こんにちは! 株式会社武市ウインド名古屋 広報担当です。
今回は、創業62年の歴史を誇る当社の根幹事業である「商環境事業部」を率いる、部長の各務さんにお話を伺いました。常に穏やかながらも、その言葉の端々からは「ものづくり」への熱い情熱と、お客様への深い誠実さが溢れていました。
「空間」を創る仕事は数多くあれど、彼らが創ろうとしているのは、その空間の先にある「お客様の未来」そのもの。
「ものづくり」という仕事の本当の面白さとは何か。この記事から、その答えのヒントが見つかるかもしれません。
プロフィール
- 名前:各務 太士(かがみ たいし)
- 役職:商環境事業部 部長
- 経歴:株式会社武市ウインド名古屋にて、長年にわたり空間づくりの最前線に立つ。現在は商環境事業部の部長として、店舗・オフィスデザイン事業を牽引しつつ、全社の組織変革にも尽力している。
「作った後」にこそ、私たちの仕事の価値がある
――本日はよろしくお願いします。各務さんは長年この業界にいらっしゃいますが、武市ウインド名古屋の「ものづくり」における核となる考え方について、改めて教えていただけますか?
よろしくお願いします。 僕たちが創業から62年間、ずっと変わらず大切にしていること。それは、「空間を作って終わり」にしないことです。
例えば、僕が今担当している商環境事業部では、飲食店や物販店、オフィスといった空間を創っています。でも、それは設計だけ、あるいは施工だけやっていればいい、という話では全くありません。
僕たちが常に見据えているのは、「作った後の、お客様の未来」なんです。
その空間ができた後、お客様の商売が繁盛していくのか。オフィスで働く方々の環境が良くなり、暮らしが変わっていくのか。そこまでを想像し、実現することこそが僕たちの仕事です。だから、設計も施工も営業も、全員がその未来の実現のために動いています。
――「作った後」まで考える。具体的にはどのようなことでしょうか?
一番分かりやすいのは、僕たちが「元請け」のスタンス、つまりお客様と直接お仕事をする立場を維持し続けていることです。
内装業界には、下請けとして施工だけを担う会社さんも多くあります。もちろんそれも素晴らしい仕事ですが、お客様から直接「ありがとう」という言葉を聞く機会は少ないかもしれません。
僕たちは、営業も設計も、そして現場を管理する工務(施工管理)も、プロジェクトの最初から最後までお客様と直接顔を合わせます。
だからこそ、「こんな面白いものが創れて嬉しい」という自分たちの喜びと、「いつもありがとうね」「本当に良くなったよ」というお客様の喜びが、ダイレクトに重なるんです。
お客様の顔が見えて、喜んでもらえることを想像しながら仕事ができる。これこそが、この仕事の最大の醍醐味であり、僕たちが絶対に手放さない価値観ですね。
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私たちは「物売り」ではなく、「ソリューション」を提案する
――62年の歴史の中で、事業内容も変化してきたかと思います。現在の強みはどんな点にあるとお考えですか?
創業当初は、個人商店様のショーウィンドウを手掛けるところから始まりました。そこから全国チェーン様の売場提案、インドアゴルフ施設、そして今は飲食店や物販店、オフィス空間が中心になっています。
今回の募集は、この店舗やオフィスを手掛ける商環境事業がメインになります。
――競合他社と比べた時の、武市ウインド名古屋ならではの強みはどこでしょうか?
それは、「空間の知識を持った人間が、最初からお客様のパートナーになる」ことです。
例えばオフィス市場では、什器メーカーさんが競合になることもあります。彼らも素晴らしい商品を持っていますが、その感覚は「今ある商品をどう売るか」という「物売り」に近い側面があるかもしれません。
でも、僕たちの会社に入ってくるメンバーは、根っこに「建築が好き」「空間デザインに興味がある」という情熱を持っています。
だから、お客様への提案が「この椅子はいくらです」では終わらない。 「こういう空間にすれば、あなたの会社の仕事の環境がもっと良くなりますよ」「こういう設計にすれば、商売がもっと上手くいきますよ」という、お客様の事業に直結する「ソリューション提案」からスタートするんです。
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――「ソリューション提案」、素敵ですね。具体的なエピソードはありますか?
よくあるのが、お客様が「こういうお店にしたい」という要望をお持ちでも、お話を聞いていくと、実はその裏にたくさんの「迷い」が隠れているケースです。
例えば、「精肉店を新しく作りたい」というお客様がいらっしゃったとします。 僕たちは「はい、わかりました」とすぐに図面を描き始めるのではなく、「なぜ、そうしたいのか」「それによって、どんな課題を解決したいのか」を一緒に深掘りします。
その結果、「お客様の回転率を上げたい」という本質的な課題が見えてくれば、「それなら、レジの位置はここにして、こういう動線にした方がいいですよ」と提案します。あるいは、「お肉が一番美味しく見えるショーケースの照明はこれです」と、事業の成功に直結する提案をします。
お客様の要望を整理し、僕たちの知識と経験で「見える化」し、最適解へと絞り込んであげる。それも僕たちの重要な役割ですね。
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「ベテラン」と「若手」が、フラットに教え合う文化
――そうしたハイレベルな提案を続けるために、どのような組織づくりを意識されていますか?
今、会社全体で53名のメンバーがいますが、その多くは建築や設計の学校を出た、「ものづくり」が好きな人間たちです。雰囲気としては、本当に穏やかで、優しい人が多いですね。
組織的な課題として、50代以上のベテラン層と、20代の若手層が厚く、中間の30代・40代が少し手薄になっている部分はあります。ですが、それは裏を返せば、若手にとっては最高の学びの環境だとも言えます。
――と言いますと?
若手が何か困ったときにベテランに質問すると、彼らは自分の知識をオープンにして、「こうやったらできるよ」と本当に丁寧に教えてくれるんです。そこに変な上下関係や「見て盗め」みたいな古い職人気質はありません。
若手側もモチベーションが高いメンバーが多いので、ベテランの知識をどんどん吸収して成長しています。そういう意味で、非常にフラットでオープンな関係性が築けていると思います。
――働き方の面でも、特徴的なエピソードがあると伺いました。
ああ、オフィスのことですね(笑)。 僕たちが今いるこのオフィス、実は2023年に社員参加の社内コンペでデザインを決めて、リニューアルしたんです。
元々は本当に古いオフィスだったんですが、「お客様に『働く環境』を提案する自分たちが、まず自分たちの働く環境を本気で考えよう」と。
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――社員の皆さんでデザインされたんですね!
そうです。Y字型のデスクを採用して、お互いの顔が見えやすく、コミュニケーションが取りやすいようにしたり、照明の配置を工夫して、画一的ではないクリエイティブな雰囲気を作ったり。
自分たちがお客様に提案していることを、まず自分たちで実践する。大変でしたけど、すごく面白い試みでした。
あと、これは業界的には珍しいとよく言われるんですが、残業は本当に少ないですね。月の平均で13時間くらいです。年間休日も来期は120日にしたいと会社として動いています。
「かっこいい仕事だけど、激務」というイメージを、僕たちの代で本気で変えていきたいと思っています。
「一人で全部」から、「チームで高め合う」専門家集団へ
――ありがとうございます。最後に、各務さんが見据える会社の「これから」について教えてください。
今、まさに「第二創業期」とも言える大きな変革のチャレンジを始めたところです。
それが、「分業体制への移行」です。
この業界の昔ながらのやり方として、「一人の営業が、設計も現場管理も全部やる」というスタイルがありました。でも、それでは個々の専門性が高まっていかないという課題があったんです。
そこで、今年(2025年)から、営業・設計・工務(施工管理)がそれぞれの役割に集中し、専門性を高め、チームとして連携する体制づくりに本気で取り組んでいます。
――まさに変革の真っ只中なんですね。
そうです。だから、今入社される方は、この新しい体制を一緒に創っていく面白さを味わえると思います。
施工管理のポジションであれば、単に現場を管理するだけでなく、「こういう工法の方がお客様のためになる」と営業や設計にフィードバックできる。あるいは、現場で得た知見を、次のプロジェクトに活かすための「仕組み」づくりまで考えられる仕事ができます。
自分の仕事はここまで、と線を引かず、常にお客様の成功のために何ができるかを考え、チームで動いていく。
ものづくりが好きで、お客様の顔が見える仕事にワクワクする。そんな方と、ぜひ一緒に働きたいですね!
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最後に
「作った後の、お客様の未来までデザインする」。
各務さんのお話から、武市ウインド名古屋の皆様が持つ、仕事への深い愛情と誇りが伝わってきました。62年の安定した基盤の上で、今まさに「専門性を高め合うチーム」へと進化を遂げようとしている「変革期」の面白さがあります。
自分のスキルを、本質的な価値の創造に活かしたい。今回の記事で少し興味を持ったかも。
そんな方は、ぜひ一度気軽に話を聞きにきてくださいね!心よりお待ちしています!