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IT業界への転職は、異業種からのチャレンジが非常に多いのが特徴です。しかし、新たな分野への挑戦はハードルが高いのも事実です。そこで今回は、Nucoの現役エンジニアに「入社前に何を、どう学ぶと良いのか」聞いてみました。
この記事を読み終える頃にはあなたの不安は期待へと変わり、すぐにでも学習を始めたくなるはずです!
Nucoってどんな会社?
Nucoは、「AIと共に時代を謳歌する。革新の舵を取る。」をミッションに掲げ、2017年に設立されたIT企業です。現在の従業員数は現在約67名で、システムの受託開発を主な事業としています。
大きな特徴は、フラットで風通しの良い社内環境であり、役職に関係なく、誰もが自由に意見を出し合い、より大きな価値を創出することに情熱を注いでいます。未来を創る仲間として、私たちはあなたの挑戦を心から歓迎します!
未経験でも差をつける「入社前の準備」
異業種の壁を乗り越えるファーストステップ
「未経験OK」と求人票に書かれていても、開発現場は待ってくれません。新しい言語やフレームワークを習得する間にも、会社の開発プロセスに慣れ、メンバーと協調しながらプロジェクトを進めていく必要があります。
未経験者を雇うことは会社にとって少なからず負荷になりますが、ほんの少しでも知識積み重ねていれば、戦力としての価値があると言えますよね。つまり、業務フローに組み込まれる前に自分でできることを見つけ、戦力となるべく自主的に学び続ける姿勢が不可欠なんです。
知識を技術に変える「実践の習慣」
エンジニアは、単に知識を蓄えるだけでなく実際に手を動かし、コードを書くこと(=アウトプット)で価値を生み出す“超”実践職です。どれだけプログラミング言語の文法を理解していても、実際に自分でコードを書かなければそれはただの知識に過ぎません。
入社前の学習で最も重要なのは、「超実践」の心構えです。手を動かす習慣をつけ、エラーと向き合い、自力で解決する経験を積み重ねることが、何よりもあなたを成長させてくれるでしょう。
Nucoエンジニアが教える「入社前に学ぶべきこと」
① 基礎編:主要な言語を理解する
Nucoでは主に、Pythonを使用しています。これらの言語は、ウェブ開発からデータ分析、AI開発まで幅広く活用されており、学習しておけば入社後もスムーズに業務に入ることができます。
【おすすめの学習方法】
ProgateやPaizaラーニングのようなプログラミングの学習サイトは、初心者でも視覚的に分かりやすく学べるためおすすめです。まずは無料のコースから始め、基本的な文法をインプットしましょう。
また「ドットインストール」というプログラミング学習サイトの併用もおすすめです。が、複数のタスクを一気に進めないよう注意してください。多くを学ぼうとする姿勢は素晴らしいですが、量より質を上げることを忘れてはいけません。
② 実践編:コードを書く習慣をつける
基礎文法を学んだら、次は実際にコードを書いてみましょう。簡単なプログラムでも、自分で考え、手を動かすことで、知識が技術へと変わります。
【おすすめの演習】:クラスを使ったオセロ実装
オセロのゲームロジックをクラスを使って実装してみましょう。これは、オブジェクト指向プログラミングの理解を深めるのに最適な演習です。
クラスやインスタンス、継承といった概念を体感的に理解できるだけでなく、エラーが発生した際、どこに問題があるか仮説を立て、デバッグする力が養われます。また、 複雑な問題を小さな機能に分解し、それぞれの役割を定義するという手順を踏むことの重要性を理解できるのもポイントです。
③【応用編】UIシステム構築に必要な知識を身につける
基礎と実践をクリアしたら、「プロダクト視点」を意識した学習に取り組んでみると良いでしょう。
【おすすめの演習】:UI構築演習
これは前述のオセロのゲームに、ユーザーインターフェース(UI)を構築してみる演習です。ウェブアプリケーションとしてブラウザ上で動くようにすれば、JavaScriptやCSSのスキルも同時に磨くことができます。
自分でUIを構築することで、「ユーザーにとっての使いやすさ」というユーザー目線での考え方が養われます。
これにより、ユーザーの目に触れる部分の仕組みを理解することでサービス全体を俯瞰して捉える力が身につくでしょう。
成長するための学習戦略
①交流型・Hさん
入社前の不安:未経験での転職だったので、コーディングできるか、周りについていけるかが一番不安でした。入社前は低レイヤー領域の基本的な概念を把握したり、独学でPythonの学習サイトを使って理解を深めたりと、自分なりに準備を進めていきました。
学習計画:プログラミングの学習を始める上で、身近にエンジニアとして働いている知人がいたのはすごく助けになりましたね。どんなことを勉強しておくといいか聞いたり、気軽に相談できる相手がいるのは心強かったです。
こうした経験から、交流型の学習方法は自分に合っていたなと実感しました。独学でエンジニアを目指すなら様々な地域で開催されている勉強会などに参加してみるのがおすすめです。実際に働いているエンジニアと交流することで、自分のキャリアイメージも描きやすくなると思います。
突破エピソード:入社前から、AIは自分にとって「何でも気軽に聞ける相談相手」でした。特に、人に聞くのはちょっと、と思うような小さな疑問も、AIにどんどん深掘りして質問することで自己解決できるのは利点だと思います。
これは入社後も変わっていません。今でも何か困ったことがあれば、自分の言葉でAIに質問して疑問を解決するようにしています。
②理論型・Mさん
入社前の不安:主に2つありました。1つ目は、プログラミング以外の知識をどうやって身につければいいかということです。プログラミング言語は自分で環境構築しやすいのでPDCAを回しやすいんですが、クラウドやデータベースの知識は、環境構築が難しく、馴染みもなかったのでなかなか手を出せませんでした。
2つ目は、学んだプログラミング言語が実務でどう活かせるのか、イメージが全く湧かなかったことです。当時は参考書や動画で文法を学んでいましたが、「自分がやっていることは本当に正しいのかな」と自問自答する毎日でした。
学習計画:入社前にできることは全部やっておきたいという気持ちが強かったので、実践しやすいこととそうでないことで学習方法を変えていました。
すぐに実践できるPythonの文法は、YouTubeでインプットした後に、AtCoderというサイトでひたすら実践練習をしました。一方で、実践が難しいデータベースやLinuxなどは、その話題を扱った本を最低1冊読むようにしていましたね。
当時はこの知識は本当に役立つのか、と思っていましたが、結果的に最低限の知識があったおかげで入社後のキャッチアップがスムーズに進められたと思います。
突破エピソード:プログラミング学習で一番つまずいたのは、モチベーションの維持です。当時はエラー文の読み取りやデバッグに慣れていなかったので、エラーが出るたびにやる気をなくしていました。
そういう時こそ時間をおいてから見直すのが意外と良くて、視野が広がってすんなり解決することがあります。それは通常業務でも同じで、残業しても分からなかったことが翌朝出社してみたらパッと解決策を思いついたりするんですよね。
③ 実践型・Sさん
入社前の不安:技術的な不安は常にありました。Nucoに入社するまで半年間ほど空白期間があったのですが、当初、学習のハードルが高く感じてしまい実践的なプログラミング学習を避けていたんです。
プログラミング学習サイトに登録しただけで満足して、代わりにハードルの低い資格勉強に逃げていました。資格勉強が悪いとは言いませんが、今思えば、もったいない期間だったなと反省しています。
学習計画:内定をいただいた後、入社は1ヶ月後になると言われました。その際、面接官だった上司が、paizaでのPython学習の進捗状況を週に1度見てくれることになったんです。そこで初めて本格的にプログラミング学習を実践しました。
突破エピソード:学習を始めたばかりの頃はスムーズに問題を解けていたのですが、問題の難易度が上がるにつれてペースが落ちていきました。
そんな時、上司から「オフィスに来てみないか」と誘っていただいたんです。入社前の10日間はほとんどオフィスに通い、ひたすら問題を解き続けました。振り返ってみると、この実践的なプログラミング学習の期間は、資格勉強に費やした期間と比べものにならないほど、とても有意義な時間だったと思います。
未経験からエンジニアを目指すことは、決して簡単な道のりではありません。しかし、入社前に「何をすべきか」を明確にし、一歩ずつ着実に学習を進めることで、その道のりはぐっと楽しく、確実なものになります。
この記事で紹介した学習計画はあくまで一例です。新しい挑戦を成功へと導くのは「自分で考え、手を動かすこと」。ぜひこの記事を参考に、あなただけのエンジニアへの道を歩み始めてください。