FORCE-Rは11年という歳月をかけて、EC支援という代行業の領域で徹底的に泥臭い実行力を磨き上げ、自己資本のみで経営基盤を築いてまいりました。
しかし、創業11年目を迎えた今、代表の飯塚は、これまでの積み上げた安定を自ら壊し、次なるステージへの挑戦を宣言します。私たちが目指すのは、売上100億円。それは単なる代行業としての限界を超え、自らが事業を創造し、市場のルールを書き換える事業家集団への進化を意味しています。
本ストーリーでは、その変革の核心に迫る想いを【前編・後編】の2回に分けてお届けします。
前編となる今回は、なぜ今このタイミングで第二創業なのか。50万人のモニター基盤という巨大なアセットをどう解放するのか。新しく掲げた「商売人であれ」という言葉の真意とともに、FORCE-Rが進化を遂げる背景にある想いを紐解きます。
飯塚 遼太 / 代表取締役
10歳までニューヨーク・マンハッタンで育つ。帰国後、学生時代から音楽活動に没頭。大学を入学初日で退学し、一時は倉庫生活を送るなど波乱万丈な青年期を過ごす。その後、Webビジネスでの独立と挫折を経て、FORCE-R株式会社を創業。現在も現役のバンドマンとして活動を続けながら、10年かけて築いた独自のマーケティング資産を武器に、代表として事業を拡大中。
24歳、倉庫から始まったソリッドな11年間
ーー創業から11年。外部資本なしでソリッドベンチャーとして10億規模まで成長させた、その原点はどこにあるのでしょうか。
かっこよくソリッドと言っていただけるのはありがたいですが、当時は目の前のことにがむしゃらだったというのが本音です。24歳で起業した当初は、オフィスなんて呼べる代物じゃなかった。窓もなくて、夏は暑くて冬は凍えるような倉庫が僕たちの本拠地でした。そこでライティングやアフィリエイトなど、自分たちの手でキャッシュを生む実務を徹底的に繰り返しました。とにかく、自分たちの足で立つための基盤を作る。その一心で毎日を駆け抜けていましたね。
外部資本を入れずに今日まで歩んできた結果、今のFORCE-Rにとって強みとなったのは「圧倒的な自由」です。外部の意向に左右されて短期的な成果を急かされることもなく、自分たちが稼いだ利益を、どこに、いつ、どれだけ投資するかを100%自分たちだけで決められる。銀行融資は活用していますが、経営の舵取りに関しては完全に独立しています。
この11年間、僕たちはECコンサルの最前線で、クライアントに成果を返すための実行力を研ぎ澄ませてきました。一つひとつの受託事業を積み上げて、安定的にキャッシュが貯まる構造を自前で作った。この自力で生き残る筋肉がついたからこそ、今の僕たちには、誰にも邪魔されずに100億という高い壁に挑むための、盤石な土台があるんです。
ーー11年という歳月をかけて積み上がったのは、目に見えるお金だけではないはずです。
まず、僕たちが11年かけて積み上げてきた50万人のモニター基盤というアセットがあります。これまでは主にEC領域に活用してきましたが、これはあくまで入り口に過ぎないと考えています。
そして上記のようなアセットを使いこなすのが、創業から今日まで労働集約的なビジネスを泥臭くやり抜いてきた、現場の最前線を知るメンバーたちです。どうすれば1円の利益が出るかを知っている叩き上げの実行部隊が自前で揃っていることは、新規事業を立ち上げる上で非常に大きな強みになります。自分たちで事業を成長させてきた経験があるからこそ、新しい領域でも迷いなく足を踏み出せる。
そうやって現場で磨き上げた技術と、50万人のアセット、安定したキャッシュエンジン。僕たちはようやく、誰かのサポートという枠を飛び越えて、自分たちの本番の商売を開始する準備が整ったと確信しています。
商売人として挑む、100億。
ーー今期目標の10億はあくまで通過点。その先に掲げた100億円という数字。なぜ、安定した現状に満足せず、敢えて高い山を目指すのでしょうか。
僕にとっての100億という数字は、例えるなら富士山と同じなんです。登ったことがないけれど、みんなが高いと言っているし、そこからの景色は最高らしい。だったら、一度登ってみようよと。それだけの純粋な、野生的な好奇心なんです。
もちろん、今の延長線上で着実に進む道もあります。でも、せっかく商売という道を歩んでいるのであれば、見たことのない景色を見てみたい。今回MVVを刷新したのも、その好奇心を組織の意志にするためです。僕たちのパーパスは「関わる全ての人の今日より明日を良くする存在であり続ける」こと。だとしたら、100億という規模は、より多くの人の明日を良くするために必要な力なんだと定義しました。
ーー新しい景色を見たいという好奇心を組織のエネルギーに変えるため、今回バリューも刷新されました。ここに込めた狙いを教えてください。
組織が40名を超えてきたとき、僕一人ですべての現場をコントロールすることは物理的に不可能になりました。そこで必要だったのは、僕が全て指示を出す組織ではなく、メンバー一人ひとりが独立した商売人として、自律的に最善の意思決定ができる共通の判断基準、つまり組織のOSのアップデートでした。新しく掲げたバリューの中でも、特に「ビジネスは楽しい」と「商売人であれ」には僕の魂を込めています。
ーー商売人であれという言葉には、非常にシビアな結果主義も感じられます。飯塚代表が考える商売人の定義とは何ですか。
極論を言えば、儲けているかどうかが全てだと思っています。僕は、商売において綺麗な言葉を並べる前に、まず圧倒的に売り方がうまいことを重視します。
例えば、富士山の山頂で水が500円で売られている。これを町中より高い、悪徳だという人は、商売人ではありません。山頂という特殊な環境で、そこでしか提供できない価値を見抜き、その対価を正当に受け取れるのが商売人です。物流コストを理由にした消極的な価格設定ではなく、その価値に対して堂々と相応の対価を提示できるプロダクトや戦略を作れるかどうか。
価値を最大化して、しっかり稼ぐ。明日を良くする存在であり続けるために、その利益をまた新しい事業に投じていく。この商売のサイクルを回し続けることこそが100億という山へ登るための道であり、僕たちが体現したい事業家集団の姿です。
50万人のモニターを「生活のインフラ」へ。事業家集団が描く、多角化のグランドデザイン。
ーーその100億という高い山を実現するために、具体的にどのような事業ポートフォリオを描いているのでしょうか。
現在の運用代行モデルを磨き続けるのは当然ですが、それだけで100億という数字を狙うのは非効率です。僕たちが目指しているのは、既存のアセットを多角的に掛け合わせることで、二次関数的な成長曲線を描く「事業家集団」への進化です。
その最大の武器の一つが、11年かけて積み上げてきた「50万人のモニター基盤」です。これまでは主にEC領域でのマーケティング支援に活用してきましたが、これは巨大な可能性のほんの一部に過ぎないと考えています。
モニターというのは、単なるデータ上の数字ではありません。それぞれが独自のライフスタイルを持ち、日々悩み、喜び、消費行動を選択している「生きた一人の人間」です。彼らの人生そのものにフォーカスすれば、この基盤はEC支援という枠を超えて、あらゆる生活領域をアップデートする「インフラ」になり得ます。
ーー「生活のインフラ」としてのアセット解放。具体的にはどのような新領域を見据えていますか。
例えば、飲食店チェーンのDX支援です。単なる口コミ収集ではなく、店舗体験が顧客の人生にどう作用したかという「生きたインサイト」を抽出し、それをクライアントの人事評価や出店戦略に直結させる調査パッケージ。あるいは不動産領域であれば、スペック表には載らない「20年以上住み続けている人のリアルな実感」をマッチングさせるコンサルティング。
これらは単なるアイデアではなく、すでに一部で実証が始まっています。他社がゼロから構築しようとしても逆立ちして真似できないアドバンテージを、僕たちの仲間に開放する。志とロジックがある人間が、この50万人のリサーチアセットを使い倒して市場をハックする。その攻め筋が同時多発的に立ち上がることで、100億という数字は一気に現実味を帯びてくると確信しています。
また、展開するジャンルに制限を設けるつもりはありません。和食屋のプロデュースでもいいし、インドアゴルフ場やサウナでもいい。僕個人のこだわりとしては、いつか最高の雀荘を作りたいという想いもあります(笑)。大切なのは、一人ひとりの事業家が自らの足で立てる「打席」を、このFORCE-Rというプラットフォーム上にいくつも用意すること。それこそが、僕が描く第ニ創業期のグランドデザインです。
数千万円規模の予算を個人に託す真意
ーー「打席を用意する」というお話がありましたが、実際に未経験の領域をメンバーに任せた事例などはありますか。
ペットブランドを立ち上げた雨宮の事例は、まさにその象徴ですね。会議室で緻密なプランニングを重ねることに時間を使いすぎるのは、あまり僕のスタイルではありません。それよりも、まずは市場に出して、その反応をダイレクトに確認することを優先したいと考えています。雨宮に対してもそうでした。彼という商売人の可能性を信じて、早い段階で2,000万円という予算とともに、事業の打席を丸ごと託しました。
ーー2,000万円という予算を任せる際、経営者として失敗への不安はなかったのでしょうか。
僕はスピード以上に、見切りの速さを重視しています。初動で「あ、これはいけるな」という手応えがあれば、追加で億単位の投資を厭わない。逆に、数ヶ月やってみて筋が悪い、あるいは熱量が続かないと判断すれば即座に引く。このプランニングに時間をかけすぎない拙速なき見切りこそが僕のスタイルです。
雨宮のペットブランドも、実は最初はトラブルの連続でしたよ。想定以上の反響に体制が追いつかない場面もあり、決してすべてがスムーズに進んだわけではありません。それでも、市場の反応は確かなものでした。商品が動き、お客様から熱量のある反応が返ってくる。その商売としての手応えがあったからこそ、僕は彼を信じて任せ続けました。
やりたいことがあり、勝てる情熱と根拠があるプロには、2,000万でも5,000万でも、打席をどんどん渡していきます。指示を待つのではなく、予算という弾を使い切って、自分の手で市場をハックしてほしい。既存の受託事業で安定したキャッシュがあるからこそ、こうした思い切った勝負が何度でもできる。それが、今のFORCE-Rが提供できる最高の贅沢だと思っています。
前編のビジョンに続き、後編ではより現場の熱量に近い話を深掘りします。 2.5億円の案件をどう動かすか、利益をどう分かち合うか、そして越境ECやブランド立ち上げという挑戦について。FORCE-Rというプラットフォームをどう使いこなしてほしいか、代表からのメッセージを詰め込みました。ぜひ続けて読んでみてください!