【マーケターインタビュー】KDDIグループのマーケティング支援会社で培った知見を、自社の成長のために。事業会社で手にしたかった、価値をダイレクトに届ける手応え
大手KDDIグループのマーケティング支援会社にて、着実に実力を磨いてきたマーケターのKさん。配信設定の最適化や緻密なデータ分析により、クライアントの収益指標を向上させるなど、現場で確かな実績を築いてきました。
しかし、外部パートナーという立場で感じた事業の根幹に介入しきれないもどかしさや、調整業務に追われる日々。そして、一度ビジネスの場を離れ、自分を見つめ直す1年を経て彼女が選んだのは、自社サービスにとっての最善を追求できるキッカケクリエイションという環境でした。
支援側での経験を糧に、現在は事業側である広告主として新たな集客チャネルの開拓に挑む彼女の想いと現在の挑戦、そして今後の展望について伺いました。
M.K / マーケター
同志社大学を卒業後、KDDIグループのマーケティング支援会社へ新卒入社。広告配信システム領域において、大手アプリやWebメディアの広告収益向上を支援。その後、1年間の休息期間を設け、個人経営のバーにて勤務。2025年9月にキッカケクリエイションへジョインし、現在はマーケターとして、アフィリエイトやリスティング広告の運用に加え、新規集客チャネルの立ち上げを主導している。
良いものを広める力を求めて──マーケティングの「支援側」で感じたもどかしさ
ーー新卒からマーケティング領域に身を置いていますが、興味を持った理由は何だったのでしょうか?
原体験となったのは、個人事業主としてモノづくりをしていた父の存在でした。職人として質の高いものづくりに向き合っていましたが、それを世の中に広める力が不足していたために、苦労している姿を近くで見てきたんです。「良いものだけでは、広まらない」というマーケティングの本質にも似たようなものを感じ、すごくもやもやしたことを覚えています。
その光景を目の当たりにしていたからこそ、就職活動でも「価値の届け方を学びたい」という想いを軸に据え、デジタル広告領域を中心に企業を探していました。
ーー入社されたマーケティング支援会社での業務内容を教えてください。
SSPと呼ばれる媒体向けの広告配信システムに携わり、主な役割は、広告収益の最大化を目指すアプリやWebメディアに対する支援です。国内有数のユーザー数を誇る大規模メディアに対し、配信レポートの数値を追いかけながら、最適な状態を維持するための運用管理を一手に担っていました。
ーー実績についても聞かせてください。
支援先のクライアントで、広告1,000回表示あたりの収益を示すCPMを約10%引き上げた経験があります。
まず取り組んだのは、「アドネットワークの最適化」です。数多く存在するネットワークにはそれぞれ得意ジャンルや時期による変動があるため、数値を日次で分析し、どのアドネットワークをどの比率で配信するか。地道なチューニングを繰り返す日々でした。
さらに、広告枠の視認性改善にも着手し、広告の画面下部への固定やスクロール途中で目に入る位置への調整など、ユーザーの体験価値と収益性のバランスを模索することで、収益のボトムアップに繋げました。
ーー身についたスキルや、仕事の面白さはどこにありましたか。
膨大なデータから細かな変化を読み取る力が養われました。数値の羅列から「今日だけ指標が落ちている」「特定のネットワークだけが異常に伸びている」といった違和感を見つけ、その要因を突き止める。そして、自分で立てた仮説を検証し、結果が数字へ反映されるプロセスに面白さを感じる日々でしたね。
また、プロジェクトを円滑に進めるための調整力も養われました。例えば、クライアントの「こういう機能が欲しい」という声と、技術的な制約から難色を示すエンジニアの間に立ち、通訳のような役割を果たすこと。言葉足らずになりがちな現場の意図を整理し、鮮やかな妥協点を提示して形にしていく。そうしてプロジェクトを前進させるプロセスには、データ分析とはまた異なる介在価値を感じていました。
ーーその一方で、難しさを感じる場面はありましたか。
外部パートナーという立場ゆえの、もどかしさを感じる瞬間が多かったです。例えば、プラットフォームの規約改訂のような、外部要因によって従来のロジックが通用しなくなることや、クライアント側の判断の背景までは知り得ない難しさを感じていました。
支援側としてやれることの限界に直面し、徐々に無力感を覚える場面が増えていったように思います。
ーー組織の規模や環境面で、何か感じていたことはありましたか?
大きな組織ゆえの意思決定スピードや、各所との調整業務に追われることも多かったです。合意形成や調整も大切な役割ですが、肝心のマーケティング施策や顧客の売り上げを拡大するための施策に集中しづらい時期もありました。
施策が結果に直結する面白さを知ったからこそ、より実務にエネルギーを投下できる環境で働きたいという想いが次第に強まっていったことを覚えています。
フラットな視点で問い直した、これから自分が大切にしたい価値観
ーーその後のキャリアについて教えてください。
4年間のキャリアに一度区切りをつけ、約1年間、個人経営のバーに勤務しました。多忙な日々の中で「価値の届け方を学びたい」という初心がぼやけ、今後の方向性を定める時間が必要だと考えていたタイミングだったんです。そんな中、以前から通っていたバーから声をかけてもらい、勤務することを決めました。
ーー異なる環境でどのような気づきがありましたか。
目の前のお客様に直接お酒を提供し、その場で反応が返ってくる。そんな環境は、これまでにない新鮮な体験でした。また、周囲に個人でものづくりをしたり、お店を経営したりしている方が多く、改めて「良いものを広めるための支援をしたい」という原点に帰ることができました。
ーー再びマーケティングの道へ戻ろうと決意した理由は何だったのでしょうか。
フラットな状態で自分自身の価値観を整理した結果、やはり「価値の届け方を極めたい」という好奇心が消えていなかったことを再認識したからです。そして、休息期間を経たことで、かつての抽象的な考えが、「外部に左右されず自らの手で事業を動かしたい」という具体的な想いへと変わりました。
「当事者」になれる場所を求めて。事業会社という選択肢と、キッカケクリエイションへの期待
ーー転職活動ではどのような基準で企業を選びましたか。
外部パートナーとして顧客の選択に委ねるのではなく、自社にとって最善の判断を自ら下せる「事業会社のマーケター」に絞って活動していました。手法や予算の制約を受けやすい広告代理店に対し、事業を伸ばすための施策を自らの手で実行できるインハウスの環境は、とても魅力的な選択肢でした。
ーーその中で、キッカケクリエイションに興味を持った理由や決め手を教えてください。
一つは、何でも挑戦できる環境の可能性が無限に広がっていると感じたことです。「これから組織として、より一層マーケティングに注力していく」というフェーズにあるお話を伺い、仕組みづくりから事業成長にまで当事者として深く関われる。その挑戦しがいのある環境に、純粋なワクワクを覚えました。HR業界という巨大市場、強豪プレイヤーも多い中、マーケティングの力を使ってポジションを取りにいくといった、ダイナミックな挑戦、それに紐づく圧倒的な裁量権が一番の魅力でした。
それともう一つ、大きな決め手となったのは、選考を通して感じた候補者へのリスペクトです。他社の面接では質問を受けることが多かったのですが、キッカケクリエイションは冒頭に「まずは知りたいことからお話しするので、何でも聞いてくださいね」と、こちらの疑問を解消する時間を優先的に設けてくれたんです。尊重すべき一人の人間として扱い、マッチングの精度を高めようとするスタンスに触れ「ここでなら信頼関係を築きながら働ける」と確信したことが、最終的な決め手になりました。
手掛けた施策が、ダイレクトに自社の成果へつながる。事業成長を牽引する手応え
ーー現在の仕事内容を教えてください。
自社サービスの「キッカケエージェント」のユーザー集客を最大化するため、アフィリエイト広告やリスティング広告の運用を担当しています。
以前は広告枠を提供するメディア側に身を置いていましたが、現在はその真逆。広告主という立場で投資対効果をシビアに見極める役割に、やりがいを感じるようになりました。
ーーインハウスならではの醍醐味や、やりがいはいかがでしょうか。
自分たちが手掛けた施策が、「自社」の成果としてダイレクトに返ってくること。そして、外部要因に左右されることなく、登録者数という数字で功績が可視化される点にあります。この「事業を動かしている実感」こそ、私が求めていたものに他なりません。
また、新たな施策に挑戦できていることも大きいです。具体的には、新規チャネルとして求人媒体広告の導入を主導しており、転職を検討している層へ直接届く仕組みを構築している最中です。新たな流入経路を形にし、自社サービスの予約増加という事業成長に寄与する点は、まさにインハウスのマーケターならではの醍醐味だと感じています。
ーー前職と比較して、組織のスピード感についてはどのように感じていますか。
心の底からスピードの速さに驚かされています。ツールの導入一つとっても、前職では1週間以上の稟議が必要でしたが、今は相談したその日に決まることも珍しくありません。また、自部署だけでなく会社全体にこの機動力が浸透しており、例えばYouTube運用チームでも、会議で出た企画がその週のうちに撮影まで完了するほどです。
特にマーケティングはPDCAのスピードが命で、こういったスピード感がある環境だからこそ、自分の仕事が事業成長に直結している実感を得られているのだと思います。「あらゆる制約があってできないことが多い」、「スピードに不満がある」といった思いをお持ちのマーケターの方はすごくマッチする環境だと思います。
ーー上司やチームについてはいかがでしょうか。
部長をはじめ、周囲のデータドリブンな思考には、日々刺激を受けています。単なる数字の追跡に留まらず、その裏にあるユーザー心理を読み解く高度な解釈プロセスを間近で学べるため、マーケターとしての視座が着実に引き上げられている感覚ですね。
仕組みを整え、事業を加速させる。当事者として描くこれからの展望
ーー今後、成し遂げたいことを教えてください。
まずは現在の広告運用において、集客の柱を確立し、自走して成果を出し続けられるようになることです。事業会社には変数が無限にあり、正解のない中で解釈を導き出さなければなりませんが、データの解釈から実装までを自分一人で完結できるようになりたいと考えています。
ーー最後に、未来のメンバーへメッセージをお願いします。
キッカケクリエイションは日々進化を続けている組織だからこそ、チャンスが至る所に転がっています。実際に、代表の川島は新しい挑戦を後押ししてくれる寛容なタイプであり、メンバーを信頼して任せる姿勢が文化として根付いています。私自身も入社して間もないですが、新規チャネルの立ち上げを主導しており、主体性があれば自分の領域はいくらでも広げていける環境です。私自身も周囲に刺激を受けながら試行錯誤を繰り返している最中です。
こうした背景があるからこそ、必要とされるのは、自ら課題を見つけ、解決に向けて主体的に動ける「自走力」、スピード感のある環境を楽しみ粘り強く挑戦し続けられる「バイタリティ」、そして膨大なデータに向き合い、そこから確かな勝ち筋を導き出せるような「探究心と冷静な視点」も欠かせません。
自身のスキルを存分に発揮し、共に組織の成長を加速させていける、そんな熱意を持った方と働ける日を楽しみにしています。