こんにちは、グライダーアソシエイツ コーポレート広報チームの布袋です。
グライダーアソシエイツでは「make brighter tomorrow.」のミッションのもと「医療領域ユニット」を立ち上げ、グループ会社「株式会社マゼランメディカル」を設立して医療領域で事業を行っています。
今回はその「医療領域ユニット」で新たな挑戦を続ける渋谷さんと荒川さんに、事業内容や今後のビジョンについてインタビューしました。 ぜひ最後までお付き合いください!
目次
1. 医療領域ユニットが目指すこととは
2.医療領域ユニットの事業内容について
2-1.「医療モール」にフォーカスする理由
2-2. 「医療モール」に対し、弊社ができること
3.医療領域ユニットが目指す世界
3-1. 「医療モールの今」を可視化し、データドリブンで経営改善を提言するパートナーになる
3-2.より生活に密着した「医療モール」の新しいカタチを見据えて
4.医療領域ユニット(株式会社マゼランメディカル)のこれから
1. 医療領域ユニットが目指すこととは
グライダーアソシエイツは”make brighter tomorrow”、つまり「社会課題の解決を通じて、日本の将来を明るくする」ことをミッションにしています。今回紹介する「医療領域ユニット」は、”make brighter tomorrow”というミッションのもとで発足した新規事業の1つです。
目指すのは「医療モール経営の羅針盤」となり、持続可能な医療ビジネスの形をつくり上げ敷衍すること。「医療モールや入居クリニックに対してマーケティングや経営などの知見を提供することを通じて、医療従事者にとっても患者にとってもより良い環境を実現する」ということになりそうです。
ではなぜ今、弊社がそれをやるのか? また、医療業界から見て“門外漢”である私たちに何ができるのか?
渋谷さん・荒川さんに登場いただきながら、その辺りを深掘りしてみたいと思います。
2.医療領域ユニットの事業内容について
2-1.「医療モール」にフォーカスする理由
──まずグライダーアソシエイツにおける「医療領域ユニット」の立ち位置を教えてください。
荒川:弊社のミッション“make brighter tomorrow.”は、社会課題解決を通じて日本の将来を明るくするということ。そのミッションを実現するための新規事業として、医療領域での事業開発を行なっています。
──新規事業ということですが、具体的にはどんなことを行なっていくことになるのでしょうか?
渋谷:医療領域の課題といっても様々ですが、私たちは「医療モール」にフォーカスし、主にマーケティングや経営の側面から「医療モール経営」を支援していきます。
その第一歩として医療モール業界全体を俯瞰できるデータの整備、加えて先進的な医療モールの事例や新しいチャレンジに取り組む方々をインタビューし発信していくことからスタートします。
──なぜ「医療モール」だったのでしょうか。
渋谷:高齢化の進行や地域医療の再編により、生活者が複数の診療科を一箇所で受診できる「医療モール」へのニーズが高まっています。また、モール内の医師・クリニック間で様々な連携を強化することで経営効率化を図ろうとする医療モールがみえ始めていて、開業する医師もソロ開業するよりも医療モールで開業することのメリットを感じ始めているのではないかと思っています。今後ますます医療モールという形態が日本で求められ、特に人口減少・高齢化が進むエリアでは公共的な拠点として医療+介護+福祉の複合サービス拠点としての価値を発揮していくと考えています。
しかし、現在の多くの医療モールは単なるクリニックの集合体となっていて、改善の余地が大いにあるのではないかと考えています。「医療モール」にフォーカスして、私たちの持つマーケティングや経営の知見を生かすことで、医療モールの形をアップデートすることができるのではないかと思うのです。
また、私たちの事業目的は医療業界を患者目線・従事者目線双方でより良い方向に進めていくことなので、そこから逆算すると、クリニック1軒ごとに向き合っていくよりも「医療モール」という形態に向き合う方が、実現スピードが早いのではないかという考えもあります。
医療モールのベター・ベストな形を追求し、見出した成功要因・成功法則を横展開することができれば、より多くの地域に良い変化を起こせるかもしれません。
──ベストな医療モールの形とは?
渋谷:医療モールは概念上、患者や地域の利便性が向上することに加え、例えば「入居クリニック間でノウハウや経営資源、高価な検査機器などが共有・連携されることで経営が安定化し、ひいては患者や医療従事者を取り巻く環境が改善されていく」という好循環が生まれ得る事業モデルです。
医療モール全体で経営に取り組み、得たノウハウや、生まれた利益を患者や医療従事者のために還元・投資していく。持続可能な医療事業の形です。
そして実は、そうした先進的な試みをしている医療モールも国内には実際にあります。ですが多くの医療モールは「クリニックの集合体」に留まってしまっているのが実情です。
2-2. 「医療モール」に対し、弊社ができること
──「クリニックの集合体」となっていることには何か理由があるのでしょうか?
渋谷:医療モールと一言で言っても、そこには医療モールを企画する事業者、モールを運営する事業者、入居するクリニックを誘致する事業者や、入居クリニックを経営する医師など様々な事業主体が混在します。それぞれの事業者が医療モールに期待することは様々なので、個別最適を追求した結果としてそうなってしまうということだと思います。
──一方で新しい形の医療モールも登場しているということでしたが、そうした動き自体は増えているのでしょうか。
渋谷:医師、クリニックの開発・運営事業者、医療モールの開発・運営事業者など医療業界の方々とお話をしていると、ニーズは確実に増えています。なかでも特に、医師の方で、従来のクリニックや医療モール態勢に限界や課題を感じ、アップデートしたいと考えている方に出会うことが増えてきています。
──そうした方々に、弊社は何ができるのでしょうか。
渋谷:まずは、マーケティングや経営のプロとして「医療モールの今」を可視化することからスタートします。
具体的には、医療モールの全体像をデータの側面から明らかにし、そこから読み解ける示唆や傾向を、有志事業者に提供していく。誰かが「理想の医療モールをつくりたい」「今の医療モールをより良くしたい」と考えたときに、拠り所になるデータや経営ノウハウを整備していこうと思っています。
並行して、これからの医療モールづくりの参考になりそうな先進事例を収集し、必要に応じて記事化して発信していく取り組みも行います。
弊社は医療業界からすると門外漢。ですが、門外漢だからこそできるチャレンジがあると考えているんです。
3.医療領域ユニットが目指す世界
3-1. 「医療モールの今」を可視化し、データドリブンで経営改善を提言するパートナーになる
──実際に、全体を俯瞰できるデータや経営ノウハウが不足しているということでしょうか?
荒川:私たちが新規事業として「医療」領域にフォーカスすると決めた際にも各種データを探しましたが、医療モールに関して言うと、例えば全体数や推移などの統計データや、経営状態などが可視化されたものを見つけることはできませんでした。
また「クリニックの集合体」から脱却して、先進的な医療モール経営を行う事業者は実は存在するのですが、情報が地域内で完結してしまっている傾向があり、そのノウハウも明文化されてはいません。
そのため多くの場合「理想を具現化した医療モールの企画・経営にチャレンジしたい」あるいは「既存の医療モールを改革したい」という志があっても、拠り所がないという実態があるのではないかと考えています。
──実体験にも基づいているんですね。
渋谷:実はこれまでに、ユニットでは「クリニックを自前で開業する」「医療モールを開業する」といった選択肢も検討してきたんです。その際、データの収集ももちろんなのですが、クリニックや医療モールのビジネスモデルを理解したり、先進的なクリニックやモールの事例を探すことにもかなり苦労した経緯がありました。
そうした背景から【「医療モールの今」を可視化する】というところからスタートしたいと考えるに至りました。
多忙な医師や医療従事者の方々に代わって私たちが、「医師の方にとっては開業リスクが低く、患者の方にとっては医療体験が向上する」ような、先進的な医療モールの事例を学び、アップデートをし続けることで、医療業界の発展に貢献できる部分があるのではないかと考えています。
3-2.より生活に密着した「医療モール」の新しいカタチを見据えて
──先ほど「門外漢だからできるチャレンジがある」という言葉がありました。新規事業かつ専門性の高い医療領域ということで、熱量が求められるチャレンジになりそうですが、その「動機」はどこにあったのでしょう?
渋谷:実は、私自身テーマとして「ウェルビーイング」があったんですよね。心身ともに常に健康でいることを通じて、いつも多幸感を持っていたいという強い思いがあったので、仕事でもそれにつながる何かに関わっていきたいと考えていました。
──「ウェルビーイング」の概念を医療モールに持ち込む、ということでしょうか。
渋谷:そうですね。これからの医療モールは「病気になった時に行く場所」から「常に自分らしく健康でいられる状態になるための場所」になっていくべきだと考えています。
例えば、クリニック単体で導入するにはコストが高すぎる高度な検査機器が、医療モールの共用設備としてクリニック間で共有されていれば、より多くの方が疾患を早期に発見できたり、未然に防ぐことができるようになるかもしれません。あるいは、共用部分にジムや食堂があったりすれば、地域生活者や、モールで働く医療従事者の方々にとってもメリットがありそうです。
クリニック単体ではなかなか難しくても、医療モールというスタイルであれば実現できることがたくさんあると思うんです。
実際に、そうしたコンセプトの施設を作ろうとしている痕跡はありますし、一部実装している施設もあるんです。ただ、多くの方にとってはそんな施設を作りたくても拠り所がないのが実情なので、まずはデータの整備や情報発信を通じて、「ウェルビーイング」に通じる施設づくりを後押しできたら良いなと思います。
4.医療領域ユニット(株式会社マゼランメディカル)のこれから
長くなってしまいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございます。
お伝えしきれていない思いやビジョンもまだまだあるので、事業の進捗などは随時アップデートしていければと思います。
──最後に、この記事を読んで「グライダーアソシエイツって面白そうだな」「医療領域ユニットってやりがいがありそうだな」と感じた方に向けて、今後どのような組織・会社にしていきたいかを教えてください。
荒川:医療領域ユニットに限ったことではないですが、弊社は少数精鋭で、それぞれが得意領域を拡げつつクロスオーバーしながら多領域で事業を展開しています。そして今後もその流れは加速させていく予定です。
ですので、医療専門人材の集まりというよりは、高いレベルでマルチな実務ができる人材の集まりにしていきたいですし、なっていかなければならないと思っています。
渋谷:そうですね。色々な実務を経て「これなら誰にも負けない」という領域を持っていて、未知の領域にも積極的にチャレンジする気概を持ったメンバーが揃った強い組織・会社にしていきたいですね。
医師・看護師の方々を始めとした医療従事者の方々は、患者さんと向き合うプロであっても、マーケティングや経営などにおけるプロではない場合もあります。そんな時、私たちの強みを補完・融合することで、より良い方向に医療業界を進める後押しができると良いなと思っています。
会社概要
社名|株式会社グライダーアソシエイツ(GLIDER associates, INC.)
本社|〒141-0031 東京都品川区西五反田8-1-3 PMO五反田 9F
企業HP|https://glider-associates.com/
設立|2012年2月6日
代表者|杉本 哲哉
事業内容|社会課題の解決につながるコンサルティング業務、クリエイティブ制作、自社サービスの企画・開発・運営、インキュベーション投資
関連会社|株式会社マゼラン メディカル・株式会社craft.