マーケティング部の中で企画と開発の間に立ち、事業を前へ進める“橋渡し役”。
今回お話を伺ったのは、マーケティングIT戦略グループのお二人。
少数精鋭の中で、どのようにITを活用し、チームをつくってきたのか。そして、これからどこを目指すのか——その本音を対談形式でお届けします。
「一つの事業に集中」「自由な働き方」それぞれの想いがアントレへ
── まずは、お二人がアントレに入社された理由を教えていただけますか?
角崎: 前職では多岐にわたる事業に関わっていましたが、一つの軸となる事業に集中したいという想いが あり、アントレに入社しました。「独立する人の味方」というコアが確立されていたので、まさに理想的でしたね。
唐澤: 前職は“超縦割り”で、業務範囲が限定されていました。そんな中でアントレと出会い、少数精鋭の組織体制や、自分の意見や力を試せる土壌に魅力を感じました。何より「自由な働き方ができる」という点。面接で「農業をやってるメンバーもいる」と聞き、実家が農家なので強く共感し、入社を決めました。
── 唐澤さんはアントレでどのような経験を積んでこられましたか?また、チームの変遷についても教えていただけますか?
唐澤: 「環境や人に恵まれていたな」と感じる場面が多く、困った時に相談でき、提案を受け止めてもらえる空気がありました。その積み重ねが、ここまで続けてこられた理由だと思います。今後は「受け取る側」ではなく「提供する側」に回りたいです。
入社当初は開発パートナーが8人ほどと小規模で、密な連携が求められました。現場の細かい仕様を理解している“生き字引”のような存在にも助けられていましたね。そのキーパーソンが抜けるタイミングで、チームの再構築が必要になり、新たにテックリードを採用し、より組織的な体制づくりを進めているところです。
── 角崎さんがアントレに抱いた最初の印象や期待は?
角崎: 面接時の印象ですが、IT戦略室のメンバーの皆さんとの話で「共感できることが多い」と感じました。例えば「サービス拡大だけでなく、インフラやミドルウェアのバージョンアップ対応について」質問があり、私自身も幾度も経験してきたことなので「それあるよねぇ、避けられないよねぇ」と共感しながら答えました。そういった面も含めて「1サービス」に貢献したいと思っていましたから。
「IT戦略」と「潤滑剤」──二つの顔を持つチームの面白さ
── IT戦略チームは、具体的にどのような役割を担っているのでしょうか?
角崎: プログラミングを行うエンジニアは外部にいるため、アントレ内のIT戦略チームはまさに「IT戦略」を担っています。個人的には「潤滑剤」のような役割もあると思っています。
唐澤: 「IT戦略」面では、Webサイトが主体なので、商品企画チームの企画に対して改修が目的に合っているか、より効率的な方法はないかなどを検討します。社内システムでは、業務効率化の観点からIT活用を企画する上流工程からアサインされることもあります。
角崎: 「潤滑剤」面では、企画部隊の要望を漏れなく、時には漏れていそうな部分も要件に落とし込み、エンジニア部隊に伝えてスムーズな開発を進めます。企画側と開発側、どちらの立場にも立つシチュエーションがあるので、難しいこともありますが、それがやりがいでもありますね。
── 前職との違いやギャップ、驚いた業務フローなどはありましたか?
角崎: 社内の承認プロセスやドキュメントの量、開発前の要件詳細度の高さには驚きました。また、個々人の役割が明確で、「点」の強さを今も感じています。
── この仕事のやりがいと難しさは?
唐澤: 事業の成長をシステム面から支えられることに大きなやりがいを感じます。言われたものを作るだけでなく、自分たちから提案し、それが新機能として実装されることもあり、ITの力で事業を前に進めている実感があります。
一方で難しいのは、保守と開発の両方を担っている点です。安定稼働を守りつつ、新しい施策にはスピード感を持って対応する必要がある。そのバランスは常に試行錯誤です。それでも、取り組みがサービスに直結するため、結果が見えやすく、手応えも大きい仕事ですね。
主体性を尊重し、チームで成長する文化
── チームの働き方や価値観について教えてください。
唐澤: 課題解決のアプローチや検討は現場主体で、意思決定は上層です。現場の動きはかなり自由度が高いのが特徴かもしれません。
角崎: 調査アプローチなどに細かい指示はなく、課題に対する主体的な行動は歓迎される空気があります。報告は必要ですが、過程は個人の考えややり方を尊重してもらえます。
── コミュニケーションや提案文化については?
角崎: 日常のちょっとした課題に関するつぶやきも、「それ、やってみたらいいんじゃない?」「やれますよー」などと誰かが拾って、提案が現実になる場面をよく見ます。提案は受け入れてもらいやすい文化ですね。
── どのようなメンバーが活躍していますか?
唐澤: 自分の役割を明確にとらえ、素早くまっすぐ進んでいける人です。「ここの課題に対し、このアプローチで、こう!」と仮説のもと、スピード感をもってやりきれる人が活躍しています。
「取り残されないチーム」へ、未来を見据えた挑戦
── これまでで印象深かったプロジェクトはありますか?
角崎: 入社して間もなく携わった業務システムの再構築プロジェクトが一番印象深いです。当初参画予定はなかったのですが、派生タスク対応から関与度が高まり、体制再編成でプロジェクトマネージャーにアサインされました。この中で全社的な業務フローの課題が見え、複数部署の方と関わることで、それぞれの業務を知ることができました。様々な側面から会社・事業を見ることができ、視野が広がり、入社早々このようなプロジェクトに入れたのはありがたかったです。
── 唐澤さんから見て、角崎さんと一緒に取り組んだ中で印象に残っていることは?
唐澤: まさにそのプロジェクトで、入社間もない角崎さんがプロジェクトマネージャーを担当したのですが、その立ち上がりの早さは印象的でした。社内の業務や繋がりが見えない中でも、自分で必要な情報をキャッチアップし、関係部門との調整も一つ一つ対応していましたね。状況に臆することなく取り組む姿勢と行動力は、とても印象に残っています。
── 最後に、IT戦略チームの未来をどのように育てていきたいですか?
角崎: チームとしての力をより高めたいです。個人の得意不得意を把握し、ノウハウを蓄積・展開し、それが継続運用されること。個人技だけでなく、チームとして強く大きく継続性のあるものにしていけると、もっと色々なことができると思います。
唐澤: 今後AI進化やIT環境の変化が加速する中で、私たち自身が“取り残されないチーム”であることが何より重要です。現場課題を理解しつつ、技術進化にしなやかに対応できる力を、個人としてもチームとしても高めたいですね。
現在マーケティング部内の1つのチームですが、将来的には独立して、会社全体に欠かせない“IT戦略の専門部署”として確立したいと考えています。そのためにも、まずは今のポジションで成果を積み重ね、組織としての存在価値をしっかり示していきたいです。
「自ら考え、楽しんで仕事ができる人」が活躍できる場所
── このIT戦略チームに向いているのは、どのような人だと思いますか?
角崎: 自発的に動ける人です。自分で調べ、把握して進める側面が多いので、細かく指示されるよりも、ある程度の裁量をもって進めるのが好きな人が向いています。
唐澤: 私たちのチームは、ディレクター・テックリード・エンジニアが知見を出し合い、企画・調整・設計・実装までを一貫して支える“社内のITパートナー集団”です。フィットするのは「自ら考え、前に進めていける人」。手取り足取り教えるよりも、適切な裁量のもと自走するスタイルが基本です。自分なりに調べ、仮説を立て、必要に応じてチームに相談できる方には、のびのびと力を発揮できる環境です。
また、IT知識そのものよりも、“技術を事業にどう活かすか”という視点が重要です。異なるチームや部署との橋渡し役も多く、「翻訳力」「関係構築力」が活きてきます。
── 最後に、一緒に働きたいのはどんな人ですか?
角崎: 一緒に楽しく仕事ができる人ですね。私自身が「楽しく仕事したい」と思っているんです。ITは面倒な仕事を楽にしたり分かりやすくしたりできるツールなので、その改善工程が楽しい。何か決めるときに「楽しいから」「楽しそうだから」という言葉に共感できます。だから、楽しく仕事したい人と働けたら嬉しいです。
唐澤: 役職や年次にとらわれず、「おもしろそう!」と感じたことに素直に乗れる人。新しいことに前向きで、チームでつくるプロセスを楽しめる方と働きたいです。
このチームは、企画・開発の間に立ってバランスを取りながらも、両方の立場に立ち、理解を求める動きが求められます。だからこそ、建設的な対話ができる人、ユーモアを忘れない人、そしてなにより「一緒に働いて気持ちのいい人」と一緒に仕事ができたら嬉しいです。