"BULK HOMME"は、2013年にデビューしたメンズスキンケアブランド。これまで10年以上男性の素肌と真摯に向き合い、「本当に必要なことは何か」を追求してきました。
すべての製品は「THE」を冠しており、世に送り出したSKUは20以上。「THE」には「これがBULK HOMMEの答え」であるという意味が込められています。
今回はこの"BULK HOMMEらしさ"をかたちにするProduct Developmentにお話を伺いました!
Product Developmentとはどのようなお仕事なんですか?
株式会社バルクオムが展開するメンズスキンケアブランド"BULK HOMME"における全製品の企画・開発に携わるポジションです。
企画と開発の両方を一つのチームが管轄するので、製品のコンセプトを考える段階から、OEM企業との処方づくり、パッケージの仕様、品質管理など製品に関することを一貫して経験することができます。
企画と開発の両方を一つのチームで担っているんですね!
具体的に日々の業務内容では、どんなことをしているんですか?
ざっと説明すると以下のような業務を主に行っています。
・製品企画(製品コンセプト開発~処方の方向性の企画案)
・製品開発(OEM企業と処方の共同開発)
・パッケージデザイン、仕様の決定・企画開発
・OEMとの折衝、製造・外注依頼管理
・品質管理(容器やバルクの各種試験の実施及び管理)
・製品の訴求開発
・商品の海外対応
・国内外の化粧品や健康食品等の規制対応
・マイレージ品(会員様限定の非売品)の企画開発サポート
その他、他部署とも連携しながら製品の企画開発から販売開始までの幅広い業務の連携など
仮に、「製品=人」だとした場合、「処方」は”生まれ持った特性”のようなものだと思います。そこに、環境や性格、趣味嗜好などを背景としたストーリーが加わることで、その人の個性や思考を作り、対外的印象や独自の魅力となる「らしさ」が作られていく。製品も同じで、そうやって形成された人となりや、取り巻くストーリーが存在している。まずはそれをきちんと伝わるように可視化することが必要だと考えています。
だから、訴求開発のスタート地点はProduct Developmentなんです。製品特性を活かしながら、ブランディングや薬機法などの各種法規を加味して、どんなメッセージを主語にして訴求していくべき個性を持った製品なのか、情報を整理し訴求のベースを作ります。その後、各販路でどのような訴求を実現したいのかコミュニケーションをとり、ベースを厚くしたうえで、それぞれの販路の担当者が訴求を広げていきます。
このように、お客様が製品に触れる全てのタッチポイントにおいて魅力が最大限伝わるよう、あらゆる部署と連携しながら全体を俯瞰して、ストーリーまで含めた製品の基盤を創り上げていく。これがProduct Developmentならではの醍醐味だと思っています。
選考の場でも、「製品からwebサイトに至るまで、ブランドとしての一貫性を感じる」とお褒めの言葉をよくいただくのですが、一貫性の担保においてはProduct Developmentの働きかけが大きいですよね。
とてもありがたいお言葉です。
それはバルクオムが、専門性の高い人の集まりであると同時に、チームの垣根を超えたコミュニケーションや連携の元、ブランドを形成しているからだと思います。
Product Developmentは、Brand Experienceというブランディングのユニット内に存在している部署です。また、業務内容的にもブランドクリエイティブのチームとは密に連携をしています。
実は私自身、製品の企画・開発を専門的に手がけるようになったのはバルクオムに入社してからなんです。25年ほど、"ビューティ"に関わる仕事に幅広く携わってきましたが、中でも実際にお客様とコミュニケーションを取る仕事で培った経験や価値観が、今に活きていると感じます。
その1つが、「伝える」のではなく、「伝わる」ことの大切さです。相手にちゃんと染み込むように丁寧に伝えていくことで、初めて伝わることがある。だから製品企画においてもブランディングにおいても、人の感情や生活を想像し、具現化し、伝えたい相手にきちんと伝わるようなストーリーで届けることを意識しています。これは商いが人が人に何かを届ける行為であるという前提が変わらない限り、時代やコミュニケーションツールが進化しても、変わらない概念だと思っているので。
はじめから製品企画を希望して入社したんですか?
いいえ、最初は違います。バルクオムに入社した当時は片手で数えられるほどしかメンバーがいない、ザ・スタートアップな環境だったので、専門的な何かをしたい、というよりは、できることは全てやるというスタンスでした。小売店の管理、営業、店頭でのカウンセリング接客、モール管理、カスタマーサポート、クリエイティブのディレクション、PR業務などなど、本当に色んな経験をさせてもらいました。そんな中、入社2年目くらい?に、自ら志願して製品企画を担当させてもらいました。「私はモノづくりをしないと生きていけないので作らせてください」と言って。笑
製品企画と並行して様々な業務を行えたのは、個人的にはポジティブでした。
今は各チーム、専門性が高いメンバーがそろっているので業務範囲はある程度住み分けできていますが、今でも横のコミュニケーションはもちろん大切で、その理解力や把握力には当時の経験が活かされていると思います。
そうやって企画・開発だけでなく、販売設計やコミュニケーション設計にも関わることができていたことは、製品を企画開発する上でプラスの経験になってくれていると思います。
今までの幅広い経験が、様々な場面で活きているんですね!
バルクオムは製品の生み出し方にこだわりを感じますが、Product Developmentはどんな人が向いてると思いますか?
"BULK HOMME"のコンセプトは「THE BASIC」です。
メンズスキンケアの基準になり得る普遍的な価値を追求し、「男性の素肌に本当に必要なものは何か」を突き詰めることにプライドを持っているブランドなので、「A社よりも良い製品を」とか、「流行りのこの成分を」といった視点で製品化を推進することはありません。
それは、競合や流行りを意識したモノづくりは評価の基準が他社になり、”男性の肌に本当に必要なものを届けるモノづくり”という視点から離れてしまう可能性があると考えているからです。
また、バルクオムはメンズブランドですが、性別に関係なくご満足いただけるクオリティか、という点も重要視しています。それが、肌を主語にした、本当の意味で高品質な化粧品だと思うので。実際に創業からずっと、女性のユーザー様も多くいらっしゃいます。
だからこそ、今まで会社の方針やマーケットが起因して、本質的にいい製品がつくれなかったという思いがある人や、「もっとこうしたかった」「本当はこうあるべきだ」と思いながらも、それを叶えられなかった経験がある人。
そんな人が、Product Developmentには向いていると思います。
バルクオムはとにかく最高の製品をつくることにフォーカスしていて、原価よりも処方のクオリティを最優先するため、自由度はかなり高いです。
ただ、ワンカテゴリーワンアイテム(=各カテゴリーに対して、1つの製品だけ)で展開しているので、大手企業のような製品ラインナップ数ではないですし、スキンケアラインが複数ある訳でもありません。トライ&エラーを繰り返し、時間をかけ、厳選し、度重なる検証の上でようやく発売に至った製品でも、仮に売上不振や欠陥による問題が発生すると、大きな損失につながることもあります。だからこそ、自由度は高くても、責任とプライドをもって、ブランドにとって、お客様1人1人にとって「答え」となる製品を生み出し続ける必要があります。
製品企画や製品開発の経験がある方は、今まで働いていた会社のフローと異なる点が多く、難しさを感じる場面もあるかもしれませんが、「もっと自由に提案したい」「もっとお客様に誠実な製品をつくりたい」と考えている方であれば、ぜひ一緒に働きたいと思っています!
"BULK HOMME"の想いやこだわりが深く知れる時間になりました。
お忙しい中、お時間いただきありがとうございました!