カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセス部
製造業チーム チームリーダー
中町 佑介(Yusuke Nakamachi)
新卒で地方公務員として江戸川区役所に勤務し、地域コミュニティ振興、区広報番組制作などを十数年にわたり経験。その中でパラスポーツ振興に従事したことがきっかけで、2017〜2021年に東京都オリンピック・パラリンピック準備局(都庁)に出向し、東京2020パラリンピックに向けたパラアスリートの発掘、育成事業などを担った。パラリンピックをやり遂げ今後のキャリアを考える中で中高の同級生であるゼロボード代表取締役の渡慶次 道隆から誘いを受ける。ゼロボードのミッションに共感し、2022年4月カスタマーサクセス(CS)としてゼロボードにジョイン。現在は、CSの製造業チームのチームリーダーとして、チームのマネジメントだけでなく、自身も食品製造業、鉄鋼製造業、専門商社を中心に算定支援を担当。趣味は、スポーツ(ゴルフ、フットサル等)、格闘技観戦、音楽LIVE・フェス参戦。東京都出身。
全くの領域違いからの転職にも関わらず、住民の方々に丁寧に寄り添ってきた公務員での経験を、見事にCO2の算定支援に昇華している中町さん。さらに、パラスポーツ振興の中で学んだアンコンシャスバイアス(※1)について全社向けに研修会を開くなど、これまでの経験を新しい切り口でゼロボードに還元してくれている彼から見たゼロボードのCSとは?
これまでの実体験から感じたことをたくさん語ってくれました。
公務員という独特の環境しか知らない自分が、スタートアップで通用するのか不安しかなかった
40歳を目前にして、働き盛りの年代である僕が社会に何を返していくのかを考えていたところに、複数の同級生から声をかけてもらって、その一人がゼロボード代表の渡慶次さんでした。どの仕事も社会課題の解決に寄与できる魅力的な内容でしたが、自分にとって最もチャレンジとなる環境がゼロボードだと思い、エントリーしました。
また、姪と甥が生まれたことはゼロボードへ転職する決断に至った大きな理由の一つになりました。彼女たちがこれから100年生きると考えた時に「より良い環境を残しておきたい」と思いましたし、自分が働く組織の提供するサービスが、社会にどう役立つかをより強く意識しました。
自治体時代に関わってきた、社会のために一生懸命に地域で活動している方々を思い浮かべ、僕もこれから地域や子どものために動くおじいちゃんになりたいなと思ったんです。
公務員という独特の環境しか知らない自分が、民間で、しかもスタートアップで通用するのか入社前は不安しかありませんでした。まだまだ至らないところはあると思っていますが、公務員としてのキャリアが活きる場面も想像以上にたくさんあったというのが実感です。ガラッと業務内容が変わり「転職みたいなもの」と言われる公務員の部署異動も複数回経験していましたし、誰一人知らない都庁に出向した経験もあったので、新たな環境やカルチャーに飛び込むことへの耐性はあったように思います。
そして、「目の前の住民のために働く」というのが公務員なので、振り返るとある意味ずっと「カスタマーサクセス」に取り組んでいました。そこで形成された社会人としての根幹みたいなものが、思った以上に役に立つことがあると感じています。
CSは日々変化する状況の中で、常に「その時点での最適解」を見いだして、それを更新していく仕事
CO2排出量算定・可視化や脱炭素経営はまだまだ正解が無かったり、お客様ごとに目指す先が違いますよね。取り巻く状況も日々変化しますので、ゼロボードのCSは「その時点での最適解」を見いだして、それを更新していく仕事だと僕自身は捉えています。
一方で、当然のことではありますが、算定支援で相対する実務担当者の方々は、取り組んでいることについての確実性や、正解に近いものを求めているのも事実です。そういった状況下で、安心し納得していただきながら、継続的に算定、可視化して削減していく、それを企業の強みに転嫁していくという本質に繋げるために、担当者様だけでなくお客様の組織全体の理解を得ることが肝要になります。企業が脱炭素に取り組むのは、コストもリソースもかかり、苦労が伴います。だからこそ、そこに向き合う人たちが、評価され、利益を得ることのできる世界に変えていきたいんです。
大手食品会社で長年にわたり環境・サステナビリティ業務に従事されていたゼロボード総研(※2)の石森さんが「脱炭素経営って波乗りみたいなもので、これから先どんな波が来るか分からないけど乗りこなせるように準備しておくことが必要」とよく言ってくれています。これをお客様に理解していただくには、ゼロボードのCS、そして個人としての説得力が必要です。そこに至るのは簡単ではありませんが、挑むのが醍醐味でもあります。勉強し続けることも大事ですし、チームとして成果を出せるようにすること、その体制を作ることが僕のやるべきことです。メンバーが補完し合う関係にしたいですね。
自分の枠を超えて染み出して働きたいメンバーに支えられている
CS全体で言うと、公務員だった僕も含めて多様なバックボーンを持ったメンバーが集まっていて個性豊かな部署です。そして社会や他者の役に立つことにやりがいを感じるメンバーが多いですね。
2月にチームが再編されて各自の役割はある程度はっきりしているのですが、周りのメンバーがやっていることにも関与したい、助けたいというマインドが大きく、みんなどこかで染み出して働こうという意識が強いと感じます。
他にはみんなが意見や信念を持っていて、割と各自がそれをしっかり表現しています。それを集約していくのが難しい時も正直ありますが、これは嬉しい悩みです笑
それに耳が痛いこともちゃんと言ってくれるメンバーが多くて助けられています。
今年の夏はなぜか白Tに黒パンツコーデが社内で流行笑。一番右が中町さん
パラスポーツに人生観も価値観も更新し続けてもらっている
実は、僕個人に壮大な目標はありません。もちろんゼロボードをもっと良い組織にしたいですし、多くのお客様に使っていただきたい。気候変動という人類共通の課題に打ち克つ一翼を担いたいという想いは強く持っています。それは今の自分の立場から、今やるべきことに謙虚に取り組んだ結果としてついてくるものだと思っています。まだまだ学ぶことはありますし、CSとして、人間として、日々成長していくというのが僕の目標です。
これまでの環境問題との接点で言うと、江戸川区役所の広報課にいた頃、当時公表されたばかりのIPCC第4次報告についての基調講演を取材したこともあって、15年近く経って今の仕事に繋がったのには驚きました。
僕が関わってきた社会課題解決の話では、やはりパラスポーツ振興です。「障がいのある方は健常者と比較してスポーツに出会う機会も出来る環境も圧倒的に少ない」という社会課題の解決に取り組んでいました。そうすると「共生社会」というテーマに必ず繋がっていくのですが、特に印象に残っているのが水泳パラリンピアンの河合純一さんから聞いた「共生社会というのはミックスジュースではなくフルーツポンチ」という言葉です。
すりつぶして一つのジュースになるのではなく、それぞれの食感や色や味わいが残った状態で同じ器の中で混じり合ってるのが共生社会ということなんですが、共生社会についてこんなに腹落ちした言葉はありませんでした。他者や自分の個性をすり潰してジュースにしないこと、フルーツポンチという社会全体の味や見栄えを損ねない食材であること、両方を意識しています。
2016年から現在も関わりを持っているパラスポーツに、人生観も価値観も更新し続けてもらっている感覚です。「フルーツポンチ」という多様性のあり方をゼロボードでも体現できるといいなと思っています。
中町さんが講師を務めたアンコンシャスバイアス(※1)についての全社研修会。実体験をもとにクイズを交えながら分かりやすく解説してくれた
謙虚に学び、自らが柔軟に変化できる人がゼロボードにフィットする
ゼロボードでは、脱炭素やESGの専門的な知見、PM経験、SaaSのCS経験をお持ちの方は言うまでもなくスキルを存分に発揮してもらえると思います。でも僕はどれも無かった状態で入社しているので、入社後にどんなスタンスで働くかということの方が重要だと思っています。「自分もそうありたい」という想いも込めてになりますが、新たな学びに貪欲な人、学んで終わりではなく、それを続けられる人と一緒に働きたいなと思います。
仲間が増えればその分価値観も多様になりますし、脱炭素やESGを取り巻く状況も日々変化し続けています。その変化に対応できるよう、謙虚に学んで自らも柔軟に変化できる人がゼロボードにフィットすると思います。我こそはという方がいらっしゃったら、お客様を成功に導けるように一緒に頑張りましょう!
私たちの企業理念は「気候変動を社会の可能性に変える」。企業の脱炭素化の取り組みを下支えするとともに、その取り組みを事業機会に変えていけるよう全力を尽くしていきます。
ゼロボードでは随時採用中です。ご興味をお持ちいただけましたら、Wantedlyからお問い合わせください。お待ちしています!
(※1)アンコンシャスバイアス:無意識に“こうだ”と思い込むこと。「無意識の思い込み」とも訳されている。
https://www.unconsciousbias-lab.org/unconscious-bias
(※2)ゼロボード総研:2023年8月に設置した、サステナビリティ経営における国内外の動向の把握とリサーチ、企業向けのコンサルティングを専門に提供する社内シンクタンク
プレスリリース:https://www.zeroboard.jp/news/1865