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代表インタビュー:「患者と医療従事者の距離をなくす」薬剤師・MR出身起業家の挑戦

今回は、話せるメディカル株式会社の代表取締役、木下将吾にインタビューを行いました。

我々は、医療従事者と一般の人々が抱える距離感を解消することをミッションに掲げています。

木下は、製薬会社やスタートアップ支援の経験を経て、2023年に起業。現在は、オンライン医療サービスと調剤薬局事業を展開しています。彼がどのような背景や思いを持って、この事業に取り組んでいるのかを伺いました。

Q.これまでのキャリアについて教えてください。

まず新卒で入社したのは外資製薬会社イーライリリーの日本法人です。
そこでは糖尿病領域のスペシャリティMR(医薬情報担当者)を担当していました。最初は北海道で営業活動を行い、その後、東京に転勤しています。約3年間、営業を経験しました。

その後、採用コンサル企業を経て、スタートアップ支援を行うアクセラレーター『ゼロワンブースター』に転職しました。
ここでは、いわゆるPM(プロジェクトマネージャー)のような業務を担当し、大手企業や行政のオープンイノベーション支援を行っていました。具体的には、スタートアップ企業とのマッチングを行い、半年間のプログラムを通じてビジネスモデルを作り上げ、ローンチまでサポートするような仕事ですね。


(写真左:代表木下と写真右:COO久保内。どちらも薬剤師免許を保有する医療従事者)

なぜ起業を決意されたのですか?

製薬会社で働いている中で、医療業界が抱えるさまざまな課題を目の当たりにしたことが大きかったです。特にコロナ禍では、患者さんが適切な医療を受けられないという状況が顕著でした。

それに対して、自分なりに何か解決策を提供できるのではないかと考え始めました。

また、スタートアップ支援を行うゼロワンブースターでの経験から、イノベーションが生まれる現場に触れる機会が増え、その影響も大きかったですね。

最終的には、自分自身で新しい仕組みを作り、医療の問題に取り組むためには起業が必要だと感じ、決意しました。

決定的なきっかけは、今うちの役員もやっている長谷川さんとの出会いです。

ある日、彼と話す機会があったんですが、そこで将来について相談したんですね。

すると、『そんなにやりたいことがあるなら、今すぐやった方がいい』と強く勧められ、それが大きな後押しになりました。彼の言葉に背中を押されて、今だ!と思い、具体的な事業プランを練り始めました。

それまでは、なんとなくこういう社会を作りたいな、という漠然としたイメージはあったんですが、その会話がきっかけで具体的なビジネスプランを固めていくことになりました。

現在取り組んでいる事業について教えてください。


現在、二つの事業に注力しています。一つ目は、オンラインクリニックや診療所向けに提供している、LINEなどを使った患者さんからの服薬相談を薬剤師が代行するサービス、「話せるメディカルCS」です。

例えば、患者さんが日々の服薬について質問したり、クリニックに問い合わせるような雑多な質問を受ける窓口を、我々がサポートしています。



もう一つは、保険調剤薬局「はなせる薬局」の運営です。処方箋を受け付け、保険診療を行うという、一般的な調剤業務です。

私の業務内容は、経営の意思決定はもちろんですが、実際には薬局のシフト管理や卸会社とのやり取りといった、現場の細かい業務も担当しています。

役員全員が現場に深く関わっているので、経営の方向性の設定や資源の調達など、幅広い業務をこなしています。

現在の業務についてどう感じていますか?



起業して1年ちょっとが経ちますが、一言で言うと楽しいです。起業家というのは、好きなことをやっているので、寝る間を惜しんででもやりたいという感覚ですね。

もちろん、やることはたくさんありますし、特に創業初期は資金も限られているので、役員全員が手を動かして、これまで他の人に任せていたような仕事も自分たちでやる必要があります。

やりがいという面では、まだ大きな成果を感じる時間は少ないかもしれません。ただ、それは目指している目標が大きすぎるからだとも思っています。

将来やりたいことに向かって一歩ずつ進んでいる感覚が強く、やりがいを感じる暇もないくらいです。今は、医療従事者と人々の距離を縮めるという大きなミッションに向かって進んでいる途上なので、満足感を感じるにはまだまだ時間がかかるでしょうね。

仕事のやりがいについてもう少し詳しく教えてください。

正直、今はやりがいを感じるというよりも、未来に向けて走り続けている感覚の方が強いです。例えば、大手製薬会社のような完成されたオペレーションを目指しているところですが、まだまだ道半ばです。

また、我々のミッションである『医療従事者と人々の距離を縮める』という大きなテーマに対しては、まだ全く到達していないと感じています。

やりがいは、将来的に大きな成果を達成したときに感じられるものだと思っています。そのためには、今はまだまだ課題が多く、やるべきことが山積みです。

だからこそ、やりがいを感じる瞬間は少ないですが、逆に言えば、それだけ挑戦のしがいがあるとも言えます。

話せるメディカルの会社としての特徴を教えてください。

そうですね、話せるメディカルの特徴を一言で表すなら、『まっすぐに医療課題に向き合っている会社』だと思います。

役員だけでなく、従業員全員が医療に関する課題や問題に対して真剣に取り組んでいます。

それぞれが将来のキャリアや人生の中で、何かを変えたいという強い思いを持っているんです。 また、我々のミッションである『医療従事者とそうでない人々の距離をなくす』という考えに共感している点も大きいです。

従業員全員が同じ方向を向いているわけではありませんが、全員が同じベクトルに向かって進んでいると感じます。

今後の展望について教えてください。

我々が目指すのは、日本国内だけでなく、海外の人々とも医療従事者との距離を物理的にも心理的にも縮めることです。

現在、オンライン診療やDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいる中で、対面でなくても解決できる部分が増えてきました。

我々はそうした流れを適切にサポートし、医療従事者と患者の間の障壁を取り除いていきたいと考えています。 ただ、これはまだ始まったばかりの挑戦です。

日本や世界中の人々にとって、これが最終的な答えだとは思っていません。我々は一生かけて解決すべき課題に取り組み続ける覚悟でいます。その中で、一つ一つの問題に対して暫定的な解決策を提供し、少しでも多くの人に役立つサービスを提供していきたいと思っています。


最後に、どのような人と一緒に働きたいですか?

ミッションへの共感は絶対に重要です。我々のミッションに共感し、医療に興味がある方でないと、正直なところ、うちの会社では難しいかもしれません。

医療に対して何かしらの疑問や課題感を持ち、それを自分事として捉えられる方。例えば、家族が花粉症で困っているといった身近な問題でも良いんです。

そうした問題に対して、『何かもっと良い解決策がないか』と考え、それを諦めずにチャレンジできる人と一緒に挑戦したいですね。

話せるメディカルはまだまだ成長途中の企業です。一緒に会社を大きくしていける仲間を、ぜひ募集しています。

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