後継ぎではなく「アトツギ」。変化と成長に挑む後継者たち。
先日、岡山の「アトツギ協定キックオフイベント」に参加して、岡山のアトツギの方々と話をしてきました。私も今年に入って、広島でアトツギ限定の勉強会を定期的に開催しているところです。
皆さんは「アトツギ」という言葉を聞いたことはありますか。中小企業の事業を引き継いで、新しい風を吹き込もうとしている次世代経営者──そんな人たちを、今「アトツギ」と呼び、応援しようという動きが全国で広がっています。中小企業庁も「アトツギ甲子園」というピッチイベントを開催するなど、チャレンジするアトツギたちを後押ししています。
アトツギって恵まれてる?むしろ逆風の中で戦っている。
皆さんのなかには、アトツギは親の会社を継いでいきなり社長になれていいなあと思う方もいるでしょうか。でも実際のところ、アトツギはプレッシャーを感じながら、それぞれの理想とする会社や仕事を目指して日々戦っています。
アトツギが会社を継ごうとするモチベーションは内面的で素朴なことが多いです。
- 会社の稼ぎがあってこそ今日まで自分が生きてこられたので、その恩返しをしたい。
- 自分にしかできないことは何かと考えたら、会社を継ぐことこそ自分にしかできないことだと気付いた。
- これまで会社が続けてきた技術や伝統を次の世代にも受け継いでいきたい。
そんなアトツギが抱えている問題もまた、共通するところが多いです。
- 承継する事業領域が必ずしも自分の得意分野ややりたかったことであるとは限らない。
- 既存資源といえば聞こえはいいが、その「資産」や「仕組み」は多くの課題も抱えている。
- 新しい取り組みを始めたくても、アトツギだからといって権限や裁量があるわけではない。
アトツギだからこそ変えていきたい。そのためには仲間が必要。
なんだかアトツギも大変そうだな...と別に同情してほしいわけではありません。もし皆さんが、変化を起こす仕事や職場に面白さを感じているようなら、それはアトツギと働くのにぴったりです。私たちアトツギが取り組んでいるのは、過去の延長ではなく、未来に向けた再設計です。働き方を変える。制度を変える。価値観をアップデートする。そうやって会社を現代にフィットさせるための、仲間を探しています。
既に仕組みが整った会社で働くのは、安心できるし効率もいいです。だけど、仕組みを整えていくプロセスに関わることも、実はとても面白いし、ご自身の成長にもつながります。ぜひ、私と一緒に会社を、社会を変えていきましょう。