2024年7月31日に、鹿児島県徳之島にてカルぺ・ディエム講師の西岡壱誠が、徳之島町の保護者や教職員を対象に「徳之島町教育講演会」という講演会を開催しました。
本講演会は、「生徒が化けるのはどんな時?生徒への声かけを非認知的に語る」をテーマに徳之島町文化会館ホールにて実施いたしました。
目次
教育の島、徳之島!
島内の公営塾を見学。勉強の楽しさについて子どもと一緒に考える
子どもの将来の可能性を無限に信じる。
終わりに
教育の島、徳之島!
鹿児島県の徳之島は、徳之島町・伊仙町・天城町で構成されている。その歴史は1500年ほど前からあります。その中でも大きな特徴の一つとして挙げられるのが「教育」です。
亀津村(現在の徳之島町)では、明治時代における人口に対する大学進学率が全国一であるなど、教育に対する意識が歴史的に高く、「日本一の学士村」と呼ばれていたほどでした。
実際、帝国大学(現在の東京大学)にも多くの島民が進学しており、さまざまな方面で活躍されていたことが記録として残っています。
現代でも、ICT教育の推進など先進的な取り組みが行われており、教育に力を入れており、その遠隔合同授業の形態は「徳之島型モデル」として注目されています。
島内の公営塾を見学。勉強の楽しさについて子どもと一緒に考える
徳之島の先進的な取り組みの一つとして、ICT機器を用いた公営塾の運営があります。西岡講師はまず、その施設を見学しました。
教室に入ってまず出迎えたのはペッパーくん。子どもたちの疑問に答えたり、コミュニケーションを取るだけでなく、クイズやゲームなど一緒に遊んでくれる機能までついています。
さらに、生徒には一人一人にiPadが手元に配られます。時間が始まると各々自分のペースで学習を行っており、苦手な学習を反復練習する一方で、得意な学習については学年を超えてどんどんと先に進んで行っていきます。
実際、見学中も中学生の問題を解く小学2年生の姿を発見し、西岡講師も驚きました。
何より着目したのが、生徒のイキイキした様子です。見学の際には、西岡講師、橋本講師からそれぞれ勉強の楽しさについて一緒に考える講義を実施しました。その際にも、わからないものをわからないままで放置しようとせず、理解しようと挑戦する姿勢を見ました。
さらには、周りの仲間と話し合いながら挑戦しているチームもあり、学びへの積極的な姿勢と楽しそうな姿勢を強く感じることができました。
子どもの将来の可能性を無限に信じる。
さぁ、見学を終えていよいよ講演会が始まります。
「みなさん、この中でドラゴン桜2のドラマを見た方はどれくらいいらっしゃいますか。」
教育長の全体に向けた挨拶のあと、口を開いた西岡講師の言葉です。会場内では、ちらほらと手が挙がります。
「実は、僕はそのドラマの監修をしていました。」
知らない人は驚き、知っている人も微笑みながら西岡講師のドラマの裏話に引き込まれていきます。会場の聞いている方々の心を掴んだ西岡講師はそこから内容の本題へと入っていきます。
「少子高齢化で大人の数が2倍になりました。そうなると、子どもにどんな影響が出るのか。それは挑戦へのハードルも2倍になったのです。」
子どもよりも大人の数が相対的に増えてくるため、その分、挑戦を止める大人の数も増えることで、子どもの挑戦を奪われてしまう可能性があることに警鐘を鳴らします。「だからこそ、みなさんは子どもを今までの2倍褒めないといけない。」そう続けます。
しかし、どのように褒めればいいのでしょうか。ここで、西岡講師は自分の経験を例に挙げながらさらに聞いている方へと提起します。
「周りの大人が設定した以上の目標を子どもはいかないんです。僕が「なれません」と自分の限界に線を引いたみたいに、目標や限界を一度決めてしまうと、そこを超えることは非常に難しいのです。だからこそ、届かないかもしれないけど、それでいいじゃないですか。」と、子どもの可能性を決めつけず、無限に広がっていると信じることが大切だと伝えます。
「みなさんも、子どもを全面的に信じ、勘違いさせて応援してあげてください。子どもたちはできます。できるからこそ、諦めさせない。子どもの可能性を開いていきましょう!」
保護者や先生に向けて、熱いメッセージを残し、質疑応答や代表の方からのコメントを経て講演会は終了しました。
終わりに
講演終了後も、参加者からの質問が止むことはなく、時間をオーバーしての終了となりました。その中には、実際に教育現場に携わっている方からの子どもの声かけについての質問や、子育ての方向性に悩んでいた保護者の方からの子どもの接し方のヒントを得られたという感想など、さまざまでした。
次々に意見や質問が出てくる様子は、公営塾での子どもたちの姿と重なって見え、素敵な子どもたちが成長していることには素敵な大人の姿を見ているからだと感じました。
徳之島のみなさま、ありがとうございました。
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