第1章:「信用こそ、商売の土台」
「商売において一番大切なことって何だと思う?」
これは、僕が日頃から社員によく投げかけている問いです。
僕の答えは、迷いなく「信用」。
「信用第一」なんて言葉は昔からあるけれど、今の時代にも変わらず通用する本質だと思っています。
じゃあ、その“信用”って具体的に何なのか。
僕は、ある考えを深く理解しようとするとき、いつも「それじゃないもの」から考えるようにしています。
「信用」の反対にあるもの──それが「人気」なんじゃないかと。
つまり僕が伝えたいのは、「人気を追うな、信用を積め」ということです。
第2章:「人気」は短期、「信用」は長期
「人気」と「信用」の違いを一言で言うなら、それは“時間軸”です。
人気はすぐに生まれて、すぐに消えます。
間的な盛り上がりや注目って、時間が経てば自然と薄れていくものだから。
たとえば、テレビでよく見る有名タレント。たった一つのスキャンダルで、一気に信頼を失うことだってある。
一方で、信用は一朝一夕で手に入るものじゃありません。
毎回の対応、成果、姿勢……そういう地道な積み重ねの先に、
「この人なら信頼できる」と思ってもらえるようになる。
それが信用です。
人気があると、つい「自分は特別だ」と思ってしまいがちです。
何でもうまくいきそうな気がしてくる。
でも、どれだけ人気があっても、信用がなければ長続きしない。
結局最後に残るのは、やっぱり「信用」なんですよね。
第3章:「好かれる」より「信頼される」人へ
社員に対して、「それは浅いよ」「簡単に済ませようとしすぎ」といった、
ちょっと厳しい言葉をかけることがあります。
別に嫌われたいわけじゃない。
「人気者になれ」じゃなくて、「信頼される人になれ」って伝えたいんです。
人気を取りに行こうとすると、どうしても「今すぐ成果を出そう」と焦ってしまう。
でも信用は、そう簡単に手に入るもんじゃない。
だから僕は、「短期的な成果」よりも「長期的な信頼」を大事にしてほしいと思っています。
第4章:「人気は自分向き、信用は相手向き」
「人気」と「信用」のもう一つの違いは、矢印の向きだと思っています。
人気は、自分に向いている。
注目されたり、ちやほやされたりして、
気分が良くなる。得をするのは自分です。
でも信用は、相手に向いている。
信用って、自分の中じゃなくて「相手の中」にあるものなんです。
「この人なら安心して任せられる」──そう感じてもらって初めて成り立つ。
だからまず、相手に得してもらわないといけない。
喜んでもらう、儲けてもらう。
その積み重ねがあって、ようやく「信用」が築かれていく。
商売の順番は、こうだと思っています
【1】まず相手に儲けてもらう
【2】そのあとで自分が儲かる
この順番を守れるかどうか。
それが、信頼される商売人になれるかどうかを分ける分岐点なんです。
第5章:「人気」も「信用」も持っている人が最強
もちろん、「人気があること」が悪いとは思っていません。
むしろ理想は、「人気があって、かつ信用されている人」。
短期の注目を集めつつ、長期の信頼をコツコツ積み上げている
──そんな人が一番強いと思います。
「ローマは一日にして成らず」って言いますけど、
一夜にして成功したように見える人も、裏では10年、20年と努力を続けてるものです。
「すぐに役に立つものは、すぐに役に立たなくなる」
という言葉があるけれど、信用もまさにそう。
だから僕は、これからも目の前の成果に飛びつかずに、
地に足つけて「信用」を積み重ねていくつもりです。
結局、商売を長く続けられる人って、信用を築ける人なんだと思います。
最終章:まずは、あなたの「想い」を聞かせてください
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
もし少しでも「この考え、なんかいいな」とか、
「もっと話を聞いてみたい」と思っていただけたら、
ぜひカジュアルにお話ししませんか?
あなたが大切にしていることや、これから挑戦してみたいこと。
そんな“想い”をぜひ聞かせてください。