起業2年目、突然の大ピンチ
株式会社篤月の歴史を振り返ると、2年目に訪れた“会社存続の危機”を避けて通ることはできません。
当時、私たちは中国の代理店と提携を結び、中国市場における化粧品業界の大手企業の案件を進めていました。
「日本の大型インフルエンサーを起用してプロモーションをしたい」という依頼。
その予算は約300万円。会社にとっては大きな挑戦であり、成長のチャンスでもありました。
しかし、その案件がきっかけで、私たちは260万円もの赤字を抱え、会社が潰れる寸前に追い込まれることになったのです。
インフルエンサー契約で先払い260万円
案件の進行はスピード勝負でした。
中国側のクライアントは「とにかく早く!」という要望。
私たちは急いで日本のインフルエンサー事務所を探し出し、契約を結びました。
ところがその事務所は前払いのみ対応。
仕方なく、私たちが先に260万円を立て替えて支払うことに。
当時の資金状況を考えれば、これは会社の存続に関わるほどの大きな決断でした。
予想外の契約破断
ところが――
日本側でインフルエンサー契約を結んだ直後、中国の代理店と大手化粧品企業との間でトラブルが発生。
なんと、両者は正式な契約書を交わしていなかったことが発覚したのです。
私たちはその事実を知らされていませんでした。
結果、契約は破断。中国の大手企業からの発注は白紙に。
すでにインフルエンサーには準備を進めてもらっていたため、返金は不可能。
私たちに残ったのは、260万円の赤字でした。
「このまま会社が潰れるかもしれない。」
起業2年目、背筋が凍るような状況でした。
半年間の苦悩と決断
赤字を抱えた数ヶ月間は、正直に言って眠れない日々が続きました。
売上を立てても赤字の穴は埋まらず、社員を抱えるプレッシャーも重くのしかかる。
それでも、下を向いているわけにはいきませんでした。
この失敗から学んだのは、「契約の重要性」と「誰と組むか」ということ。
私たちは中国の代理店との関係を見直し、リスクの高い取引から手を引く決断をしました。
半年後、奇跡の逆転
そして半年後――。
直接やり取りを開始した中国の化粧品業界大手企業から、再び大規模な発注をいただくことに成功しました。
今度はしっかりと契約書を交わし、条件も明確化。
かつての赤字を取り戻し、やっと費用を回収できた瞬間でした。
「会社が潰れるかもしれない」とまで思った日々を乗り越え、ようやく胸をなで下ろすことができたのです。
ピンチが教えてくれたこと
この経験から学んだことは、数え切れないほどあります。
- 契約書の重要性:どれだけ信頼している相手でも、書面で残すことがリスク回避の第一歩。
- リスクマネジメント:先払い・後払いなど資金面のリスクは必ず想定して動くべき。
- しぶとく生き残る力:ピンチの時ほど、諦めず粘ることが次のチャンスにつながる。
そして何よりも、
**「仲間がいればピンチも乗り越えられる」**ということです。
代表だけではなく、社員全員が知恵を出し合い、気持ちを支え合ったからこそ、この危機を切り抜けることができました。
今、仲間に伝えたいこと
あの260万円の赤字事件は、今では会社の伝説になっています。
「ピンチの後にチャンスあり」というのは、本当にその通りでした。
だからこそ、これから入社してくれる仲間に伝えたいのは――
「失敗してもいい。大事なのはそこから立ち直ること」
篤月は、失敗を責める会社ではありません。
むしろ、一緒に考え、次のチャンスにつなげていくカルチャーがあります。
✨まとめ
- 起業2年目、契約破断で260万円の赤字を抱え会社が潰れかけた
- 半年間の苦悩を経て、直接取引に切り替え、費用を回収
- 学んだのは「契約の大切さ」と「ピンチの時こそ粘る力」
- 失敗から学び、今ではさらに強い会社へ
ピンチを一緒に笑い飛ばせる仲間と、これからも挑戦を続けていきます。