「自分の失敗経験を糧に、市場に価値を提供し続けられる会社づくりに貢献したい」
そう語るのは、ネクプロの盛島さん。今回盛島さんには、これまでのキャリアやネクプロで描く未来についてお話を伺いました。
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盛島さん / カスタマーサクセス
国内のIT商社、外資系IT企業、SaaSスタートアップ経営者としての挑戦、SaaSベンチャー企業を経験。その後、ウェビナーサービスへの可能性と、経営層への親和性を感じてネクプロに入社。
ゲームセンターが教えてくれた「楽しませる力」
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ーーでは、簡単に自己紹介をお願いします。
盛島です。東京生まれ埼玉育ち、幼少のころからゲームセンターに通い、好きが高じて大学生のころにゲームセンターでアルバイトをしていました。
小規模なゲームセンターでしたが、長年バイトをしているうちに、「こういうことをやりたい」と提案させてもらえるようになって。お店を貸切にして全国大会レベルのイベントを開いたり、特殊なルールで非常にニッチな小規模イベントを企画・開催したりしていました。学生アルバイトとしては貴重な経験でしたね(笑)。
その時に感じていた「ニーズを満たして楽しんでもらう喜び」が、今の自分の仕事に対する価値観の基盤になっているように感じています。
ーー大学進学時の専攻や、新卒でのキャリアについてもお聞かせください。
大学では経済学部に進学しました。元々、自作PCが好きでITへの興味は強かったのですが、将来的に起業したいと考えていた時期に、必ず役立つスキルは「営業」だと思い、大学卒業後はシステム機器販売や導入を生業とする企業に入社しました。
最初はOA機器やシステムの販売を担当し、2年ほどで外資系の情報システムサービスを扱う企業に転職。そこでSaaSに携わり始めました。大企業へのサービスの導入を通じて、組織攻略やコンサルティング的な能力も鍛えられたと感じています。
ーー起業にも挑戦されたのでしょうか?
はい。2020年1月に自分の経験とビジネス経験を活かし、店舗の接客を支援するSaaSスタートアップを立ち上げました。もともと人見知りな性格をしていて、声を掛けられるのが苦手で店員を避けていたのですが、逆に何か尋ねたい時に限って店員が見つからない、聞いても専門知識を持っていなかったなど店舗内のマッチングに課題があると思い、自身のスマートフォンを通じて店内のどこからでも何をして欲しいか事前に伝えられるサービスを開発しました。
最終的には事業譲渡先となった大手ゲームセンターを始め、接客に課題を持つ様々な企業に導入していただくなど事業は順調に成長し、競合もいない新たな領域ということもあり接客の最前線にITを普及させる有効な手段としても評価され数億円規模で資金調達をしたり大型ピッチイベントのファイナリストとして登壇したりと貴重な経験をしました。
しかし、2023年頭に、資金繰りの問題が発生しました。元来、資金調達を前提とした事業計画を組んでいたためコストが先行する経営でした。社員は最も多い頃で30名弱、事業は伸びつつも毎月1,000万円以上キャッシュが減って行き、資金調達を続け体制を維持する形をとっていたのですが、シリーズAの資金調達タイミングで決まりかけていた出資が急に白紙になってしまったんですよね。その後の意思決定や社内外のコミュニケーションを経る課程で組織が崩壊し、これ以上の持ちこたえは難しいと判断し事業を畳む決断をしました。
幸い、事業は評価されていたためサービスは譲渡といった形で残り現在も存続しています。
事業譲渡後は組織開発のコンサルティングを個人事業主として半年ほど行いましたが、昨年1月に、製造業向けのスタートアップ企業に転職しています。
起業経験を経て、ネクプロへ
ーー起業の経験を踏まえて、大事にしている考え方などはありますか?
「人間は必ず間違った判断をする生き物」ですね。これは、起業してからの経験を通じて辿り着いた言葉です。例えば、大きな決断をするとき、データに基づいて行動することが最適だと頭では分かっていても、感情が邪魔をしてしまうことがある。だからこそ、自分自身も含めて「人間は間違った判断をする生き物」と認識し、それを許容しつつ、どう脱するかを常に考えています。
ーーなるほど。その考え方を持っていると意思決定の質が変わりそうです。それでは、製造業向けのスタートアップのお話もお聞かせいただけますか。
入社当初はフィールドセールスを担当していましたが、会社が求める人材と自分のスタイルにミスマッチを感じていました。
入社前は組織のボトルネックを解消し、プランニングを始めとした組織開発、事業開発など0→1、1→10を担う役割を期待していると聞いていたものの、入社後は定められたKPIを達成し続ける役割を任され、数年後にも大きくポジションは変わらなそうというイメージを持ちました。
そんな中、現在働いているネクプロからスカウトを受け、ウェビナーサービスの可能性や、会社のポテンシャル、経営層との相性に魅力を感じて入社を決意しました。
ーーネクプロの選考時の、経営層の印象について教えてください。
経営層の尾花や西山との対話を通じて、過去の組織的な課題を率直に認めて、改善に取り組んでいる姿勢が特に印象に残っています。できないことを正直に言語化し、向き合う姿勢に好感を持ちました。
また、自分自身の起業経験での失敗を活かせるポテンシャルを感じ、同じ轍を踏まさないための熱意を持つこともできました。
ーー最終的にネクプロを選ばれた理由についてお話しください。
転職活動中は、事業企画や経営企画、事業開発ができる会社を探していて、上場企業からアーリーのスタートアップと広く受け、複数からオファーを頂戴しました。その中でネクプロを選んだ理由は、新規事業を立ち上げる際のアプローチに期待を持てたからです。
例えば、新規事業開発のプロセスが確立されすぎている会社だと、フレームワークに則りKPIをこなせば形になっていきます。それはもちろん、事業を成功させるノウハウがあるという意味で素晴らしいのですが、私はそのフレームワークを手探りで自ら考え模索しながら進められる環境を求めており、ネクプロでは最もそれが適う組織だと思い入社を決めました。
日本の労働市場の変化が後押しする、ウェビナーの可能性
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ーー現在のお仕事内容についてお聞かせください。
現在はカスタマーサクセス部門で、既存顧客へのサービスアップグレード提案や、顧客満足度の向上、解約率低減に取り組んでいます。同時に、オペレーション改善や、データを活用した意思決定支援にも注力しています。
ーーお仕事のやりがいは何ですか?
これまでの経験から、クライアント企業様の中での組織運営における様々な課題を認識できます。例えば、暫定的なオペレーションが継続されてしまうことや、その課題に対してもリソース不足により改善が遅れてしまうことなどです。ネクプロでは、これらの課題を解決するためのPDCAサイクルを短期間で多く回せるという点にやりがいを感じています。言語化・分析・実行・コミュニケーションなど、様々なスキルを磨ける環境だと感じています。
ーーウェビナー市場の将来性についてどう見ていますか?
日本の労働人口が減少する中、担い手が減っていく半面ITスキルを持つ人材は増えていくと考えています。マーケティングの担当者は複数のツールを用いて幅広い業務領域をカバーしつつ成果を出していく必要が出てくるため、専門性がますます高まり難易度も上がっていきます。
少ない人員で効果的に情報を届けるのにも限界があり、場所や拠点、時間に制限のないウェビナーは手段として必ず存在感が強くなっていくと思っています。専門性や難易度のハードルはありますが、高い効果を生む施策として一定拡がりを持ち続けるのではないでしょうか。
データが拓く「意思決定支援」の未来
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ーー改めて、ネクプロのサービスの魅力についてお話しください。
ネクプロのウェビナーサービスは、国内のエンタープライズ企業に多く利用されているプラットフォームです。大企業のウェビナーマーケティング活動から得られる一次情報やデータは非常に貴重だと考えています。
このデータを分析することで、大企業ならではの課題を解決できる可能性があります。単なるクラウドサービスの提供だけでなく、周辺のオペレーションや不足するリソースまで提供できるところが強みだと感じていますね。
ーーデータ活用についてはどのような可能性を感じられているのでしょう?
現在のウェビナーツール市場は、ZoomやTeams、Meetなど、様々なツールが乱立している状況です。その中でネクプロは、エンタープライズ企業向けに独自のポジションを確立しつつあります。
リソースの不足やクオリティの担保が難しい領域の見極めやその充当策の立案、一部は実行までリーチできると考えています。
特に、今後はAIの技術が更に発展するため抽象度が高いマーケティング領域では実行の部分も多く自動化の支援もできるのではないでしょうか。
トラクションデータから課題を抽出しAIが意思決定や実行までサポートをすることでマーケティング担当者の意思決定を支援するパートナーになっていけるはずです。
ーーいくつかの会社を経験した視点から、ネクプロの社風の魅力は何ですか?
ネクプロは組織が小さいからこそのコミュニケーションのしやすさが魅力です。縦割り組織ではなく、気軽に相談できる雰囲気があります。
ーー最後に、今後のキャリアビジョンについてお聞かせください。
短期的には、ガバナンスの整備とオペレーションの洗練に取り組み、新卒でも活躍できる仕組み作りを目指して行きます。中期的には、会社の成長軌道を確立し、事業拡大のエンジンとなる役割を果たしたいです。長期的には、現在の2つの事業軸(プラットフォームとBPO)を3つ、4つ、5つと発展させていく可能性を探っていきたいと考えています。
また、ネクプロが市場に価値を提供し続けられる会社であるよう貢献したいと考えていますし、その中でも、社会の公器となるべく様々な役割を担っていきたいと思います。
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