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「様々な行動を行い、経験を積んだ結果、できることの範囲が増え、『怖さ』が『自信』に変わっていったんです」
そう語るのは株式会社Dooox 経営管理室室長の折笠美沙です。
バックオフィスを一手に担いながら、フロントの「特命社長室®️」の業務まで幅広く兼任し、まさに「何でも屋」として組織を支えています。前職では、大手総合商社で金属資源の貿易実務に携わっていました。なぜ前職のキャリアを離れ、設立間もないDoooxを選んだのか。生い立ちから現在に至るまでの軌跡について本記事ではお伝えします。
原点:自身の興味を追求する
私は昔から好奇心が旺盛で、興味のあることには熱中しやすい反面、興味の対象が次々と移り変わりやすい、いわゆる「飽き性」な性格でもありました。 幼少期はゲームや音楽、小学生時代は天体、中学から大学では全て異なる部活動に所属するなど、常に興味あるものを追求し続けていました。
しかし、その中でも特に強く惹かれたのが「海外」と「アート」でした。 ヨーロッパの街並みへの憧れと、アートへの関心から、大学ではその両方に触れられるフランス語を専攻しました。留学中も「映画や舞台なら、音楽・衣装・美術など全ての要素が詰まっている」と考え、舞台芸術の学部に籍を置きました。
現地での生活を送る中で最も強く感じたのは、意外にも『日本の素晴らしさ』でした。外からの視点を持ったことで、日本のサービスや商品の質の高さや、細部へのこだわりに改めて気づかされました。そこから、日本に軸足を置きながら、広く様々な業界に関われる仕事がしたいと思うようになりました。
転機①:仕事で感じた「やり切った感」と「もどかしさ」
新卒で総合商社に入社し、金属資源の貿易実務を担当しました。 主な業務は、物流手配から決済、在庫管理までの契約履行です。取り扱っている商品の特性上、市場価格が毎日変動するため、特に月末月初は経理の締め切りも重なり、休めないほどの激務が続きました。入社3年目までは、多様な顧客やニッチな業界に触れる日々に楽しさとやりがいを感じていました。しかし、4〜5年目になると変化が訪れます。業務を一通り経験したことによる「やり切った感」を多少感じつつありました。
「このまま同じ環境にいて、自分は成長できるのだろうか」
目の前の仕事に追われながら、私は将来に対する漠然とした不安を抱え始めていました。
入社:興味のある仕事がしたいと考え、Doooxへ
転機は突然訪れました。知人から、
「今度、久保寺という人と会社を立ち上げるんだけど、バックオフィスにメンバーがいない。折笠さんの商社で培った実務の知識で手伝ってくれないか」
そうした中でそのお話をいただき、新しい分野への挑戦と、創業期という今しか味わえない貴重なフェーズに参画できることに強く惹かれました。「これは二度とないチャンスだ」と感じ、思い切って飛び込む決意をしました。ただし同時に、以前から関心のあったデザインの領域で自身のスキルを磨きたいという思いも強く、この誘いを週2日をデザインの勉強に、そのスキルも現場で活かしながら、週3日をDoooxのバックオフィス業務に充てるという条件で受けることにしました。
転機②:「なんでもできる」の原点、バックオフィス業務への挑戦
2022年2月、Doooxに入社しました。 しかし約1年後、会社は大きな転換期を迎えました。初期メンバーが相次いで卒業し、組織ががらりと変わってしまったのです。
そんな中、フロント業務で孤軍奮闘する末廣さんの姿を見て、自分もさらに力を尽くさねばと薄々感じていました。折しもバックオフィス担当の方が業務から外れることになり、私がその穴を埋める形で、これまで経験したことのない業務まで一手に担うことになったのです。
「未経験のことも多い中、業務がすべて自分に集中して本当に大丈夫だろうか」
最初はそんな不安から、正直なところ躊躇しました。しかし、冷静に立ち返って考えて見た時に、時価や為替が複雑に絡み合う商社業務に比べれば、Doooxの経理フローはシンプルそのものでした。
「商社での経験をしてきた自分なら、きっと乗り越えられるはずだ」
私は腹を括り、新たな領域への挑戦を決断しました。そうして無我夢中で業務に取り組んでいるうちに、気がつけば勤務も週3日から週5日になっていました。
▲インド人留学生の受け入れという体験も、これまでの環境ではなかなか体験できなかったと思います
現状:なんでもできる人間を目指して
私がDoooxで担う領域は、バックオフィス業務だけには留まりませんでした。大きな転機となったのは、初めて「特命社長室®️」の案件責任者を任されたことでした。
当時、私が部分的に関わっていた案件で、社内での連携が十分ではない状況で、お客様への対応に課題を感じていました。この状況を目の当たりにし、徐々に改善しなければならないという思いが強くなっていきました。「このまま進めていては、お客様が満足するサービスを提供できない」
私の中で何かのスイッチが入りました。
前職を含め、私はフロント業務の経験が浅かったですが、結果自ら案件を責任者として引っ張る立場となりました。 これを機に、バックオフィス業務と並行してフロント業務にも本格的に関わるようになり、自分の守備範囲を大きく広げていきました。
Doooxに入社して一番変わったことは間違いなく、「楽観的になったこと」だと思います。Doooxは、自分の意識次第で「なんでもできる」職場です。
ここで予想外の経験を積みすぎたせいか、今の私は良い意味で「ネジが外れてしまった」のかもしれません(笑)。前職時代なら「絶対にやりたくない」と避けていたような難題がきても、今では 「まあ、何が来ても大丈夫だろう」と不思議に思えるのです。この根拠のない自信の裏には、Doooxという予測不能な環境で積み重ねてきた、確かな経験があるのだと確信しています。
▲最近は地域活性化案件にも関わる様になり、全国に美味しいお肉を届けようと奮闘しています