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2020年10月のある日、福岡県久留米をこよなく愛する人間にとっては、衝撃的なニュースが飛び込んできました。
「経常収支比率99.9%、基金取り崩しも 厳しさ増す久留米市の財政」(10/19西日本新聞)
コロナ禍の影響で歳入が減っているのに加え、もともとあった大型施設建設に充てた市債返済の本格化や地方交付税を割り増ししていや優遇措置が19年で終わったこと、それと、児童福祉などに熱心な姿勢により福祉に充てる扶助費を増やしていることも背景にあるようです。
「こんなに住みやすいのに、なんで?」。
市の財政と住みやすさがリンクしないのは百も承知ですが、分かっていながら最初に頭に浮かんだ言葉が「住みやすいのに...」でした。
そんなわけで、この記事では、久留米市の住みやすさを存分に書きたいと思います。一度、久留米を出て、東京23区や福岡市で働いたことがある身としては、外部から見た久留米の良さも少しは分かっているつもり。
この記事によって1人でも多くの人が、久留米に来ていただき、また住んでい頂ける一助になればと。そして、市の財政に微力ながら貢献できれば、と願って、、、。
世界的タイヤメーカー創業の地、ゴム産業の町・久留米
「久留米」と聞いて、多くの人が思い浮かべるものと言えば、「とんこつラーメン」「久留米ラーメン」あたりでしょうか。とんこつラーメンは発祥の地として知られ、いまでも発祥となったラーメン店は営業を続けています。食べ物では、最近は焼鳥店で密集度日本一に選ばれるなど、「焼き鳥の町」としても認知度高めです。
「チェッカーズ」「松田聖子」が浮かんだ人は、おそらく弊社社長や幹部社員等と同じ年代の方でしょうか、きっと。もう少し若い世代のアーティストなら家入レオさんも出身地。女優では吉田羊さん、藤吉久美子さん、田中麗奈さんなども。
著名なスポーツ選手もいます。ラグビーW杯で活躍した日本代表の流大選手や、柔道オリンピック代表の素根輝選手も、ここ地元久留米ではヒーローです。
久留米の出身ではないですが、ソフトバンクの孫正義さん、元ライブドアのホリエモンさんは、久留米市の超難関私立高校出身。孫さんのソフトバンクは今や日本を代表する企業に成長しましたが、昭和初期から日本の産業発展に大きく貢献したグローバル企業が、実は久留米で創業しているのです。
それは世界的タイヤメーカーの「ブリヂストン」。
久留米を一言で表すなら、「ブリヂストンの街」なのです。ほら、この通り、JR久留米駅前には巨大なタイヤが飾られるほど。
市内には、タイヤ工場のほか、石橋文化センターやスポーツクラブなど、至る所にブリヂストン関連施設が点在し、JR久留米駅から北東に延びる道路は「ブリヂストン通り」と名付けられています。これ意外と知らない人が多いんです。
久留米は、ブリヂストンのほか、アサヒシューズ(靴メーカー)、ムーンスター(靴メーカー)という三大ゴムメーカーで発展してきたゴム産業の町だったのです。
と、ここまでは「住みやすさ」とはほぼ関係ありませんが、ついつい久留米自慢をしてしまいました(^^;
本当は、水天宮の総本山があるとか、日本三大酒処とか、巨峰栽培発祥の地とか、柑橘苗の全国シェア一位など、もっともっと伝えたいことはありますが、このくらいにして、そろそろ「住みやすさ」へ移りたいと思います。
駐車場は無料、ラーメン1杯360円、全国平均以下の物価
総務省の地域別格差の統計を見てみると、福岡県の物価の低さは一目瞭然。生活に直結する「食料」「住居」「被服」「交通・通信」など多くの項目で全国平均以下の数値となっています。
県庁所在地別だと「福岡市」は軒並み平均値以上なので、福岡市以外の地域は、福岡県平均よりも、さらに物価が低いことが分かります。実際に東京・福岡市・久留米市に住んだ経験から、特に物価の低さを実感するのは「住居」と「食料」です。
《家賃・駐車場代》 ※( )は通勤時間
・東京都北区(60分) :10~15万円
・福岡市中央区(40分) :7~12万円
・久留米市(10分) :4~6万円
私が実際に住んでいた物件(2LDK)の家賃です。ちなみに久留米は月6万円なら3LDKに住むこともできます。車を持つなら、これに駐車場代も加わりますね。そのお値段は、
・東京都北区 :3~4万円
・福岡市中央区 :1.5~2万円
・久留米市 :無料
なんと久留米は無料! 市街地から少し離れると、ファミリー向けなら駐車場が無料で付いている物件も。私の住んでいた物件は「2台まで無料」でした。純粋に駐車場だけ借りても3000~5000円程度なので、東京や福岡と比べると破格であることに間違いないようです。
《飲食や食材》
東京で人気店のラーメンを食べようと思うと800~1000円の出費を覚悟しなければなりません。東京に進出している福岡の有名店で食べようものなら、替え玉と煮玉子で1000円超えになることも。これは福岡市内でも同様。
これが西鉄電車で30分南下した久留米になると、目を疑うような安さ。500円前後で食べられるのは当たり前。老舗人気店の一つ「丸星ラーメン」は1杯450円(つい最近まで400円でした)。最安値は「ふくの家」の同360円です。
スーパーやコンビニの商品は、あまり安さを感じませんが、久留米市は車を10分ほど走れば田園地帯が広がり、近郊に道の駅や直売所がたくさん。ここでは農産物が驚くほど安く売られてます。
ちなみに、実家は農業を営んでいるため、トマトなど野菜全般、いつもおすそわけをしてもらってます。現在の住まいは久留米市街地ですが、ご近所さんの中にも実家が農家という方も多く、おすそわけし合ったり、というのもしばしば。
地元が近い人にとっては、これも久留米に住む大きなメリットかもしれません。
安心して暮らせる全国1位の「医者のまち」
物価について紹介しましたが、正直、物価については久留米以外にも低い地域や町は全国にたくさんあります。そこで、ここからは、久留米が突出して優れている面を紹介します。
それは「医療」。実は久留米市は全国でも随一の「医者のまち」なのです。
「地域内医療機関情報集(平成28年)」によると、都市別の人口10万人あたりの医師数では、久留米市は637人で全国1位。全国平均が246人なので、圧倒的な医師数であることは一目瞭然です。
医師の多さに比例して医療体制も充実しています。人口10万にあたりの病院・病床数は2208で第4位。一般診療所の数は92.6で第6位といずれも全国トップクラス。
そして何と言っても救急搬送の時間。
救急車を要請してから医療機関に患者を搬送するまでの「救急搬送時間」が、平均25.2分となんと全国第1位!(全国平均が39.4分)。これも単に、医師の数、医療施設の充実の賜物ではないでしょうか。
この他にも、小児救急医療365日24時間体制で専門医が対応していたり、中学校3年生以下のお子さんは通院・入院にかかる医療費が、自己負担額の全額または一部が助成されるなど、医療体制の充実ぶりは全国でも屈指。
逆に、この医療体制の充実が、少々、久留米市の財政を圧迫している部分でもありますが、その分、久留米市民が安心して暮らせる大きな理由の一つとなっています。
隣県に恵まれているからお出かけ先候補がずらり
休日に家族でお出かけしようとした時、候補地が多すぎて毎回悩む、、、と言うのが久留米市民の嬉しい悲鳴です。
九州全体でみると北部に位置しますが、鉄道や道路状況からすると、東西南北どこでも行けてしまう便の良さ。例えば、公共交通機関を使うと、
・北九州 35分(新幹線)
・鹿児島 70分(新幹線)
・長崎 110分(特急)
・大分 140分(新幹線+特急)
・宮崎 170分(新幹線+高速バス等)
大分自動車道を車で行けば大分まで100分ほど、宮崎も車でも3時間。1泊旅行なら、九州どこに行ってもゆっくり満喫できる、そんな好立地に久留米市はあるのです。
そして周辺各県がとにかく観光の宝庫。久留米にはあまりスポットはありませんが(^^;)、大分、長崎、熊本と隣県だけでも数えきれないほど、テーマパークや牧場、自然など観光スポットの数々。比較的お金をかけずに観光できる場所が多いのもグッドです。
私自身は高校卒業後に久留米を離れて、10数年ぶりにUターンで戻って来た身ですが、久留米に住み始めてから10年弱、飽きることなく生活できている理由は、久留米の立地やグルメ事情、そして隣県の素晴らしさに恵まれているから。
お昼休みに何を食べようか? 週末にどこに出かけようか? 毎日ワクワクしながら久留米市民を満喫しています。久留米のことを知らなかった人は、是非一度、調べたり遊びに来たりしてみて下さい。また、久留米出身またはその周辺出身の人は、そろそろUターンを検討されてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、当社が募集している求人は、本社をはじめ九州各地の営業拠点など勤務地は様々ですが、今後は職種によって在宅勤務も可能です。お気軽にご相談ください。