Jiteraは、「『創る』の次の時代を創る」をミッションに、AIを活用したコンテキストプラットフォーム『Jitera』を提供するスタートアップです。世界中の優秀なエンジニアと最新のAI技術を組み合わせ、これまでの開発プロセスを根本から変えようとしています。
今回は、ソリューション本部でモダナイゼーションチームのマネージャーを務める向井さんにインタビュー。大手SIerで16年間、システム開発の最前線にいた彼が、なぜJiteraという新たなフィールドを選んだのか。その決断の裏にあった葛藤や、AIと共に「開発のデファクトスタンダード」を創り出す仕事の面白さについて、詳しく伺いました。
PROFILE
向井 久道(Hisamichi Mukai)Solution Division / Manager, Modernization Project Team
大手SIer2社で16年間、プログラマーからプロジェクトリーダーまで幅広く経験。特に通信業界や製造業の大規模モダナイゼーションプロジェクトに数多く従事。2025年に株式会社Jiteraへ入社し、現在はレガシーシステムの近代化を推進するチームのマネージャーとして、AIを活用した新しい開発プロセスの確立に挑んでいる。富山県からフルリモートで勤務。
「安定」を求めた転職活動。スタートアップへの疑念が“確信”に変わった瞬間
──Jiteraに入社される前は、大手SIerで16年間、多彩な経験を積んでこられたのですね。
はい。SIerとしては少し珍しいかもしれませんが、キャリアの最初はプログラミングから始まり、徐々に設計、要件定義へと範囲を広げ、最終的にはプレイングマネージャーとして技術と管理の両面を担うようになりました。特に通信や製造業の大規模システムのモダナイゼーションプロジェクトに多く関わる中で、技術的な解決策だけでなく、ビジネス価値を最大化する視点の重要性を学びました。この経験が今の業務にも直結しています。
──順調なキャリアに見えますが、なぜ転職を?
1社目から2社目への転職は、地元・富山での子育てを考えたUターン転職でした。それからしばらくして転機が訪れたのは、専門としてきたオープン系の技術とは異なるパッケージ技術チームへ異動し、大規模なプロジェクトをやり遂げた後のことです。会社からは、そのままチームの中心メンバーとしてさらに経験を積んでほしいと言われました。このままだと自身のキャリアが特定の製品にロックインされてしまうという強い懸念を覚え、改めて外に機会を求めることにしたんです。
──数ある企業の中で、なぜJiteraだったのでしょうか?
正直に言うと、転職サイトで最初にオファーが来た時は「スタートアップか、壮大な夢を語っているな」と思って一度閉じました(笑)。当時は安定志向でしたから。
ですが、「富山からのフルリモート」という条件が壁となり、転職活動が難航していたタイミングで3回目のオファーがJiteraより届きました。改めて事業内容を読み込み、「これが本当に実現されたら、とてつもなく面白いことになる」と感じ、初めて話を聞いてみることにしました。
特に惹かれたのは、「自社プロダクトを持っていて、それを開発に活用できる」という点です。面接で聞いた、ビジネスの文脈まで理解して最適な解決策を提案する「コンテキストプラットフォーム」というビジョンには、技術的な革新性と事業の大きな可能性を感じました。
──最終的な決め手は何だったのですか?
現場のエンジニアから「Jiteraはここまでできるが、ここからはできない」という率直な説明を受け、魔法の杖ではないが、開発を確実に変える力があると“腹落ち”できたことです。その瞬間、「組織が大きくなる前にジョインして、自分も中枢の人間として成長したい」と強く思いました。
もう一つ、英語学習の支援制度も大きかったですね。実は、英語に縁のない人生を覚悟しつつも、心のどこかで憧れを捨てきれずにいました。Jiteraでそのサポートを受けられると知った時、勝手ながら運命的なものを感じたのが正直なところです。
AIと共に創る「開発の新たな正解」。それがモダナイゼーションチームのミッション
──現在所属されているモダナイゼーションチームは、どのようなミッションを担っているのでしょうか?
私たちのミッションは、AIエージェントを最大限に活用した革新的なアプローチで、お客様の既存システムを現代的な技術スタックに移行し、ビジネス価値を最大化することです。
最大の特徴は、自社プラットフォーム『Jitera』をはじめとする様々なAIを戦略的に組み合わせ、圧倒的な開発スピードを実現している点です。例えば、既存システムのコード解析、要件定義の自動化、設計書の生成、テストケースの作成まで、AIが人間の作業を大幅に効率化し、プロジェクト期間を従来の半分以下に短縮することも可能になっています。
私たちは「AIを活用した技術的負債の解消」と「AIによる新たな価値創造」の両方を実現することを目指しています。
──フルスクラッチ開発とはまた違った面白さがありそうですね。
そうですね。フルスクラッチが「ゼロから新しいものを創る」のに対し、私たちは「既存の価値を活かしながら進化させる」ことが特徴です。
このチームならではの醍醐味は、「制約の中での最適解を見つける創造性」にあります。既存システムの複雑な仕様や運用制約を理解した上で、ビジネスを止めることなく進化させる。この高度なパズルを解くような過程で、技術力だけでなく、ビジネス理解力や調整力も磨かれるのが面白いですね。
AIが「暗黙知」を学ぶとき、開発現場の景色は変わる
──Jiteraのプロダクトは今後「コンテキストプラットフォーム」としての進化が期待されています。それによって、業務はどう変わりますか?
向井さん: モダナイゼーション業務は、質的に大きく変化すると考えています。その鍵を握るのが、これまでシステム化が難しかった「暗黙知」の扱いです。
どんな組織にも、ドキュメント化されていないルールや、特定のベテラン社員の頭の中にしかないノウハウが存在しますよね。例えば、「この処理は、A社のシステムに限り、必ずこの手順を踏む」といった慣習や歴史的経緯などです。こうした「暗黙知」が、意図せぬバグの原因になったり、新メンバーの立ち上がりを遅らせたりする要因になっていました。
コンテキストプラットフォームに進化したJiteraは、こうした暗黙知をテキスト情報として学習できるようになります。
──AIが、その会社独自の“お作法”を理解する、ということでしょうか?
向井さん: まさにその通りです。AIがプロジェクトの背景や文脈を深く理解することで、「このお客様の場合は、この機能を追加する際にこちらのDBテーブルも更新するのが“お作法”だな」といった、これまでベテランの“勘どころ”に頼っていた部分までサポートしてくれるようになります。
そうなると、私たちは「暗黙知」に起因するミスを防ぎながら、より戦略的で創造的な業務に集中できるようになります。AIが提案する技術的な最適解を、お客様のビジネスという文脈に合わせてカスタマイズし、組織変革まで含めた包括的な支援を行う。私たち人間の役割は、より高度な「技術とビジネスの橋渡し」へとシフトしていくでしょう。お客様にもっと高い価値を提供できる未来が来ると確信しています。
正解は一つじゃない。多様性こそが、Jiteraの成長エンジンである理由
──向井さんから見て、Jiteraはひと言で表すとどんな会社ですか?
Jiteraは「多様性から生まれる学習と成長の場」ですね。そして、その多様性こそがJiteraの成長エンジンだと日々実感しています。
様々な職種、経歴、国籍のメンバーがいるこの環境は私にとって初めてで、正直、最初はカルチャーショックの連続でした。これまでの現場では、経験豊富なリーダーが示す「唯一の正解」に向かって進むのが当たり前でしたから。しかし、Jiteraでは、自分が正しいと信じていた考えが、多様な視点に触れることで、ただの凝り固まった固定概念だったと気づかされたんです。
──「正解」の捉え方そのものが変わったのですね。
はい。Jiteraでは、そもそも「唯一の絶対的な正解」が存在しない前提で物事が進みます。以前の私なら、課題に直面すると毎回完璧な正解を出そうと一人で抱え込み、時間をかけていました。
でも今は、悩みがあればすぐにチームに共有し、それぞれの専門知識を持つ仲間から知恵を借ります。異なる視点がぶつかり合うことで化学反応が起き、一人では到底たどり着けなかった、より良い答えが見つかる。そのプロセスこそがJiteraの強みなんです。
この「失敗を恐れずに挑戦し、学びを共有するサイクル」が、個人の成長を促し、その総和が会社のプロダクトやソリューションの進化に直結している。まさに「多様性」がエンジンとなって会社を前に進めている感覚です。
──その環境で、マネージャーとして一番やりがいを感じるのはどんな時ですか?
多様な才能を持つチームメンバーが、それぞれの能力を最大限に発揮できる環境を整えられたと実感した時ですね。私の役割は正解を示すことではなく、多様な意見やスキルがスムーズに交わるように「交通整理」をすることだと考えています。
正直、問題が起きるたびに「大変だな…」と思うのが現実です(笑)。でも、後から振り返って、メンバーから「スムーズに解決できて助かりました」と言われたり、プロジェクトが滞りなく進んでいる様子を見たりした時に、「ああ、チームのハブとして機能できたな」と一番のやりがいを感じます。その循環が、最終的にお客様への価値提供に繋がると信じています。
未来の仲間へのメッセージ
──最後に、この記事を読んでいる候補者の方々へ、メッセージをお願いします。
Jiteraは、「技術で世界を変えたい」という想いを持つ方にとって、最高の環境だと確信しています。AIを活用したシステム開発には、まだ世界的なスタンダードがありません。つまり、私たちは今、まさに新しい技術領域の最前線にいるということです。
Jiteraがスタンダードを創ったと言われる未来を夢見ています。この夢を一緒に見ていただける人に、ぜひJoinしていただきたいです。
技術で世界を変えたい方、業界の新しい標準を一緒に作り上げていきたいという方。そんな仲間と一緒に、AIが切り開く未来の扉を開いていきたいと思います。皆さんとお会いできる日を、心から楽しみにしています。