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イメジンで働く人のキャリアや仕事への思いを紹介するこのインタビュー、今回登場してもらうのは、開発事業部の部長としてイメジンの受託開発を主導する牛頭悠輔さんです。もともと、将来像も、社会で活かせるスキルも持たなかったという牛頭さんは、今までどうキャリアを築いてきたのでしょうか。イメジンへの入社理由や、開発事業部長として実現したいこと、イメジンのアジャイル開発に合った人材像まで、幅広く聞きました。
20代の働き方はいわゆる「IT土方」。エンジニアたちの思想に触れて理解を深めた
――牛頭さんの現在の立場と、お仕事内容を教えてください。
イメジンのシステム受託開発部門である、開発事業部の部長です。クライアント案件の営業やディレクション、チームメンバーの教育をメインに担っています。部の運営や、教育カリキュラム、採用方針立案など、部長としての仕事もしつつ、イメジンの他部署へのシステム面でのサポートもしています。案件が増えてくると、クライアント案件の業務と、新規案件の提案書の作成をしつつエンジニアの採用面接をする、そんなスケジュールになってきます。
――今、開発事業部は、どのような体制で仕事を進めているのでしょうか?
7人の正社員と、継続的に仕事をお願いしている業務委託の方が1名と、スポットで入ってくださる業務委託の方々で開発をしています。イメジンの開発は、伴走型で開発を進めるアジャイル型なので、長くお付き合いのあるお客さんが多いですね。1日でアプリを開発するサービス「1day開発」を入り口に、長期的な受託につながるクライアントもいます。
――学生時代は、将来のキャリアビジョンをどう描いていたのでしょうか?
学生時代は、何も考えていなかったですね(笑)。中学までは要領がよくて、あまり勉強しなくてもそこそこテストの点数が取れるタイプ。だから高校では、自分の身の丈に合わない学校に入ってしまって、勉強ができなくなって高校を辞めたんです。そこから2、3年はバイトもせずに、オンラインゲームばかりの生活でした(笑)。その後、通信制の高校を卒業して、大学の政治経済学部に入りました。だから、どんな仕事をしたいというキャリアビジョンはなかったです。
――大学卒業後は、どのような仕事に就いたんですか?
僕が就活をした頃は就職氷河期が終わりかけのタイミングだったんですけど、リーマンショックの影響も受けて、大学卒業時には内定がなくて。そのまま卒業したんですけど、当時、仲良くしてくださっていた人事コンサル会社の方にプログラミングを勧められて、独学で勉強しました。
その年のゴールデンウィーク頃に、ゲーム開発会社にインターンで入らせてもらって、そのまま正社員として採用されました。エンジニア兼ディレクターのようなポジションで、会社が受託していたホームページなどの開発に関わりつつ、プログラミングやディレクションのスキルを身につけていきました。
――その後、イメジンに入るまでその会社で働かれたんですか?
その後、転職した会社でディレクターとして働きました。大きな規模の案件を任せていただいたんですけど、けっこうハードで、3日間家に帰れないこともあって。当時、よく言われていたいわゆる「IT土方」のような働き方でしたね。さすがにきつくて辞めてしまったんですが、その後は、1社目のメンバーが立ち上げた会社や、知人が始めた制作会社で、エンジニアやディレクターとして働きました。エンジニアたちと一緒に仕事をする中で、さまざまなプログラムの書き方や思想性に触れて理解が深まって、ディレクターやエンジニアとしての知識が身についたと思います。
アジャイル開発に特化し、エンジニアを育成する会社を作りたくてイメジンに入社
――イメジンと出会ったきっかけは何でしたか?
イメジンとは、お世話になっていた方の知り合いの紹介で出会いました。知人が始めた会社の事業が続けられなくなりフリーランスに転向したんですが、それから1年弱、イメジンの業務委託で働きました。僕は直近の会社で、アジャイル開発を経験していたんですね。それまではわりとブラックな働き方をしてきたんですけど、アジャイル開発なら、そういうふうに働かなくていいとわかったんです。だからフリーランスになってからは、アジャイルで受託開発をする会社をやりたいと考えていました。
それに僕には、スキルを持たずダメだったところから、プログラムを勉強したら職にありつけたという原体験があるので、エンジニアを育てたいという思いも持っていて。当時、週1でミーティングしていたイメジン代表の松木に、「アジャイル開発で受託して、駆け出しのエンジニアを育成する会社をやりたいんだ」という話をしたら、「じゃあうちでやりなよ」と言われたんです。そういう経緯で、2018年10月に入社しました。
――それまでは、イメジンはどういう形でシステム開発を受託していたんですか?
それまで事業部という形はなく、松木が中心になって、僕やほかのフリーランスのエンジニアと一緒に開発をしていたんです。だから、入社と同時に開発事業部を立ち上げて、僕が部長になりました。
アジャイル開発に必要なのはプロダクトを自分事化すること
――イメジンはそれ以来、アジャイルというスタイルで開発をされていますが、エンジニアにとってのアジャイル開発の魅力はどんなところですか?
言われたものを作るだけでなく、プラスアルファの提案ができるのがいいところだと思います。単なる受け身のシステム開発ではなく、自分事としてのプロダクト開発をお客さんと一緒にやるという姿勢で取り組めば、とても良いものが作れるというのが、アジャイル開発の魅力です。
――反対に、アジャイル開発の難しさや、課題に感じているところはありますか?
正直なところ、アジャイル開発は緩みも生むと思っています。イメジンはもともと出勤時間も退勤時間も働き方も自由ですし、さらに今はフルリモートです。アジャイル開発は、小さいサイクルで伴走して開発していく方法ですから、毎日定時になれば、進捗に関わらず仕事を終えられます。規制が厳しくないからこそクリエイティビティが発揮できるのも、アジャイル開発や、自由な働き方の良さです。ただ、僕たちは自律した組織として開発を任されているわけですから、自ら考えて生産性を上げる必要があるんです。
そんなアジャイル開発の特性が、良く作用するのか、悪い方向へ行くのかは、組織や個人に委ねられています。言われたことを開発するだけなら、1人月が低いオフショアだっていい。なまけた結果、オフショアに負けてしまうことのないように、要望に応えるだけでなく、その先の、クライアントのビジネス成功につながるプロダクトを追求することが、アジャイル開発には求められていると思います。
イメジンは、ソリューションへの貢献を喜べる人が活躍できる環境
――イメジンの開発事業部でエンジニアが働くメリットは、どういう点にあると思いますか?
まだまだ未熟な組織ですから、新しい技術を入れるという方針決定や、導入にやりがいを感じられる人にとっては魅力的な環境だと思います。ジュニアエンジニアを含む、さまざまな階層の技術の使い手たちと一緒にそれに取り組みたい人や、教えることが好きという人も、得られるものは大きいと思います。
――アジャイル開発や、自律性が必要な働き方を採用するイメジンには、どのようなエンジニアが向いている、または活躍できると思いますか?
エンジニアは、とにかくプログラムを書きたいというように、手段に着目する人が多いんですね。ただ、あくまでそれは手段であり、お客さんが求めるのはソリューションです。だから僕は、手段の先にあるプロダクトやソリューションに目を向けられる人は、アジャイル開発で力を発揮できると思います。プログラムをずっと書いていたいとか、新しい技術を使いたいという人がいても、もちろんいいんです。そういう方は、勉強したことをメンバーに広げてチームの技術レベルを上げることで、その先のソリューションに貢献できます。
他方で、僕のようにあまり技術を追いたくないエンジニアもまれにいます。そういう人は、開発の上流工程や、お客さんとのコミュニケーションで貢献すればいい。どんな方法でもいいので、ソリューションへの貢献に価値を感じられる人だと良いと思います。プロダクトを自分事化して自律的に働くことができれば、ソリューションへの貢献ができて、その成果を喜べるはずです。