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なぜ異国の日本でFemTech起業したの?|代表インタビュー

Flora株式会社の松本です!今日は代表のアンナにインタビューしました!

アンナが起業したきっかけや、弊社のビジョンなどを熱く語ります。

ズバリ!起業したきっかけ

松本:

起業のきっかけを教えてください!

アンナ:

起業のきっかけは2つあります。

一つ目は留学の経験です。大学2年生の時に、アメリカのシリコンバレーにインターン留学したことが大きな転機でした。

特にシリコンバレーにある Google キャンパスで出会った方は聡明で、革新的な考えを持つ方ばかりでした。彼らはゼロからイチを創っていて、社会にないものを構想して、実現させていく姿や、それをビジネスとして持続させながら社会に価値を提供しつづける社会的企業の姿を見て、強い憧れを持つようになりました。

でも、ここだけの話、留学中は、実際に起業したいって思わなかったんです(笑)。

松本:

え?そうだったんですか!?なんか意外です・・・

アンナ:

だって、起業したら会社を継続させるために努力し続けないといけないじゃないですか。お金の問題や、社員の人生を背負うことで大きな責任が生まれるし、確固たる自信と成功させる熱烈な意欲がなくては、絶対に数ヶ月で頓挫すると思うんです。当時、私にはそういう強い思いはありませんでした・・・

起業を決意させたショッキングな出来事

松本:

じゃあ、もう1つのきっかけで起業に至ったんですね?

アンナ:

その通りです!ただ、ちょっとセンシティブな話になるのですが、、、

留学から帰ってきて2,3ヶ月経った後に、私の大好きないとこが産前鬱がきっかけで、妊娠合併症を発症して体を壊し、子どもを流産してしまったことがありました。それまで重要視していなかったメンタルの問題がカラダの状態にも影響して、命を落としてしまう現象を目の当たりにして、、、本当に大きなショックを受けました。

それで、自分でも彼女のために何か出来ないかと思って、ヘルスケアの課題についてたくさん調べることにしたんです。そうすると、女性の健康課題がまだまだ解決されてないことが分かりました。それで、私のいとこや社会のためにできることは、これではないかと常に考えるようになりました。

更に調べていくうちに、世界的にもフェムテック・フェムケア市場は経済的ポテンシャルが大きいことも分かり、留学先で憧れてた方たちが実現していた社会的企業と私の社会的貢献への意欲が結びついて、起業に踏み切りました!

松本:

なるほど!ちなみに、なんでフェム「テック」にしようと思ったんですか?

アンナ:

起業を考えていた際に、たまたま知り合った後のCTOのイワンにこのことを話したら、女性の健康課題に同じく興味があることが分かって意気投合したんです!実は彼、AIや機械学習を用いたヘルスケアアプリの事業をアメリカで成功させた経験があるんです。

それで、彼と一緒に日本のフェムテック企業を調べていたら、まだ競合が少ないことが分かって、これはいけると思ったんですよね。

あと、日本には「症状に対しての改善をする」フェムテックはあっても「予防」を目的としたものがなかったこともあります。

異国の地日本で起業したワケ

松本:

日本で起業した理由を深掘りしてもいいですか?

アンナ:

いいですよ!単純に私とイワンが日本に留学しに来ていたことも大きいのですが(笑)。

一番の理由として、日本女性の健康課題が欧米に比べて深刻的な状況だったからです。もう少し詳しく話すと、日本でも女性の社会進出が進んでいますが、月経・妊娠・出産・更年期等の健康課題やライフイベントにより、キャリアアップを断念したり、望まない離職を選択したりする事例は少なくありません。

これって、女性の体を自身も理解できていないことが大きな要因なんです。理解するって詳細な科学的なデータがあって初めて理解できるのですが、日本には圧倒的にデータが少ないんです。では、なぜデータが少ないのか。。。それは大きく2つのことが挙げられます。まず、従来の社会構造として女性は家を支え、男性は国の経済を支えるといった性的役割が大きいことや文化的に「個人の情報を開示すること=タブー」という風潮があるため、女性の健康に対してデータを収集することはなかったからです。その結果、現在に至るまで社会的に理解が進まず、女性のキャリアが問題視されているのだと思います。和を尊ぶのは日本人の良さでもあるのですが、この課題に関しては悪循環を生んでいます。私はそこを解決していきたいんです!なので、私は日本で起業しようと思いました。

起業後と現在はサービスが変わった

松本:

よくわかりました!起業後はどんなサービスを始めたんですか?

アンナ:

まず、私の大きなきっかけの「妊婦さん向けのメンタルケア」に取り組みたかったので、妊娠サポートアプリの開発を始めました。アプリではメンタルケアに関する情報配信や、産前産後の女性のコミュニティを作って、イベントの開催を運営する事業を行っていました。

松本:

でも、現在は「月経妊活アプリ(Flora app)」を中心事業にしていると思うのですが、どうして方向転換したのですか?

アンナ:

そうですね。まず前提として、コンセプトには全く問題はなかったんです。事業を開始して、3万人の妊婦さんに支持してもらったし、ニーズもすごく高いことが分かっていたんです。

ただ、当時創業したばかりのFloraでは、コミュニティを集めるだけの金銭的・人的リーソースが不足していました。日本で妊婦さんのコミュニティを形成するには、医療系のネットワークが必要不可欠で、最初の事業としてはかなり困難でした。また、市場のステージも未発達だったことも相まって、事業を続けていく事が難しいと判断しました。

一度リセットして考えたところ、月経妊活アプリが今の会社のフェーズだと継続ができると思い、2022年から本格事業として展開して今の形になっています。

松本:

そんな苦労もあったんですね。

アンナ:

はい。でも会社をもっと大きくした段階で、妊婦さん向けのサービスは復活させたいです!それ以外にも、更年期とか、中高生向けのカスタマイズされた生理アプリとか、色々展開するつもりです!


Floraが目指す “エコシステム”

松本:

フェムテック領域で、ほとんどの会社は妊活だけ、更年期だけ、という感じでライフステージを絞っていますけど、なぜFloraは横に広げようとしてるんですか?

アンナ:

まず、会社全体のビジョンとして「女性のライフステージに寄り添ったエコシステムの構築」を掲げています。女性の健康課題に対して根本から解決していくことを目指しています。そのためには思春期から更年期まで女性のライフステージに合ったサービスをそれぞれに展開して、リンクさせながら継続的なサポートをするエコシステムを構築しないといけません。

ユーザーに対して今のライフステージの健康状態を教えるだけでなく、ライフステージを横断したデータに基づくコンテンツを提供したいんです。例えば、これはあくまで仮説ですが、学生時代に子宮内膜症になった方は不妊になりやすい、などステージを横断した相関関係が絶対にあるので、そう言った点をデータドリブンにサポートするエコシステムを完成させたいです。

システムを構築するためには、アプリ以外にもBtoBのサービスや自治体・学校との取り組みも考えていますが、記事が長くなりすぎそうなので、また今度にしましょう!

松本:

そうですね(笑)。本日はお忙しい中、ありがとうございました!

アンナ:

こちらこそありがとうございました!


※「月経妊活アプリ(Flora app)」は下記URLから無料でダウンロードできます!

https://flora.onelink.me/whSI/wantedly

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