第1章:「素直さ」ってなんだろう?
「素直な人は伸びる」──そんな言葉を、学校や会社で一度は聞いたことがあると思います。僕の場合は、親がその言葉を信じすぎて「直生(なおき)」という名前をつけてしまったくらいです。
でも現実は、そう簡単にはいきませんでした。前職では、
「いいから言われたことだけやれ!お前には素直さが足りん!」
と怒鳴られる日々。名付け親もびっくりの展開を、軽く100万回は経験しました。
一方で、経営者やマネージャーの方々に「どんな人が伸びると思いますか?」と聞くと、多くの人が口を揃えて「素直な人」と答えます。
だからこそ、思うのです。「素直さ」って、結局なんなんだろう?と。
生後400ヶ月を超えた今、自分なりの答えを言語化してみたいと思います。
第2章:よくある“素直な人”像は、本当に素直?
「人の話をよく聞く」「指示に従う」「反抗しない」──そんな行動を、“素直”と評価する場面はよくあります。
でも僕は、それだけでは本当の素直さとは言えないと思っています。
一見おとなしくて従順そう。けれど実際には、「自分にとって負担が少ないこと」しかやらない。たとえば、上司に「この仕事をお願い」と言われたとき、簡単そうだったり、経験のある内容なら「はい」とすぐにやる。でも、新しいことや、少し背伸びが必要な仕事、プレッシャーがかかるような内容になると、急に態度が変わる。やんわりスルーしたり、黙って手を出さなかったり。そんな姿勢が見えてくるんです。
表面上は「素直そう」に見える。でもその内側では、「変わりたくない」「失敗したくない」という気持ちが勝っている。
こうした“従順そうに見えて、都合の良いときだけ動く人”を、僕はちょっとふざけて「チョコバナナくん」と呼んでいます。見た目は甘くて柔らかいけれど、中身には芯がない。そういうイメージです。
もちろん、その気持ちはよくわかります。変化には不安が伴うし、失敗すれば恥もかく。それでも、そこを乗り越えて行動できる人こそが、本当の意味で素直だと思っています。
だから僕の考える“素直さ”は、こうです:
素直さとは、「成功への欲」が強いこと。
プライドや体裁を後回しにしてでも、「成功したい」という気持ちを最優先にできるかどうか。それが、素直かどうかの分かれ道なんだと、僕は思っています。
そんな“素直さ”を持つ人には、ある共通点があります。
それが、次にお話しする「成功したい人」が自然と取る行動です。
第3章:「成功したい人」が自然と取る行動
本当に素直な人は、「これをやれ」と言われたときに、それが成功に繋がると思えばやるし、繋がらないと感じればやらない。でも、成功に繋がると思えば、言われなくても自ら動く。ストレスがかかろうが、痛みが伴おうが、行動する。その動機は、ただひとつ。
「成功したい」から。
たとえば営業の現場。成果を出したいと思っている人に、上司が「毎日〇件アポを取って、本を読んで、この動画も見て」と言ったとします。それが大変でも、やる。それが素直さです。
一方で「はい」と返事はするけれど、やらない。その場をしのぐだけの“イエスマン”では、素直とは言えません。
では、なぜ“イエスマン”が現場で問題になるのか。
そのヒントは、次の章にあります。
第4章:素直さは「ストレス下の行動」にこそ現れる
この“チョコバナナくん”タイプに、現場のマネージャーが振り回されることは少なくありません。「最初は素直そうだったのに、全然動かないじゃん」──そんな経験、誰しもあると思います。
だからこそ、僕はこう考えます。
素直さは、言葉や態度ではなく、「ストレスがかかる場面でどう動くか」に表れる。
上司の指示に従うかどうかよりも、「成功のために動けるかどうか」で見極めるべきだと感じています。
では、そんな状況で上司はどう向き合えばいいのでしょうか?
次の章ではその視点から考えてみます。
第5章:「素直じゃない」で片付けない
「アイツは素直じゃない、言うことを聞かない」──そんなふうに嘆く上司もいます。
でも、それって本当に部下のせいなんでしょうか?
可能性は2つあります。
- そもそも部下に「成功したい」という欲がない。
- 成功したい気持ちはあるけど、上司の指示が成功に繋がると思えない。
後者であれば、上司側が指示の中身や伝え方を見直すべきです。「素直じゃない」で片付けてしまうのは、あまりにもったいない。
とはいえ、そうした柔軟さや変化への姿勢は、年齢や立場に関係あるのでしょうか?
次は「年配でも素直」と言われる人たちについて考えてみます。
第6章:「年配でも素直」は、当然のこと?
年配のビジネスマンが「若者の意見を聞くよ」「現場の声をもっと知りたい」と言うと、「素直ですね」「器が大きいですね」と周囲が感心する場面をよく見かけます。
僕も、その場にいたらたぶん同じように褒めます。でも内心では「いや、それって普通じゃない?」と思ってしまうんです。
なぜなら、
「成功したい」という欲があれば、当然の姿勢だから。
体裁やプライドなんてどうでもいい。成功に繋がるなら、どんな意見も受け入れる。そんな意志の強さが、“年配でも素直”に見える正体だと思います。
では最後に、僕たちが向き合う現実として、どんな人を仲間に迎えたいのか。
その考えをお伝えして、この記事を締めくくりたいと思います。
第7章:僕たちが大切にしたい「素直さ」のかたち
僕たちプラスピボットが採用・育成していきたいのは、こんな人です。
・成功のために、自ら考えて動ける人
・プライドや体裁を捨てて、変化を受け入れられる人
・痛みがあっても、それを越えていける人
つまり、
“素直さ”とは、「成功したい」という想いを、行動で証明する力。
僕たちは、そんな“素直さ”を持った仲間と、一緒に未来をつくっていきたいと思っています。
もし、この記事を読んで「少しでも共感した」と
思っていただけたなら、ぜひ一度、お話ししませんか?
肩肘張らず、ざっくばらんに。
あなたの考えも、これからの夢も、ぜひ聞かせてください!