こんにちは、イークラウド広報の井上です。
イークラウドは2020年6月27日に株式投資型クラウドファンディングのサービスをリリースしました。
株式投資型クラウドファンディングとは、ベンチャー企業が株式を発行することで、インターネットを通じて多くの個人投資家から少額ずつ資金を集める仕組みです。
イークラウドについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください!
イークラウド役員の年齢差は◯◯歳
イークラウドのコーポレートサイトを初めて見た10人中8人に突っ込まれることがあります。それは…
そう。役員ポートレートの、絵面のインパクト!
最年長役員と最年少役員の年齢差は、38才であります。
どうしてこんなに差があるのか。
より良いフィンテックのチームを実現するためプロが集結するとこうなるんです、としか言いようがありません。
イークラウドのメンバー構成は、IT畑の出身者と、金融・証券業の出身者がだいたい半々です。
たとえ専門性は違っても、「投資家に魅力的な投資の機会を創造し、挑戦者に新たな資金調達手段を提供する」というミッションのもとで切磋琢磨する。このスタンスは、わたしがイークラウドに惹かれた理由の一つでもあります。
イークラウドのチームをもっと知りたい!
ということで今回は、取締役の星屋 和紀氏(64)に素朴な疑問をぶつけてきました。
星屋 和紀(ほしや かずのり)
1979年新日本証券(現みずほ証券)入社。個人営業部門から債券ディーラー部門を経てコンプライアンス部門に13年在籍。その後、日本証券業協会監査一部で専門監査員となり、2019年3月にイークラウド株式会社入社。同年12月より同社取締役に就任。
即戦力として働きたい。60歳の秘めたる野望
井上:星屋さんは、どういうキャリアを経てイークラウドに入社されたんですか?
新卒で証券会社に入社されたとお伺いしていますが。
星屋:新日本証券(現在のみずほ証券)で、20年ほど株式や債券、投資信託の販売に携わってきました。個人営業がベースでしたが、後半は本社債券部門のほか、13年弱の間コンプライアンス部門に所属していました。
井上:その後、日本証券業協会に転職されていますね。
星屋:延長雇用の打診もありましたが、自分は外部の日本証券業協会(日証協)に再就職する道を選択したんです。
井上:延長雇用で安定する道もあったけど、あえて社外に出る道を選ばれたってことですね。
それは、なぜでしょうか?
星屋:コンプライアンス部門での経験を活かして、即戦力として活躍したいと思ったんです。
延長雇用の場合、次のポジションや業務内容が具体的になっていなくて。
井上:なるほど。せっかくなら、強みを活かして働きたいですものね。
星屋:日証協では監査1部で、第一種金融商品取引業者への監査と、取引所と合同の合同検査を行っていました。2年勤務したあと、体調を崩してしまい退職しました。今は完治してますけれど。
井上:できるサラリーマンほど、それまでの忙しさとリタイア後のギャップとで「燃え尽き症候群」みたいになる、なんて聞きますね。
星屋さんの場合、そんなことはなかったですか?
星屋:燃え尽きとまではいきませんが…。
「会社」という箱から離れてからの1年半で、最初に「衰え」を感じたのは滑舌です(笑)
リタイア後は株式取引に没頭し、一日の中で話をするのが家内だけ、というのが常態になってしまったのです。現役時代は、400人以上の内部管理責任者相手の研修で、1時間休みなくマシンガンみたいに講義することもあったのですが。
井上:それで、もの足りなさを感じるようになったと。
星屋:そうですね。「もう一度、自分の技能で人生を切り開きたい」と考えてはいました。
もともと日証協勤務の時点でも、自分の市場価値を知るため、人材会社に登録したりしてましたので。
井上:ある意味「野心」のようなものを持ってたということですね。
ちなみに、ご自身で起業を考えたことは…?
星屋:ありません。というか、その辺の才能全くありません(笑)
井上:星屋さんは、数ある選択肢の中で、なぜイークラウドを再挑戦の場に選んだんでしょう?
星屋:まずは、株式投資型クラウドファンディングという新しい事業の可能性に惹かれたということがあります。
個人投資家によるベンチャー企業への投資をエンジェル投資といいます。
この投資を促進する「エンジェル税制」はあるものの、現状エンジェル投資を行う個人投資家は相応の富裕層か、またはIPOを果たしたベンチャー企業創業者などに限られていました。
もっと少額で、個人が余裕資金を気軽に投資できるようなチャンスは、そもそも存在しなかったのです。
それを制度的に実現したのが株式投資型クラウドファンディング。
ベンチャー企業に個人投資家が参加する、資金提供するという、一見ありそうでなかった枠組みが生まれたということです。
井上:もともと興味があったとはいえ、63歳という年齢でフィンテックという未挑戦の分野で再スタートすることになったわけですよね。
不安はありませんでしたか?
星屋:不安がなかったといえば嘘になります(笑)
しかし、フィンテックもあくまで、目的を達成するための手段に過ぎません。「投資」という目的やその原理は、本質的には自分が長年関わってきたものと変わらないはずです。
起業とは縁遠い自分でも、イークラウドという会社を通じて必然的に起業に関与できる、挑戦できる。これは面白いぞと思いました。
井上:入社してからギャップというか、カルチャーショックを感じたことはありますか?
星屋:新しい働き方ができることですかね。
それまでは会社にフルタイムで勤務するという形しか「働き方」を知りませんでした。イークラウドでは、自分が会社にとって機能して成果に繋がるのなら、必ずしも会社に来る必要はないというフレキシブルな働き方を採用しています。
星屋:自分で望む生活サイクルやパターンと、処遇や勤務形態、それぞれとの兼ね合いで形成するマトリクスで考えられるイークラウド。選択肢の幅が広いという意味で、現役時代は想像できなかった世界です。
井上:あの…、星屋さんは今、一言でいうとどういうことをやってらっしゃるんですか?
星屋:「コンプライアンス目線で、組織をゼロから作る手助けをする」ということになるでしょうか。
社内ルールの整備から証券会社の立ち上げに関わるというのは、貴重な体験だと思います。
井上:なるほど。そこで、みずほ証券での12年間や、日証協でのコンプライアンス業務の経験が活きてくるわけですね。
星屋:そうですね。「外部検査や監査で何を問われても困らない、実務と一致したルールづくり」を行えるのは、自分が貢献できる点ではないかと思っています。
そもそも井上さんは、「コンプライアンス」についてどんなイメージを持っていますか?
井上:えっ、難しいですね。
あれもこれもチャレンジしたい!という「ボケ」の姿勢に対し、
冷静に「いやそりゃあかんって」と「ツッコミ」を入れていくって感じですかね。合ってますか?
星屋:うーーん、まあ間違ってはないけど(笑)
誤解されることも多いですが、「コンプライアンス」はチャレンジを規制したり、制限したりするだけの業務ではありません。
証券会社での現役時代、コンプライアンス部門では「法令、ルールを説いて『ノー』を言うのは誰でもできる。『解決策を出すこと』までが自分の仕事」だと思って、13年間やってきました。
ダメならダメで、どうすれば良いのかという解決策まで提示する。このポリシーを持って、日々業務に臨んでいます。
井上:言葉にプロみを感じる〜〜。
星屋:いやプロだから。
制度の機能を引き出し、投資家と起業家をWIN-WINに
井上:時短採用として入社して、9ヶ月後に取締役就任って、すごいスピード感ですよね。
「役員に」と言われた時にはどんな気持ちだったんですか?
星屋:まずは、驚きですね(笑) 「えっ」と絶句してしまって…。
一瞬の間にどう返事しようか、いくつか考えていたとは思いますが、次に出たのは「何でもやります」的な言葉だったように記憶しています。
井上:最初は驚いたけれど、ほぼ迷いなく「挑戦」への道を選択したということですね。
星屋さんが今後やっていきたいことや、目指している姿ってありますか?
星屋:「投資家が託した夢を現実のものに近づける」ということです。
井上:おお、なんかカッコイイ。それはどういうことですか?
星屋:私が長年携わってきた金融商品取引法には、本来「投資家保護と市場の公正性確保」という目的があります。
井上:投資家にも起業家にも不利益が生じないよう、法令を運用するのですね。
星屋:その「運用」という部分は、伝統的に日証協が担ってきた機能ではあります。
しかし協会の目線は、ある意味当然ですが「投資家」だけに向いている。ましてや「株式投資型クラウドファンディング」のような比較的新しい分野では十分手が回っていないようで、今のところ起業家目線では、やや歯がゆい状況が続いています。
だからこそ、われわれ業者が法令の趣旨を捉え、噛み砕き、投資家にも起業家のためにも制度がもつ機能を十分発揮させることを、責務として全うしたいと思っています。その中で私個人が担える部分があれば、すばらしいことですね。
井上:だから星屋さんの書き初めが「担」なんだ〜。
腕利きのシニアよ、若い企業の挑戦を支援してみないか
星屋:定年を前にしたシニアには、二つの選択肢があります。
延長雇用で安定するか、今の会社を離れるか。
井上:星屋さんのように、これまでの環境を離れて、違うことに挑戦してみたいシニアも…
星屋:一定数いるんじゃないか?と私は思ってます。
何か挑戦したいと思いながらも「自身での起業」に躊躇している人や、そもそも「起業」が選択肢にない人は多いのではないでしょうか。
井上:「株式投資型クラウドファンディング」という仕組みについて、何か思うところはありますか?
星屋:株式投資型クラウドファンディングは、金融商品取引法で認められたとはいえ、まだまだ認知度が低いという現状があります。
現役で日証協に勤務していた私でさえ、実地監査に入った先の証券会社がたまたま検討しており、勉強して初めて知ったというのが事実です。
井上:薄々、認知度の低さには感づいてましたが、協会の方すら認知してないってことがあるんですね…。
星屋:そうですね。資金調達で利用している企業も、参加している投資家もごく一握りです。
この仕組みを盛り上げるためには、もっともっと「知識・見識」という武器とパワーが必要です。
井上:投資家にも起業家にもチャンスを掴みやすい未来を作るため、パワーに溢れたメンバーを集めたいですね!!
最後に、イークラウドのチームになるかもしれないメンバーに向けて熱いメッセージをお願いします!
星屋:何か物足りなさを感じる、新しい挑戦をしたいシニアに伝えたい。
あなたの専門技能を喉から手が出るほど待っている、若い企業があります。
イークラウドで、若い企業の新たな挑戦を支援する枠組みに参加してみませんか?
イークラウド株式会社's job postings