プロジェクトメンバー:井上 雄大(いのうえ ゆうだい)
コーディネーターは、事業を起こすラボメンバーとは少し違った立場で活動しています。ラボメンバーの事業が任期後も自走し、それぞれが望む規模感で続いていくことを目指し、彼らのサポートをします。そして、ラボメンバーの事業が続いていくことがまちの未来に繋がると信じ、これまで活動してきました。
コーディネーターとしてやってきたことは多岐に渡ります。まず最初は、移住してなりわいを生み出すメンバー募集及び採用活動。地域の資源活用や課題解決にフォーカスしたプロジェクトの種をつくり、その募集要件をWEBで拡散、説明会をリアル・オンラインで行い、興味のある方や応募意思のある方に接触しました。採用では、プロジェクトの計画や企画の精度はもちろんですが、地域の人と馴染めるかや、3年以上やりつづける気概があるかといった、人柄を重視しました。結果、6名の起業家メンバー(現在はコーディネーターからの役割変更も含め8名)を採用。全員南相馬へ移住し、活動をはじめています。
その後は、地域への最初のつなぎや行政との調整・折衝、活動の広報をはじめとした、プロジェクト自走に向けた伴走と事務局運営業務を主に担ってきました。今年度は特に広報に力を入れ、市内全戸配布の「NCL南相馬シンブン」を年3回発行し、起業家メンバーの活動を市民のみなさまにお伝えするサポートをしています。起業家メンバーからは「シンブンを見て連絡をくださった方が実際にサービスのお客様になった」「市内でシンブンを見たと声をかけられた」など嬉しい反響をもらえています。
この事業の先の未来に、挑戦することのハードルが低い地域となることを見据えています。そこでは起業に限らず、自らの内から沸き起こるモチベーションを大事に、自分なりの実践に取り組むことが当たり前にできているでしょう。やりたいことにチャレンジできること、そのチャレンジを応援できること、そんな活動がいずれまちのポテンシャルを高めると思います。今後は、起業以外でも地域に関わる人を増やしていくという目的で、オンライン講義と地域留学をかけあわせた教育プログラム「さとのば大学」の運営や、対人支援の経験を活かした対個人のコーチングや研修プログラム提供にも取り組んでいきます。