ご無沙汰しております。
前回書いた記事が知り合いの目に入ったようで、「これあなたでしょ?」と言われ、途端に恥ずかしい気持ちが湧いてきています。見られて困るものでもないので公開しておきますが、さすがにちょっと緊張しますね。
そんな背景もあり、何書こうかな…と思っているうちにかなり日が空いてしまいました(言い訳)。
編集の仕事をはじめてもう4年目になります。
編集の仕事は幅広いです。原稿を書く、人が書いた原稿を整える、原稿にミスがないか校正する、きれいな紙面にするために組版をする、などなど……たくさんの業務で成り立っています。
今回は特に校正について、自分の核の部分に置いている考え方をご紹介してみます。
ただ文字を読むだけではおもしろくないので、体験型にしてみようと思います。
校正で大事なのは「よく注意すること」ですね。
では、注意力のテストです。
1分半ほどの短い動画ですので、視聴して自分の注意力を試してみてください。
全編英語ですが、英語が苦手なわたしでも理解できるレベルですので皆様なら問題ないかと思います。無音でも大丈夫です。
こんな怪しい人間がすすめるリンクなんて踏むものか、というあなたは「Selective Attention Test」で検索してくださいね。
※以下、動画を見た前提で話が進みますので、この先はぜひ動画を見てから読み進めてください。
見ましたか?
どうだったでしょうか。
心理学分野では有名な、「注意」についての動画です。
なーんだ、もったいぶったくせに有名どころかよ、と思われた方や、もう一度チャレンジしたい!という方はこちらもどうぞ。
どうでしたか?
だまされましたか?
わたしの校正の考え方は、かなりこの動画に影響を受けています。
あんな大きいミス、普通に考えたら見落とすわけがありません。
絶対に最初はいなかったはずだ、と思って最初まで巻き戻して、いることを確認するまでがセットですね。
「あれ」は明確に我々の視界の中には存在していたのに、別の場所へ意識を向けるのに必死な我々はみすみす見逃すわけです。「選択的注意」とよばれる概念です。
見えているはずなのに見逃すことが、ありうるのです。人間はそういう生き物です。
毎年「入試でミスが発覚」のようなニュースが出てしまうのも当然で、ミスを撲滅することは、現実的にはかなり難しいことです。(もちろん、ミスを出すことをよしとしているわけではありません)
なぜなら人間はそういう生き物だからです。
この考えを念頭において校正をすることは結構大事だと思っています。
できる対策はいろいろありますが、ひとつは、「観点を絞ること」。
動画でいえば、まずは白組のパスの回数を見る。次に黒組のパスの回数を見る。そのあとは1人ずつ追いかけて見る。床を見る。カーテンを見る。全体の色味を見る。……そうやって観点を絞って何回も見れば、いつか「あれ」がいることに気付けるでしょう。
逆に、2本目の動画で意気揚々と「あれ」が来るのを待ち構えていたみなさんは、きちんとパスの回数の問いに正解できましたか?
広く見て意識を1か所に絞らないことも、ほかを見落とすことと同義となりえます。
校正のやり方は人それぞれで、当然合う合わないがありますが、この動画に多大なる影響を受けているわたしは、観点をリストアップし、観点ごとに順番につぶしていくというやり方が合っているな、と感じるわけです。
校正には終わりがありません。やろうと思えばどれだけでも時間をかけられるのが校正というもの。
ある程度「自分はきちんと見た!」という自信を得るための方法として、「ちゃんと見ました!(ざっくり)」というよりも、「少なくともパスの回数はしっかり数えました」といえる状態をつくることは大事かも、と考えています。
まじめっぽい話をしましたが、この動画を見たときの衝撃をみなさんにも味わってほしい、が主眼です。
ぜひ感想を聞かせてください!^^