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開発とQAの一体感が独自の魅力に KINTOテクノロジーズが語るQAエンジニアの働きやすさを支える「品質ファーストな組織風土」とは

KINTOテクノロジーズが手掛けているサービスは、「KINTO」のみではありません。複数のプロダクトやプロジェクトが存在していますが、それらのユーザーエクスペリエンスを支えているのがQAグループの存在です。KINTOテクノロジーズではどのようにしてサービスの品質向上へと向き合っているのか。QAグループ・マネージャーの橋爪さん、アプリチーム・メンバーの岡さんにお話を伺いました。

■ 橋爪 QAグループマネージャー
医療機器の組込み系開発エンジニアとしてキャリアをスタート。インターネット領域のQAエンジニアにキャリアチェンジし、スタートアップ複数社のQAチームの立ち上げに携わる。2020年3月にKINTOテクノロジーズへ入社。現在はQAグループのマネージャーを担当している。

■ 岡  QAグループ アプリチームメンバー
大学卒業後、システムエンジニアとしてキャリアをスタート。テスト設計の面白さに触れ、QAを専門に扱う第三者検証会社に3年間勤務したのち、スキルアップややりがいを求め、KINTOテクノロジーズへ入社。現在はQAグループアプリチームの第一人者として、ネイティブアプリのQA業務を担当。




0からスタートしたチームづくり。入社当時の経験が、新たな力が必要だと考えるきっかけに

――橋爪さんが入社したときにはまだ、QAグループ自体の形がなかったそうですね。

橋爪:そうですね。私が入社した2020年3月時点では、私を含め2名のメンバーでスタートしました。入社前の面接では、部屋に長机がひとつ、ポンと置かれているような状況でしたね。まさかわずか数年でここまでの組織になるとは思っていませんでした。面接でも今の上司である景山と、ものづくりにおけるQAの重要性や私の考える理想のQA像を雑談したくらいの記憶しかないのに、気づいたら今の人数規模になっていたという感じです(笑)。

岡:私が入社したときには、人数こそ少ないものの、もう組織が出来上がっていましたよね。面談時に「主にアプリ分野を担当してほしい」と、具体的に伝えられたことを覚えています。

――1からチームを作り上げていくことにとまどいはありませんでしたか?

橋爪:私はこれまで7社の企業でQAエンジニア・マネージャー職を経験しており、そのほとんどで組織づくりに携わってきました。キャリアを通じてチームの立ち上げに関わる機会が多かったこともあり、特にとまどいは感じませんでしたね。出来上がった組織で働くより、0からチームづくりを進めるほうが性に合っているのだと思います。

――発足当初に比べると、QAグループの人数規模は3名から9名と増えました。なぜQAグループの立ち上げへと至ったのでしょうか?

橋爪:私が2020年3月に入社したとき、目の前にはすでに、5月にリリースしなければならないサービスが控えていました。私は入社早々、他の2名のメンバーとともに、QA業務に奔走するという経験をしています。そのときに感じたのが「現状の規模では、絶対に立ち行かなくなるタイミングが来る」ということでした。テストの計画から設計、レビュー、不具合報告を内製するかたわら、テストの実施を外部パートナーに委託しているのも、そうした過去の経験があってのことです。

当時は、小規模改修の開発においては、QAの工程を踏まえることなく、リリースすることが慣例となっていました。そのため、リリース後に障害が発生するケースも少なくありませんでした。一方で、QAグループがすべてのプロジェクトに関わりつつ、十分な品質向上を行うためには、3名ではあまりにもリソースが足りないという当時の状況もありました。

現在では少しずつメンバーが増え、協力会社を含めると20名ほどの組織となり、2023年末には、QAグループのなかにKINTOのWebサイト検証をメインで担当する「フロントエンド」チーム、後続の契約情報を取り扱うシステムを通した検証を担う「バックオフィス」チーム、モバイルアプリ検証を担当する「アプリ」チームという3つのチームも新設しました。ここにいる岡さんはアプリチームの中心メンバーですね。限られた人数ではありますが、少しずつ分業化も進んでいます。

――岡さんが所属しているアプリチームでの業務内容を教えていただけますか?

岡:主にネイティブアプリにおいて、QA業務(テスト計画・テスト分析・テスト設計・実施管理・不具合分析)を行っています。ネイティブアプリとは、スマートフォンなど、それぞれの端末にインストールして使用するタイプのアプリケーションを指す言葉です。この分野には、独自のテストの難しさがあります。たとえば、iOSとAndroidのように根幹となるシステムが統一されていなかったり、ユーザーによって端末の性能やOSのバージョンが異なったりするために、機能がそれほど複雑ではないアプリでも、テストの規模が大きくなりやすいのです。

「フロントエンド」「バックオフィス」「アプリ」の3チームはまだ立ち上げたばかりで、現状はその区別にかかわらず、横断的に業務に取り組むケースも少なくありません。ですが、将来的にはアプリに特化していけるのではないかと思っています。大変さはありつつも、同時にやりがいも感じられる分野なので、楽しみながら日々業務に向かえていますね。


One Teamで品質向上に向かえる環境がKINTOテクノロジーズならでは

――お二人はKINTOテクノロジーズのQAエンジニアの魅力をどのような点に感じていますか?

岡:開発側とワンチームでプロダクトの品質向上に取り組める点ですね。一般的にQAエンジニアという役割は、不具合を洗い出したり、改善点を指摘したりすることが業務の中心であるため、開発エンジニアと敵対してしまいやすい傾向にあると感じています。そのことがQAエンジニアの精神的なストレスになっているケースも少なくありません。

一方、KINTOテクノロジーズでは、QA業務に理解のある開発エンジニアばかりなので、フィードバックを快く受け止めてくれることが多く、一緒に品質を作り上げている感覚があります。

橋爪:私も業務の進めやすさが最大の魅力だと感じています。過去にはQAの工程を踏まえず、プロダクトがリリースされることもあったのですが、最近ではQAエンジニアがキックオフのタイミングからプロジェクトに参画するケースが増えてきています。スケジュールなど、QAグループの事情も考慮してもらえる進め方となっていることからワンチームで開発できていると感じますね。

プロジェクトのスプリントサイクルにQAが伴走していることで、伝達面などでロスが生まれにくい仕組みとなっていることからスピード感のある開発に臨めています。スケジュール感やテストレビューなどの事前共有はその一例ですね。「開発」「テスト」「修正」というサイクルの高速化に寄与している文化だと思います。

また、リリース後に障害が発生しても、開発だけではなくQA工程で検知できるすべはなかったか、といった議論が発生する点も、キックオフからワンチームでプロジェクトに取り組むメリットです。「次のプロジェクトでは、過去の失敗をもとにこのような観点を追加しよう」など、生産的な動きが生まれる理由になっていますね。

岡:過去携わったプロジェクトではシステム開発が難航した結果、不具合が2か月で650件ほど発生してしまったことがありました。不具合対応に多くのリソースが割かれていたため、QA業務に割けるスケジュールが足りないなかで、リリース後の品質をどのように担保するのか、何度も開発側と協議を重ね、結果的には及第点と呼べる基準まで持っていくことができました。「もしワンチームで取り組む土壌がなかったら…」と考えると、ゾッとしてしまいます。

橋爪:KINTOテクノロジーズでは、お客様向けのサービスの品質向上にQAグループが関わる一方で、顧客管理システムなど社内向けのサービスに関しては、開発を行っている業務システムチームが品質も担保しています。QAグループがエンドユーザー向けのテストにより注力できるよう、現状ではそのような体制をとっています。とはいえ、それらのサービスがきちんと動かなければ、販売店様が困ってしまいますよね。だからこそ、お客様が目にする箇所以外であっても、あくまでそのご利用には支障が無い、という前提のもと、各担当者が責任を持って品質の向上にあたっています。

このような構造を抱えていることが、結果的にQA業務に対する理解を生んでいるのではないでしょうか。QAの大切さを共通認識として捉えていることが、One Teamでプロジェクトに臨む風土を支えていると感じています。

働きやすい環境だからこそ、品質向上に本気で向き合える。

――チームづくりや仕事の進め方に関して、課題に感じていることはありますか?

岡:私はグループに蓄積したノウハウの平準化に課題を感じています。現状では、特定のチームや個人に業務知識が偏りやすく、対応力に差がある実情があります。グループ内での勉強会などを通じ、それらをチームや個人ではなく、グループのノウハウとして落とし込んでいく仕組みが必要なのではないでしょうか。私が所属するアプリチームでは、実際にアプリを見せながら業務の知識やノウハウをチーム内で共有するようにしています。このような動きがグループ全体に広がっていけば、さらなる品質向上が可能になると考えています。

橋爪:ノウハウ、ナレッジの平準化もそうですが、私はテストの自動化に取り組んでいきたいですね。これまでQAグループでは人的リソースを確保することで日々の業務に対応してきました。しかし、それには限界があるとも感じています。今後は、マニュアルテストをメインとしたQA業務からの脱却が求められるでしょう。すでに自動化ツール自体の導入は済んでいますが、道具があっても使いこなせていないのが実態です。さらなる組織力の強化のために、グループ全体で効率化を目指していきたいです。

――QAグループでは常時、どのくらいの数の案件を抱えているのでしょう?

岡:小さなものから大きなものまで規模はさまざまですが、チームごとに常に5〜10個ほどの案件が並走しているような状況です。基本的には案件ごとにその分野を専門としているチームが対応する形ですが、いつも同程度の負荷になるとは限らないので、バランスが崩れたときは、その他のチームがサポートに回っていますね。だからこそ、ノウハウの平準化や業務の効率化が求められています。

――現在、KINTOテクノロジーズではQAエンジニアの採用を強化しています。橋爪さん、岡さんはどのような方と一緒に働きたいと考えていますか?

橋爪:目下の課題である自動化に強い、もしくは興味のある人が入ってくれるとうれしいですね。「KINTOテクノロジーズのQAグループにはこの自動化ツールが合うのでは?」というところまで提案してくれるような人が入社してくれたら、とても心強いです。

また、当事者意識を持って品質向上に向かえる方であれば、よりKINTOテクノロジーズやQAグループのカルチャーにはマッチしやすいと思います。「自分がこのサービスの品質を作り上げていく」といった気概を持つ方とぜひ一度お話してみたいです。

――常時抱えている案件数のことを考えると、マルチタスクの能力も求められそうですね。

岡:そうですね。ただ、なかにはフルコミットで長く伴走するような案件もあります。マルチタスクが苦手でも、シングルタスクで力を発揮できるような方であれば、活躍できる環境があると思います。

――最後に、採用候補者の皆さんへメッセージをお願いします。

橋爪:私は数多くの企業でQAエンジニアとして働いてきましたが、KINTOテクノロジーズは特に開発エンジニアと対等な関係でいられる職場だと感じています。だからこそ、本質的な品質向上に向き合える土壌が形成できています。おそらく少なくないQAエンジニアの方が、この点に悩みを抱えて転職を考えた経験があるはずです。品質ファーストな環境にご興味を持っていただければ幸いです。


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