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企業のイメージ・印象は、企業名や製品のロゴを見聞きしただけで直感的に分かる時代になっていませんか?
「○○(企業名)って高級ブランドじゃない?」
「××の製品って丈夫で安心だよね」
「□□は安いのに美味しくてコスパがいい」
という話をしたことがあるのではないでしょうか。
このように話が通じるのは、実は商標権があるからと言っても過言ではないんです。
こんにちは。株式会社マークアイの此川(このかわ)です。
株式会社マークアイ(以下、当社)は「ブランドを創る、守る、育てる」をモットーに、そんな商標権に関して多様なサービスを提供しています。
皆さんの生活に欠かせない商標について、最大規模のカンファレンスであるINTAのAnnual Meeting(年次総会)が、アメリカのジョージア州アトランタで2024年5月18日~5月22日の5日間にわたり開催されました。
INTAとは:
国際登録商標協会(International Trademark Association)の略、1878年に全米登録商標協会として設立され1993年に今の名称へと改称されました。1878年といえば、日本では幕末から明治にかけた文明開化の転換期、海外ではトーマス・エジソンが蓄音機の特許を取った年となります。この響きからも、INTAや商標における歴史の深さが感じられると思います。
また”商標”協会という名前ではありますが、他の知的財産権(特許権など)の関係者も参加されています。
今年は社長の小圷 隆史(以下:小圷)含め4名がAnnual Meeting (以下:INTA)に行きましたので、
その様子を小圷へのインタビュー形式でお送りいたします。
Q1.INTAとはどのようなイベントですか?またどんな人が集まるのでしょうか?
小圷)
INTAでは大きく分けると、各企業がブースを構えて最新の情報を発信するエリアと、参加者が面談を行うエリアの2つで構成されています。前者については、日本でも行われるような展示会をイメージすると良いと思います。例えば、過去にストーリーで紹介したジャパンモビリティーショーです(ストーリーはこちら)。特に多かったトピックとしてはやはりAIで、以下2つは実際に気になったものです。
・アメリカで登録されている商標の頭文字の中で、どの文字で始まった単語が登録されやすいかを調べるサービス
・全世界で権利侵害(ロゴの盗用、模倣品・模造品など)のリスクが高いエリアを確認できる監視サービス
そして参加者は、弁護士や弁理士、システム・データベース提供会社、翻訳業や各国の省庁の方々と多岐にわたります。毎年知的財産権に関わる方々が1万人ほど参加をし、意見交換や面談・商談をしています。
此川)
一般の人でも気軽に足を運べる展示会ですと、最新の技術が多くあってワクワクする反面、専門外だと理解しづらかったりしますよね。しかしINTAでは、どのブースでも商標・知的財産という共通点があり、すべてがアイデアの種なんですね。
写真①:エントランスになります。下部のボードは撮影スポットになっていました。
Q2.日本企業のブランドを預かる当社が、INTAへ行く目的とは何ですか?
小圷)
普段、当社から各国代理人(弁護士・弁理士)に仕事を依頼しています。そんな代理人と対面で会い、状況を確認し合うことが大きな目的の一つです。
もう一つは、毎年開催されるサービス紹介ブースにて世界の知財トレンドを確認してくることです。当社だけではなく、ほとんどの参加者はこの2つの目的で参加していると思います。
■知財業界のトレンド・ホットワード:
AIとの融合(作業の簡素化、情報収集や蓄積)、インフレ、インド企業の出展数増加 など
此川)
当社は各国代理人のネットワークを基盤とし、各国での商標登録や更新等の業務をサポートしております。共に仕事をしているパートナーと対面で話すことで信頼関係をより強固にします。また新しい取り組み、とりわけ今回はAI関連の知識を得ることで、自社の取り組みに活かすことができるイベントになっているんですね。
Q3.社長自らがINTAへ行った理由を改めて聞かせてください。
小圷)
まず私たちが仕事を依頼している方々と直接会って、当社との関係性や期待値を確認してくることです。また、どのような方々が参加をしていて、何に注目し、何をトレンドとしているのかを見聞きしてくることです。互恵的な関係性や取引を望んでいると伝えることも、継続性の上で大事だと考えています。
此川)
商標に関しては各国で法律が変わったり、世界情勢でも新しいトレンドや問題が出てきたりしています。この移り変わりの中で新規参入してくる企業も多くあり、新しい視点を取り入れながら当社も成長をしていきたいです。
写真②:参加者が待ち合わせする場所です。会場は広いので、ここで待ち合わせて面談ブースへ移動します。
今回の出張の感想や、出張の醍醐味を教えてください!
此川)
私も海外出張の響きに憧れることがありますが、
いざ行くとなると1日中忙しかったり、トラブルに巻き込まれないか不安になったりします。
また、新卒採用の会社説明会や面接でも「海外出張に行ってみたい!」という話を多く聞きます。
せっかくですので、「社長!海外出張ってどんな感じなんですか?」という質問をしたいと思います。
小圷)
面談や会食・移動がほとんどで、忙しい日は1日中面談をしていました。
もちろん疲れはありましたが、それ以上にお互いが充実した時間になったと考えています。
そして一番苦労したことは時差ぼけですね。アメリカの東海岸だったせいなのか、はたまた年のせいなのか、出張中はずっと時差ぼけに苦しめられました。1日2日しかない出張であれば時差ぼけがあっても乗り切れますが、1週間もあると日中の活動だけではなく睡眠にも響きます。
そして出張と言えば現地の食事も醍醐味ですよね。アメリカ南部は何でも揚げる文化があり、青トマトの揚げ物なども面白い経験でした。
青トマトの揚げ物とは…?
フライドグリーントマトと呼ばれるアメリカ南部で食べられる料理
文字通りスライスされた青トマトを揚げたもの。画像検索やレシピサイトにもありましたので、気になる方はご覧ください。
写真③:待ち合わせ場所を別角度から撮影すると、奥には多くのブースが並んでいます。
Q4.面談では主にどのようなことをお話しされたのでしょうか?
小圷)
具体的な内容はクライアントの事もあり言えませんが、業務レベルの話はもちろん、国・地域の情勢などの話もしていました。どこの国の方も同じ人間ですので、お互いがメリットになる着地点を見つけることが大事だと考えています。そして面談した方々もそのメンタリティーでしたので、終始友好的でしたし、スムーズで建設的な面談になりました。
また難しい商談や契約案件もありましたが、「会って分かる」と言う通り、お互いが取引を望んでいれば、顔を見て話をすることで上手く着地できることを改めて実感しました。
此川)
弁護士や弁理士と面談をしていると聞いて、とても堅いイメージを持っていましたが、そんなことはありませんでした。当社もプロとしてより良いサービスを届けるためには、共通の目的を持っていることが大切なんですね。
写真④:先ほど紹介したブースの写真です。
Q5.INTAに行って改めて感じたマークアイの強みを教えてください。
小圷)
30年に渡り培ってきた各国代理人との関係性です。1年に一度会うことを何年にも渡り続けてきたことにより、まるで家族と再会するような温かさを感じました。この関係性の中でサービスを届けることが出来るので、多少の困難や課題は乗り越えていけるビジネス以上のつながりが強みであると言えます。
最後に
偽ブランド品やいわゆる「パクり」と呼ばれるもの、各国の情勢もめまぐるしく動き、商標に対する文化の違いや法整備のできていない国の存在もあり、日々代理人とは協力関係を強くしながらサービスを展開しています。
最初にお話しした商標権の存在意義もそうですが、日本企業が海外展開するにあたって不可欠なサービスを届けられることは強みですし、日本企業のブランドを預かっていることに誇りとやりがいを感じています。
あらためてストーリーをご覧いただきありがとうございました!開催年によっては新卒・中途で入社し力をつけた若手社員もこのINTAの出張に参加しております。
社会貢献性の高い分野の最先端に触れることができる仕事を、皆さんとともにできることを望んでおります。