインフラ基盤の開発を行っています。
当社の主軸プロダクトは、AIコミュニケーションサービス「Naomi.AI」ですが、この他にも複数のプロダクト開発を並行しています。開発速度を落とさず、かつ効率よく進められるよう、初期段階から開発基盤の設計を担当しています。
開発をする上で大切にしている視点は、できるだけ仕組み化すること。
例えば、プログラミング言語ひとつとっても、エンジニアによって違いが生まれるので、ある程度モデルとなるソースコードの組み立て方を設定し、それに準拠せざるを得ない状態を作ることが理想だと思っています。
そうすることで、プログラミング書き換え時の煩雑さも軽減されます。今後はチームメンバーも増えるため、「誰がどのタイミングでも理解できるような仕組みづくり」は、ますます必要になると感じていますね。
ー一緒に働いている開発チームには、どのような方がいらっしゃるのでしょうか?
Spiral.AIの開発チームには、「スタートアップの立ち上げからCTOを担当していた」という実力者が、ゴロゴロ集まっています。
そのことも影響してか、「指示待ち人間」がいないことが組織の大きな特徴です。プロダクトの機能ごとに適切なリーダーを置き、それぞれが設計から実装まで実施する体制で進めています。複数の案件を並行しているため、全員がリーダーと言っても過言ではありません。個々人が何をすればいいか考えるところから、PDCAをまわしていますね。
一方で、方針自体が定まっていない、もしくは専門分野とするメンバーがいない案件は、全員で意見を出し合います。フラットな組織のため、誰か一人が企画権や決定権を持っているわけではありません。
お互いの仕事を尊重しながらも指摘しあい、メンバーの仕事状況も把握できるフラットな組織が、現在の開発チームだと思っています。
ー今後、チームとしてさらに高みを目指すために必要だと感じることはありますか?
新しい技術を積極的に取り入れると同時に、アウトプットする機会を増やしたいと考えています。先程、仕組み化が必要という話をしましたが、その反面、同じ体制を長い間維持し続けることは、チームの「弱体化」にも繋がると感じています。
まずは、勉強会などを開催し、新しい知識を意識的に吸収したいですね。そうすることで、業務では使う機会のない最新技術に触れたり、ハンズオンで何かに挑戦したりする機会も一層増えると思います。
「全員が主体性を持って課題に取り組み、得意領域で力を発揮する」というチームの長所は維持しつつも、LLMという最先端技術に携わっていることも念頭に、知識をアップデートしていきたいです。
ー続いて、主軸プロダクトである「Naomi.AI」について詳しく教えてください。
Naomi.AIは、人気タレント「真島なおみ」さんと音声やチャットで疑似的な会話コミュニケーションを体験できる、AI技術を駆使したコミュニケーションサービスです。
AIの音声学習を利用したプロダクトは他にもありますが、Naomi.AIは、ご本人を思わせるような再現度の高い音声が特徴です。ご本人の声を十数時間収録してAIに学習させた後、苦手な単語を一つずつ再学習させることで、再現度の向上に成功しました。これはエンジニアだけでなく、ビジネスチームも含めてチーム一丸となって、プロジェクトに取り組めたからこそ実現できたことだと思っています。
一方で課題もあります。それは「所詮機械が言うことだから」と感じる人の心を動かすこと。人間にとって有益なAIであっても「無機質な機械が言うことは説得力がない」と、一蹴されては意味がありません。
私は、人間味のある感情がこもった態度や言動にこそ、人は心を動かされると考えています。例えば、人間の感情をいくつかシミュレーションし、それに呼応する応答をAIに組み込むなど、より「人の心を動かす」ようなプロダクトづくりが求められると思います。
ー最後に、Spiral.AIのエンジニアとして、どのような未来を実現したいと考えていますか?
今後は、Naomi.AIを作りこむというよりも、「包含」するようなプロダクトづくりに注力したいと考えています。
具体的には、「個々人が必要なAIを簡単に作れるプロダクト」の開発を進めています。ユーザー独自のAIの活用を可能にし、社会全体にも大きな変化や便益をもたらすことを目指しています。
一方、世界中の企業が既にLLMを使用した有益なサービスを提供しているにもかかわらず、世の中に浸透しきっていないことには大きな理由があると思っています。例えば、サービスを使う方の年齢や職種に加え、単純に面倒くさい等のイメージが障壁となっているのかもしれません。
まずは、Naomi.AIを始めとするプロダクトを通して、生成AIの持つ楽しさやわくわく感、利便性を世の中に伝えたいです。そして近い将来、私たちの開発したプロダクトが、AI活用のハードルを壊すための一助になれば嬉しいですね。