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コロナ禍のオフィスを変える個室ブース「One-Bo」誕生秘話!

2021年1月26日の発売以降、全国から問い合わせが殺到しているパーソナル・ミーティング・ボックス「One-Bo」。ニューノーマル時代において“まさにこれが欲しかった”という声に応える新製品です。今回、One-Boが作られた背景や、未来の可能性についてなど、開発者である上田幸勇(うえだ・よしたけ)氏に聞きました。

全てはひらめきとタイミング。「オフィスの会議室がオンライン会議でいつも埋まっている!」という社長の言葉が全ての始まり

One-Boの発想が生まれることになったのは、大島康広社長の「最近、オフィスの会議室って、在宅勤務の人とのオンライン会議でいつも埋まっているよね。オンライン会議専用の空間がこれから求められるんじゃない?」という一言からです。

その言葉を受けて、相談コーナーのような、金融機関で見かける個別相談スペースのような、私の中では子供のころ誰もが憧れた「秘密基地」のようなイメージの空間があれば叶うのではないかと考えるようになりました。ちょうど同時期に、Zoomの日本法人であるZVC JAPAN株式会社の佐賀文宣氏と交流する機会があり、一緒に何かを作れたらよいよねという話をしていたことも背中を押してもらったきっかけの1つで、One-Boの全てはそんな閃きとタイミングによって始まったのです。

可動式ボックスという構想は、私自身も駅のステーションブースを利用してその快適さを知っていたので、これをオフィスにも応用できればきっと多くの会社が使ってくれるのではないかとの想いからでした。ただ、ステーションブースのようなものを導入するには多額の費用がかかります。One-Boを世に出すには、費用面においてどれだけ低価格で提供できるかについても考えていく必要がありました。

ゼロからイチを生み出す苦しさ

これまでも世間では紙製の簡易的なものや、パーティションだけを置く個別スペース用のキットは売られていました。しかし個室としてきちんと密閉されていて、弊社のような価格帯の製品はありませんでした。だからこそゼロからイチを生み出さなければならない開発は苦労の連続で、また弊社としてもOne-Boほどの大きな商品を手がけるのは初めてだったので全てが手探りの状態でした。

まず、人間が入れる快適なサイズを探るために原寸大のOne-Boを段ボールで作って本社に置きました。その結果、ゆったりと座って作業ができるサイズの「1.20」と、スペースが限られたオフィスにも設置できて圧迫感がないサイズの「1.00」の2パターンを展開することになったのです。

段ボールで仮組みして設置


使用感を試し、納得がいくまで図面を調整

それから、パーツを作ってもらう海外の工場とのやり取りを行いました。もちろん言語が違うので、細かいニュアンスが伝わらないというのも大変な点でしたが、寸法の誤差の許容範囲に対しての認識も違いました。海外工場の「このくらいの誤差なら大丈夫だろう」を許してしまうと設計をしていくうちに寸法が合わなくなってしまいます。そういった認識の違いを交渉する役目も担っていたので、苦労しました。大変でしたが、妥協はできません。チェックと改善のリクエストを繰り返しました。

そして、消防法や消防用設備の設置免除となる条件をクリアした製品にするために不燃材の選定などにも奔走しました。前例がない製品だからこその苦労の連続で、とても一言で言い表せるようなものではありません。しかし、メンバーの一人ひとりが一生懸命に開発に取り組み、ついにはOne-Boを完成へと導くことができたのです。

未来のOne-Boの可能性

まずは、たくさんの方々に One-Boを利用してもらいその魅力を知ってほしいです。One-Boそのものは個室ブースですが、オフィスの快適さを向上させることや、オンライン会議を円滑に進められるツールという点で人と人をつなぐ広場づくりに貢献できるものとなります。我われプラザクリエイトは、時代に合わせた広場づくりにこれからも貢献していきたいと考えています。

今後は、One-Boの機能性の向上には何が必要か、未来の可能性についてもアイデアを練っていきたいですね。例えば、防音機能を改良したり、車いすなどでも出入りできるなだらかな坂を設置してバリアフリーに対応したりするなど、機能やラインナップを充実させていきたいです。

そのほか、ワンタッチで会議が始められる機能や、家に書斎はないけれどパーソナルな仕事スペースが欲しい!という子育て世代のビジネスパーソンに向けた自宅用One-Boも良いですね。オフィスや自宅などの室内だけでなく外で仕事できるような屋外用One-Boも面白いと思っています。

時代が求めるニーズや、働く環境が変化することで生まれる新たな課題に対して、One-Boが解決の一翼を担う存在になってほしいと願っています。

One-Boの開発者・上田の人生は山あり谷あり

私自身、小学生の時は空手、中学ではサッカー、高校ではアメフトと根からのスポーツ少年でした。山形の芸術大学を卒業後、デザイン会社や広告代理店でデザイナーとして勤務し始めます。その広告代理店はラジオ制作もしていて、毎年フジロックの屋台でロコモコを何千個も作っていたのは今ではいい思い出です。(笑)

その後フリーで江戸川区の防犯マークや有名歌手のツアーグッズやスタジオののれん制作などを手がけたりしました。フリー期間中には、某人気アイドルやお笑いタレントも訪れた焼肉屋さんで働いていたこともあります。デザインの世界とは全く別の仕事ですね。実はその当時の姿は、しっかりと日焼けした身体にモヒカン頭でした(笑)。

そしてその後プラザクリエイトで働いている知人の誘いで、Webデザインや管理に携わることとなり「つくるんです」の商品開発などを行い始め、現在、ビジネスデザイン部の部長として、新たなビジネスのソウゾウに励んでいます。

改めて振り返ると、いろいろな経験をしていますね。ここでは言えない苦労もたくさんあります(笑)。山あり谷ありでした。決して立派なキャリアではないと思いますが、現在はとてもやりがいをもって仕事に取り組めています。

プラザクリエイトは“変”な会社。だからこそ枠にとらわれず仲間と一緒に新たな製品開発に夢中になれる。

私自身、グラフィックデザイナーとしてプラザクリエイトに入社してから、3Dウッドパズルなどの「つくるんです®」シリーズの商品開発をはじめ本当に幅広い経験をさせてもらっています。今回のOne-Boの開発もそうですが、たった一言で一気に企画から製品化まで動くこともあり、既存の商品やサービスの枠にとらわれない、見方によっては変な会社です(笑)。

しかもしっかり日焼けした肌にモヒカン姿で、焼肉屋で働いていた頃の私は、まさか今こうしてOne-Boを開発することになるなんて考えてもいなかったでしょう(笑)。

もちろん、開発の仕事は楽しいことばかりではありません。フタを開けてみればあれもこれもと、しなければならないことが山積する苦労はあります。しかし、One-Boの開発チームをはじめ、素晴らしいチームワークで、それぞれの社員が、それぞれの持ち味を生かして1つの商品を開発していく弊社の情熱ある姿勢は誇れる部分です。

そんな仲間がいたからこそ、この度も、One-Boを製品として世に送り出すことができたのだと確信しています。

One-Boの未来に向けたプランもそうですが、叶えたいことがまだまだたくさんあります。やりたいことが多すぎるので、できれば歳は取りたくないですね。これからも、生涯現役でいろいろなことに挑戦し続けて、未来に大きく貢献できる、そして会社に貢献できるような新商品を生み出していきたいと思っています。

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