いいものを作れば、必ず価値を見出してもらえる。そうとは限りません。
エンジニアにとって、これは少し、耳の痛い話かもしれません。
もっと成長して、価値のあるものを作りたい。
だとしたら、今の環境にずっといていいのか。自分は、このままでいいのか。
そう考えたことはありませんか?
「環境が良すぎて、このままだと甘えてしまうと思って」
今回話を聞いた畔柳さんは、Googleを辞めた理由をこう話します。
元Googleエンジニアで、今はNo.ホールディングスのCTO。
紆余曲折を経て畔柳さんがたどり着いたのは、エンジニアとしての新しい視点でした 。
ご飯がタダで、Googleへ
「ご飯がタダと聞いて、Googleを受けました」
東京大学で半導体の研究をしていた頃、授業でGoogleのことを知りました。
惹かれたのは「ご飯が無料」。志望動機はそれくらい軽いものでした。
ですが、入ってみれば検索チーム、そしてAndroidチームでカーナビ開発と、世界中の人が使うものを作る側にいました。
そこに腰を据えてもおかしくない経歴です。
しかし畔柳さんは、その整いすぎた環境を「危ない」と感じてしまいます。
「Googleは、誰かが手取り足取り教えてくれる場所じゃないんです。それなのに、いるだけで満たされてしまう。これが普通だと思ったらダメだと思いました」
自由度が高く、待遇にも恵まれているからこそ、
自分で意識して学ばなければ、環境に満足したまま成長が止まってしまう。
畔柳さんは、そんな危機感を抱いていました。
そして、Googleを退社。その後は後輩と起業し、動画配信サービスを作りました。
並行して、フリーランスとしてフロントエンドからバックエンドまで幅広い開発を経験し、次はAR/VRの会社へ入社。
作るものが「かっこいいか、面白いか」だけを物差しに、転がるように動いていきます。
「きれい」だけでは足りない
そして、転がり込んだ先が、No.ホールディングスでした。
畔柳さんはNo.で、これまでにない違和感に出会います。
いいものを作って終わりではない、という感覚です。
No.のエンジニアチームには、明確な数値目標があり、その先には必ずお客様の成果があります。
「広告の領域では、どんなにきれいなサイトを作っても、売上につながらなきゃ意味がない。今までと目標が全然違いました」
いいものを作ることに夢中になってきた畔柳さんにとって、かなりのギャップでした。普通なら「自分には合わない」と距離を取る場面かもしれません。
しかし畔柳さんは、またしても逆へ行きます。
「売上をどのようにして上げるかという観点は、正直勉強したかったものでした。かけたコストにどれだけリターンがあるか、シビアに考える。今までやってこなかったことを、ようやく学べていると感じます」
広告効果を可視化する
畔柳さんがNo.でやっていることのひとつが、システム同士をつなぐツールの開発です。
たとえば、広告を見た人がLINEに登録し、お店に来る。よくある流れですが、ただ広告を出しているだけでは、その広告で何人が来店したのかが分かりません。
「広告にいくら使って、どれくらい来店につながったか。そこを数字で見えるようにしています」
クライアントのシステムと広告のシステムをつなぎ、かけた広告費と成果のつながりを見えるようにする。
そしてこれは、No.にとっても新しい挑戦でした。
会社に無いものを、自分で作っていく。畔柳さんは、そこに面白さを感じています。
「価値を生む」エンジニアへ
No.に来て、畔柳さんの中で大きく変わったのは「価値」に対する考え方です。
これまでは「技術的に優れているか、自分が面白いと思えるか」で価値を判断していました。
しかし、広告の領域では、それだけでは終わりません。
「この仕組みを入れることで、広告の成果がどう変わるのか」
「クライアントの売上に、どれだけ貢献できるのか」
作ったものの価値が、数字として見える世界です。
「自分の時間を単価で売るというより、作ったものがどれだけ価値を生むかで考えられるようになってきました。こういう理由があればお客さんに価値を見出してもらえる、とわかってきました」
No.でのエンジニアの仕事は、コードを書くことだけではありません。
仕組みを作り、その仕組みによって成果を生み出す。
施策の効果を見えるようにする。
クライアントが次の判断をできる状態を作る。
畔柳さんが向き合っているのは、まさにそうした仕事です。
技術そのものの面白さに加えて、その技術がどんな成果につながるのかまで考える。
畔柳さんは今、エンジニアとしての視点をもう一段広げています。
あとがき
整った環境で力を発揮する人もいれば、そこを離れる人もいます。
畔柳さんは、後者の道を選んできました。
Google、起業、AR/VR、そしてNo.へ。
バラバラに見えるこの選択にも、畔柳さんの中では一貫した基準がありました。
そんな畔柳さんは今、No.で新しい感覚や知識を得ながら、成長を続けています。
エンジニアとして、技術だけでなく、その先にある価値まで考えたい。
自分の作ったものが、どんな成果につながるのかまで見届けたい。
そんな方にとって、No.は挑みがいのある環境だと思います。
少しでも気になった方は、ぜひ一度お話ししましょう。