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価値提供できるプロダクトをつくるまでにやったこと

こんにちは。エピックベース株式会社の岡田です。

現在『スマート書記』という「音声と文字起こしを活用して議事録作成の支援するサービス」を作っています。2021年の6月にフルリニューアルし無償提供でβ版の検証、10月から有償化を開始しました。せっかくなので、ふりかえりをしたいと思います!やっていることは当たり前のことかもしれませんが、プロダクトやチーム・プロセスに興味を持ってくださった方、いま全方位で採用強化中なので是非お話しましょう〜!

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なぜフルリニューアルしたの?

理由は単純に、「顧客の課題を十分に解決しきれていなかったから」でした。
現行のプロダクトを改善していこうにも、2017年から運用されていて初期に作ったメンバーも残っておらず、仕様もコードも複雑化しており、にっちもさっちもいかない状態でした。一方で、ノウハウも無く、参考になる事例も少ないフルリニューアルは決断にとても勇気が必要でしたが、最終的には「本当に価値が提供できるプロダクトを作りたい」という気持ちで踏み切りました。
「フルリニューアル」とは言いつつも、ほとんどゼロから別プロダクトを作るつもりでコンセプトから見直すことにしました。

改めて実態を知るために過去リードにアンケート & ヒアリングを実施

過去お問い合わせいただいた議事録作成に課題を感じてる方々に対してアンケートを実施。具体的にどういうフローでどれくらいの時間をかけているかを聞きました。驚いたのはその結果。議事録の作成に想定よりも遥かに長い時間をかけて、苦しい思いをしてる人が大勢いることを知りました。ヒアリングした結果、人それぞれ工夫はしているけど解決策が見つからない、そんな状態でした。

【アンケート結果抜粋】議事録作成にかかっている時間

【ヒアリング結果】ヒアリングは文字起こしを行い、気になる文章はピックアップ

ユーザーになりきる。行動をマッピングし、同じ行動をしてみる

議事録の作成、スタートアップにいるとそんなに苦労や課題を感じる人は多くないかもしれません。私を含めチームメンバーもそうでした。議論をする中で仮説に仮説を重ねてしまう感じがよくないなと感じ、議事録作成ワークを何度もチーム内で実施しました。

【ワークシート】議事録作成 ワークターゲットを分類して割り振ってそのフローを実施 & ディスカッション


ターゲットを分類して割り振ってそのフローを実施 & ディスカッション

通常の仕事の合間に過去に録音した音声から議事録を作成することを繰り返しました。参加していた会議の録音を何度も繰り返し聞き直し、テキスト化。単純だけど、効率化が難しく、生産性がある作業ができているのか?...と、毎日のようにやっていると大変すぎて病みそうになりました。笑 けど、それだけ強いペインがあるんだなと実感しました。ヒアリングとユーザーになりきりペインを実感したことで、「これはどうにか解決しなくてはいけない!」とより強く想うようになりました。

社内検証をまず徹底的にやることにした

アイデアを顧客にデモを見せて検証する、が教科書的な方法にあると思います。ですが、ユーザーになりきってみて、対峙している課題は人や組織、会議体によって様々、ゆえにデザインモックやプロトタイプのデモを使っても検証しきれないと感じました。

開発にかけられる時間が限られている状況だったので、いくつか立てた仮説の中から、定量的な観点から社内でも検証可能な「工数削減」に的を絞り、それ以外は最低限の仕上がりで顧客に当てることにしました。仮説のみを頼りに進むのは怖かったですが、一番スピーディに、確実に前に進める方法を選択しました。

モックを作って解決策の検証。いろいろなツールを組み合わせて疑似体験

最初は荒いものでも具体化するためにひたすらに自分自身でデザインモックを作り、検証しました。一定よいと思ったらデザイナーに作り込みをしてもらい、議論の実施。

いいと思ったけど使ってみないとわからないということが多かったので、代替サービスを探し組み合わせ、模擬プロトタイプで検証の実施。ペインが強いユーザーになりきって、できるだけ同じ気持ちでできている状態でやるようにしました。ひとつひとつ、少し楽になった...全然変わらん...そんなことを繰り返しながら検証を進めました。

【検証の様子】


模擬的なプロトタイプを作成し繰り返し検証


削減率目標を立て、ひたすら検証を繰り返した

自分だったら...を捨てる。解決方法を選ぶのは慎重に

課題に対して解決策はいろいろな方法があります。作業工程に無駄があるなら無駄な作業やめればいいじゃん!とか思ったりします。

けれど、そうできない理由がどこかにあって、それを強制するのは自分本意だなと思いました。もちろん、圧倒的なソリューションが提供できるなら別だと思いますが。自分たちに限られた力、リソースでできることは「寄り添って課題解決を提供する」ことでした。

拡張性を見越してサービス設計をするのは難しい、けど徹底的に考える

ひたすら課題解決と向き合ってきましたが、エピックベースという会社で本当に目指したい未来は『「会話」という資産をビジネスに活用すること』、です。

とある人がよいことを言った→誰かに伝えるためにテキストメモをする→共有...とすると、情報量は最初の1/10くらいになってしまいます。

そこには微妙なニュアンスや感情、場の温度感など大事な情報がたくさんあるあるのにすごいもったいない。それを活用できることでビジネスの推進につなげられるようにしたいと思っています。

向かう先は大きな未来、そして、取り組んでいる領域がホリゾンタルSaaSでありながら、ここまではターゲットを絞りに絞って進めてきたので、ここからは拡張性も考慮して設計していく必要があり、とっても難しいです。でも、それが楽しさでもあります。目の前の課題解決に全力で取り組みながら、幅広いターゲット、そして『「会話」という資産をビジネスに活用する』未来を実現させるために「未来の姿のデザインモック」を作ったり「未来を考えるワーク」をやったり...。まだまだ手探りの中進めています。

【オフサイトミーティングのワークの様子】プロダクトの未来を考える


プロダクトをだしてみて

どきどきしながら始まったクローズドβ版の提供。そして有償版の提供開始。結果として、自分でもびっくりするくらい良い反応が返ってきてます。仮説がばっちし当たりました。地道に検証してよかったー!おかげさまで、開発もセールスも大忙しです。

【よかったこと】
・数値目標をしっかりたてて仮説検証を行ったこと
・チームでワークを行って同じ目線になるように意識したこと
・チームメンバーも検証を早めるためにスピーディにデザイン・実装してくれたこと
・少しでも前にすすめるために自分自身も手を動かし続けたこと。スピードを早めることができた(気がする)

【反省点】
・コロナ禍でディスカッションやインタビューが対でできないことに最初はとても苦労して、結構足踏みしてしまうことが多くあった。対面じゃないとできないって言い訳するのではなくて、もっと工夫のしようはあった
・決断は先延ばしにするのはいいことはないなということです。自分を、チームを信じて迷ったら進め〜!

自分を、チームを、信じること。

リリースするまで顧客の反応をもらっていなかったので、正直とっても不安でした。でも、いくら頭で考えても仕方がないので、手を動かして早くリリースすることが大事だなと改めて感じました。信頼できるビジネスチームもいるし、うまくいかなかったら少しずつチューニングしていけばいい。チームメンバーを信じて突き進むことも大事だなと今となっては強く思います。

絶賛一緒にチャレンジする仲間を募集中です!

まだまだプロダクトとしてはMVPレベルです。これからさらなる作り込みや拡大、新たな検証などやることが山盛りです。まだまだチャレンジングなことは続きます。そんな私たちと一緒にチャレンジしてくださる仲間を絶賛募集してます!

【募集中の職種】
・フロントエンドエンジニア
・ウェブアプリケーションエンジニア
・マーケティング
・インサイドセールス兼フィールドセールス
・カスタマーサクセス

少しでも興味を持っていただける方がいましたら、Wantedlyの募集ページからご連絡いただけると嬉しいです!プロダクトもお見せします!

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!今後も定期的に書いていくので、どうぞ、よろしくお願いいたします!

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