2022年1月にフロントエンドエンジニアとして谷口俊博さんが入社しました!
▼谷口俊博(たにぐち・としひろ)
東京大学卒業後、アクセンチュア株式会社にてモバイルアプリ開発案件に複数携わる。2017年9月からは株式会社アンドパッドにて、iOSエンジニアとしてシステム開発を行う傍ら、プロダクトマネージャーを兼任。その後フリーランスとして独立し、2021年6月からアダコテックに業務委託で関わる。2022年1月より正式に入社し現在に至る。
アダコテックにおいて2人目のWebエンジニアである谷口さん。業務委託からなぜ正式入社することにしたのか?これまでtoBのサービスに従事してきた経緯についてお聞きしました。
ーーー現在担当されているお仕事についてお聞かせください!
現在は『AdaInspector Cloud』(アダコテックが提供しているクラウドサービス)側の実装タスク整理などのPM業務を並行しながら、主にフロントエンドの実装を担当しています。『AdaInspector Cloud』は、特にUI面においてはまだ課題が多く、一部ユーザーフレンドリーではないUIがあります。プロダクトマネージャーの武政と一緒に、ユーザビリティの改善に向けた開発施策を一つずつ進めています。
「製造業の外観検査」「HLACという独自の異常検知手法」という難易度の高いドメインを扱っていることもあり、複雑な仕様になりがちですが、できる限り設計はシンプルになるよう心がけて実装をしています。
ーーー谷口さんはもともと業務委託のメンバーとしてアダコテックにジョインされていますが、どのような経緯で正社員として入社することになったのでしょうか?
元々フリーランスのエンジニアとして活動していた中、担当していたプロジェクトの開発が中止となり、スキルセットがマッチする案件を探していたところ、縁があったのがアダコテックでした。
当初のサービスの印象としては、自分がAIのバックグランドを持っていないこともあり、利用するにしても実装するにしても敷居が高いプロダクトだなと思っていました。ジョイン当時は業務委託でPMの方がいて、その方に難解な仕様を丁寧に教えていただいたのですが、その方がプロジェクトを離れることとなり、代わりにフロントエンドの開発リードとしてチーム体制を整えていくことになりました。
そして参画してから数ヶ月経ったタイミングで「アダコテックの正社員にならないか」という誘いをもらいました。非常にありがたい誘いではありましたが、サービスの価値について腹落ちしていない状態で正社員として入社するのはお互いにとって不幸につながると思っていたため、AIエンジニアにHLAC(アダコテックのコア技術)に関する質問をして理解を深めたり、実際にプロダクトを利用している工場に見学に行ったりもしました。
最終的にCEOの河邑から「異常検知の仕組みをAIクラウドで提供することを起点に、『AdaInspector Cloud』を品質改善における工場内のデータ活用のプラットフォームにしていきたい」と語ってもらい、単なる画像検出の仕組みにとどまらない大きな構想にワクワクしました。この『AdaInspector Cloud』の構想に自分もアダコテックの社員として懸けたいと思い、2022年の1月に正式に入社することを決めました。
ーーー待望の2人目のWebエンジニアとして谷口さんが入社したときは社内で大盛りあがりしたのを覚えています!さかのぼりますが、谷口さんがエンジニアとしてキャリアを積むきっかけは何だったんでしょうか?
大学時代は、自分のスキルセットを高めようと、求人広告の営業やビジネスコンテストなどいろんな活動をしていました。その中でも大学新聞での記者の活動に一番時間を割いていたのですが、一時期編集部に5人しかいない時期があり、毎日徹夜で作業するような状況でした。
そんな中、当時の編集長が密かに編集業務を代替するシステムの開発をしたんですね。そのシステム導入のおかげで徹夜の作業を削減することができ、代わりに記事執筆活動に時間を割くことができたのです。
それにすっかり感銘を受けてしまった私はサービスリリース直後の『Progate』を利用してHTML, CSS, JavaScriptを一通り勉強し、ベンチャー企業のインターン生として、現場の実装経験を積む中で自分もエンジニアになれるのではないかという思いを強めていきました。
就職活動では、編集業務を代替したシステムに感銘を受けたこともあって、「労働生産人口が減っていく中で業務効率を上げるようなITサービスに関わりたい」という軸を中心に活動をしていました。アクセンチュア→アンドパッド(建設業界向けの施工管理アプリを開発している会社)→アダコテックと複数の会社を経験していますが、一貫してtoBの業務システム開発に携わっています。
ーーー業務システム開発に携わり続けたキャリアの背景にはそんな原体験があったんですね!これまでのキャリアではどんな経験をしてきたのでしょうか?
アクセンチュア入社後はスマートフォンアプリ開発部隊の所属となり、企業向けの健康管理アプリや保険会社の営業アプリの開発を行いました。Cordovaと呼ばれるWebベースでアプリ開発できるプラットフォームを利用していたので、ここでフロントエンド開発の基礎を学ぶことになりました。その後、よりユーザーに近い距離で開発できる環境を求めて2017年9月にアンドパッドに転職することになります。
アンドパッドはユーザーからのフィードバックを直に受けることができる環境で、まさに求めていたものでしたが、実装しか担当していなかった自分は開発目線で物事を考えることが多く、営業の方やカスタマーサポートのメンバーと認識齟齬を起こすことがしばしばありました。アンドパッドはユーザーの解像度を大事にする文化が浸透していたこともあり、非常にコミュニケーション面で苦労しました。
ユーザーに近いところで開発をしたいと思って転職したのに、ユーザー視点が足りないのでは本末転倒です。ただ、幸いなことに社内には建設業界出身のメンバーがいたので、そのメンバーと仲良くなって実際の業務内容についてヒアリングをしたり、時には施工管理の現場に見学させてもらったりすることで業界の人がどのように業務に携わっているのか、少しずつではありますが解像度を高めていきました。
業界特化のSaaSに携わることを通じて、現場でのリアルな一次情報をもとにプロダクト開発をする徹底したユーザー志向の姿勢を学びました。この姿勢はアダコテックでも欠かさないように、積極的に営業同行に参加してお客様の声を聴くようにしています。
ーーーエンジニアながら施工管理の現場にまで訪問していたなんて驚きです!アダコテックでは谷口さんのユーザー志向の姿勢はどのように発揮されていますか?
アダコテックはユーザー志向の強い会社なので、そういった意味では非常に働きやすいです。どんな仕様でも「本当にユーザーがこの機能を必要としているのか?」という視点は常に意識してプロダクトマネージャーと会話するように心がけています。
アダコテックのカルチャーの一つには「ユーザーのリアルに向き合い続ける」というものがあり、これが全社に浸透していると感じます。アダコテックではどの職種の方と話をしていても、ユーザーにとっての本質な価値をベースに議論することができます。
アダコテックのような業界特化のサービスにおいては、業界出身ではない人が仮説で仕様を決めても、実態とそぐわないことのほうが多いです。アダコテックには製造業界出身のメンバーもいますが、全員が業界出身者というわけではありません。自分の知らない業界については、現場から謙虚に学ぶ姿勢を持つことで、真にユーザーにとって使いやすいサービスを提供できると信じています。
ーーーユーザー志向の強い谷口さんのようなWebエンジニアの方が入って非常に心強いです。今後谷口さんはアダコテックでどんな開発を進めていきたいですか?
「AIに関する理解がなくても利用できる」はもちろんのことですが、「AIに関する理解がなくても実装できる」システム設計を進めていきたいと思っています。 『AdaInspector Cloud』がより良いサービスになるためには、今後はAIエンジニアの力だけでなく、さまざまなスキルセットをもったWebエンジニアの方にジョインしていただく必要があります。
もちろんこれからジョインするWebエンジニアの方にもAIに対する関心は持っていただきたいですが、自分のようにAIのバックグランドがなくてもスムーズに開発できるようになれば、もっと多様で優秀な方に関わっていただけるのではないかと思っています。このような課題意識は自分が業務委託でジョインした際に「難解な仕様だな、敷居が高そうだ」と感じたからこそ持てるものなので、ぜひ推進していきたいと思っています!
ーーー最後にこんな人と働きたいなどあれば教えてください!
やはりユーザー志向を持つ、本当にユーザーにとって使いやすいサービスを作りたいという熱意のある人と一緒に働きたいと思っています。 ユーザー志向と聞くとプロダクト開発では当たり前のことかと思うかもしれませんが、日常的な仕事をこなしていくと、つい内部的な事情や目の前のことを優先してしまいがちです。 これからアダコテックに入社する人にも、議論が脇道にそれたときに「それって本当に必要ですか?」「ユーザーの価値につながっていますか?」と問える人が一人でも多くいると、本当に現場で使われるサービスが生まれると思っています。
よりユーザーに寄り添ったサービスを開発したいと思うエンジニアの方、ぜひ応募をお待ちしております!