今回は、多くのユーザーから絶大な人気を誇る「to buy」の編集長、海野萌さんにインタビューをしました。運営当初は結果が出ず、出社が億劫だった日々もあったそうです。
そんな海野さんに、苦悩を成功に導いた経緯や今後の展望を語っていただきました!
■プロフィール
海野 萌
チームラボセールス株式会社でメディア運営に携わったのち、サイバー・バズ子会社glamfirst(グラムファースト)に入社。入社後は様々メディア運営に携わり、サイバー・バズと合併したタイミングでNINARY、Ripre、タレント事務所のマネージャーを経てTikTokやto buyの運営を始める。現在はto buyやpickkaなど複数のサービスを持つメディア局の局長として活躍。
どんな会社からも必要とされる人材になりたかった
ーサイバー・バズに入社されるまでの経歴を教えてください。
前職のことは大好きで、仕事にもやりがいは感じていましたが、30歳までに他の会社でも経験を積みたいと思っていたんです。
1つの会社だけで社会の常識を完結させたくない。色々な世界を見たうえで物事を判断できる人になりたい。そして、自分の履歴書を見てもらったとき、「誰からも求められる人材になりたい」と思い、転職を決意しました。
そんなとき、サイバー・バズに転職した、チームラボの元同期が私に声をかけてくれたんです。タイミングも良かったため、迷わずサイバー・バズの子会社「glamfirst(グラムファースト)」への入社を決めました。
ーサイバー・バズに入社してからどのようなキャリアを歩んできたのでしょうか?
glamfirstは、Instagramのプロフェッショナル集団でした。まずはglamfirstでディレクターを担当し、サイバー・バズと合併したタイミングで「NINARY」や「Ripre」というサービスのマネージャーとなりました。その後、TikTok事業や「to buy」「pickka」をはじめ、現在はメディア局の局長を担当しています。
to buyは“25秒で沸きたくなる"メディア
ー「to buy」とは、改めてどのようなメディアなのか伺ってもよろしいでしょうか?
to buyとは、元々WEBメディアとしてインフルエンサーさんが好きな商品を記事として紹介したり編集部のオススメを紹介するメディアでした。
スタート当初はSEOなども万全、まだネット記事を読んで購入に至るという行為がメジャーだったので収益は得られていましたが、近年WEB記事からの集客が伸び悩み、to buy自体の存続が危うい状況となっていました。そこで、to buyを新たに生まれ変わらせようと経営陣たちが決断したタイミングで「to buyやってみない?」とアサインされたのです。
売上が上がらない時期は辛かった
ーto buyを成長させるまでにはどのような経緯があったのでしょうか?
to buyの立て直しにアサインされたのは私だけで、かつ会社としても方向性が決まっていたわけではなかったため、デザインや戦略など、とにかく全部1からやってみました。
旧TwitterやInstagramでの発信も行いましたが上手くいかず、収益はほぼゼロの状態。とにかく売上を作らないと…現状打破するために新しいことを始めなければいけない…。そんな時にTikTokでのプロモーションが少しずつ始まり、思い切って運用を開始したのです。
正直、当時はTikTokの投稿方法も動画編集の知識もなかったため、すべて手探り状態でしたね。運用をはじめてすぐは上手くいかないことも多く、自己嫌悪とプレッシャーが重くのしかかりました。
売上が上がらない時期は、会社に行きたくなかった時期もあったくらいです。誰にも顔を見られたくなかったため、私だけ別の階に出社したこともありました。
ーそんな中頑張れたのは、どのような理由があったのでしょうか?
to buyを任せようと思ってくださった役員の三木さんの期待に応えたいという気持ちと、いい意味でも悪い意味でも責任感が強すぎたんだと思います。頑張れたというよりは、「なんとかやり切らなければ」と背負っているような感覚でしたね。
とにかくSNSが好き。それが「バズ」の理由
ーTikTokがバズった要因を教えていただけますでしょうか。
私自身、とにかくSNSやTikTokが好きだったからです。いちユーザーとしてSNSを利用するのが好きで、普段からTikTokだけで1日に5〜6時間ほど見ています。
仕事で取り組んでいるので「学ぶ」という視点も入ることもありますが、私は純粋にTikTokが好きで好きで仕方ないんです。これだけTikTokのプロモーションに関わっているのに、まだ世の中の消費者の視点で「おもしろいな」と永遠に見れてしまうんです。この感覚ががプロモーションに生きることが多く、to buyでも1番大切にしたいと思っています。
サイバー・バスの中でも、おそらく私が1番SNSを見ているし、きっと1番語れる!という自負があります。いわゆる「オタク」ですね。やはり「好き」という気持ちが大きな原動力となるため、TikTokでバズらせることができたのだと考えています。
また、このような背景があったため、役員の三木さんは私が「to buyを心から好きになってくれそう」と思っていたそうです。メディアに対する愛を持つことで、とことん注力することができる。そして、自ずと結果が付いてくるのです。
ー初めてバズったときの感覚は今でも覚えていますか?
初めてバズったときのことは鮮明に覚えています。「バズるとは、こういうことなのか!」という感覚は、SNSを運営している人にしか分からないなと実感しました。自分で考えて自分で投稿したものだからこそ、リアルな高揚感を感じられるのです。
ーバズった後、どのような戦略でセールスを行ったのでしょうか?
TikTokがバズった後はすぐにセールス資料を整えて、「これで仕掛けに行く」と、とにかくお客様先を走り回りました。
通常は営業さんにセールスをお任せするのがスタンダード。しかし、to buyの魅力を1番わかっている私が直接お客様に話すことに意味があると思い、営業さんと一緒に直接お客様先に足を運びました。
営業さんに「to buyを紹介する時間を10分でいいからもらえないか」といろんな人の席を回ってお願いしに行って、地道に泥臭く伝えていくことでたくさんの方が協力してくれたのです。
実際にアポに何度も同席することで自分の中でのセールストークもブラッシュアップされ、お客様からフィードバックをいただくことでお客様が今何を課題に感じていて、to buyは誰の役にたてるのか、それを自分で取りにいきました。
消費者のリアルな声を、すぐに次の投稿に繋げる
ーto buyの強みはなんでしょうか?
to buyの強みはリアルな本音であることと、戦略的なコメントコミュニティが作られることです。
多くのPRは決められた内容を決められた通りに伝えようとして、準備したものを言わされている感というのが残ってしまったりします。
to buyは商品を実際に使って、これがどんな言い方で言ったら「超いいから使って!」の興奮が伝わるか、この伝え方にとことんこだわって作っているので、視聴者に受け入れてもらいやすいんです。
その証にto buyはPRでもコメントがかなり多く入ります。「これ欲しい」「これ愛用してるけどまじでいい!」「私にあうかな?」など、商品を見てユーザーが感じたリアルな声が集まり、商品に対しての発話がto buyを起点として膨らんでいくのです。
またそのコメントを次のプロモーションに活かすことで、作られたものではなくて、生々しい本音のPRができる。それがto buyのこだわりであり、そのために視聴者が湧く投稿を重要視してます。
履歴書以上に価値がある、「SNSのプロフェッショナル」になれた
ー以上の経験を通して、どのような成長ができましたか?
「SNSのプロフェッショナル」と自信を持って言えるようになりました。SNSは、私のように日頃から見てる人はたくさんいるため、誰でも参入する余地があるんです。しかし、生き残っていくには、誰よりも熱中して取り組んで何かの1番になること、その熱中ができるというのが私の強みと気づきました。
私はto buyを任せていただき、1から試行錯誤した結果、to buyにしかない魅力を発信できるようになりました。そして「TikTokといえば、海野に聞くのがいいよね」と名前が挙がるようになったのです。
これは、履歴書以上に価値があると思っています。ペラペラの紙1枚に書くだけのスキルではなく、しっかり実績を残してプロフェッショナルになれた。このように成長させてくれたサイバー・バズには非常に感謝しています。
昔から人をサポートすることが好きだったので、頼ってもらえるのはとても嬉しいです。「一緒に考えたい」と言ってもらえたら、私は全力を注ぎますし、何よりも存在意義を感じられるので、SNSに関する相談はいつでもお待ちしています!
to buyの編集部で働くことを誇りに思ってもらえるように
ー今後の目標を教えてください!
目標は2つあります。
1つ目は、サイバー・バズの売上を大きく上げている事業の1つに、to buyの名前が挙がること。2つ目は、「to buyの編集部で働いてるの?すごいね!」と言われるような事業部にすること。
誰もが知っているメディアに携わることで、社員のご両親にも安心していただけますし、友人にも自慢できるでしょう。自分が働いている職場を誇りに思ってもらえるよう、尽力し続けます。
ー個人的な野望はありますか?
to buyにずっと携わり続けたいですね。プライベートも大切にしており、子どもや家がほしいと思っていますが、産休や育休を取得したとしても、必ずこの仕事をしたいです。to buyにはそれくらい愛着があり、この仕事が大好きなんです。
商品の魅力を最大限伝えられる“オタク”
ー求める人物像はどのような方でしょうか?
自分の言葉で商品の魅力を最大限伝えるのがうまい方と一緒に働きたいです。のめり込むほど好きなものがある人はオタク気質であり、魅力を伝えるのが上手な傾向にあるためです。
どんなものに対してのオタクでも良くて、たとえばジャニーズやアイドル、アニメなどで構いません。「好きなことなら3時間話せます!」くらいの熱量がある方が向いているでしょう。夢中になれるものを持っていて、なおかつ好きなものについて語れる人は、弊社の事業部にハマると思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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