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古物業界特有の価格交渉の醍醐味とは?

EZO AUDIOの仕事ですが、シンプルに言ってしまうと、
・店頭に持ち込んでいただいたオーディオを買取
・または電話で出張査定を申し込まれたオーディオを現地で査定して買取
・成立したものを整備して販売
という流れになります。

その中で、神経を使うものの、一番楽しめる時間が顧客との価格交渉です。

単純に顧客が望みそうな金額を機械的に伝えるだけでも正直金額が適切なら成立はします。

ただ、創造性のない仕事は楽しみがなく進歩がないと考えているので私はやりません。
私は査定時にエピソードをお伺いするようにします。

・親の遺品で自分には興味がなくスペースをとって邪魔である
・買い替えで以前の物が不要になった
・引越して今の家にそぐわなくなった
・捨てようと思ったけど売れるか聞いてみた

人により様々な理由がありますが、
自分の所有物で思い入れのある機器を不本意な理由で手放す方が時折いらっしゃいます。
(「奥様の意向で手放すように言われた」「かつてはよく聞いていたけれど苦情などで聴けなくなった」など)

このようなお客様は金額よりも機器への共感、その機器にどのような思い入れがあるのか、お話を聞くことを求めている方がいらっしゃいます。

私は多く趣味を持ち合わせていますので、同好の趣味を嗜まれる方とお話をするのは楽しいものです。

そのようなお客様は自分に思い入れがある機器がしっかりと別の方に届くことに重きを置いており、金額は二の次だとお考えの方がいらっしゃるからです。

話を聞いている際、持ち合わせの機器で一番低額なものに価値を感じてらっしゃる方などが案外いらっしゃるものです。

そのような時は査定時に一番価値を感じているものの金額を高く査定し、その分一番高額なもののを査定金額を減らしてみるなどしてバランスを調整したりします。

一番思い入れのある機器がそれなりに高額だとかなり喜んでいただけます。

一般的な小売とは違い、古物は仕入れ値が顧客毎に変化しますから、安く買えそうな状況があれば、顧客がより満足出来るよう商談の場で取り進め、お客様も満足していただけ自分たちも利益が出るよう買取時に進めていくのが価格交渉での醍醐味と言えるかもしれません。

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