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【インタビューVol.1】中国からのインターン生に日本で感じるジェンダーの問題を聞いてみた!

はじめまして!ジェンダー学を専攻するインターンです

東京外国語大学大学院の中国人留学生です。現在、一般社団法人パートナーシップ協会のインターンとして活動をしています。大学院では、日本の現代文学の同性愛表象を研究しています。趣味は旅行やスポーツジムに通うなどアウトドア。コロナ以降は、映画鑑賞や家のインテリアなどを楽しんでいます。

大学院で「同性愛」を専攻にした理由は、性に関することは、特にアジア圏でなかなか公的な場所で口に出しにくいテーマでありながら社会課題であり、取り組むべき必要があると感じたからです。

大学一年生の時、ボランティアとして東京レインボープライド2017(※上写真)に参加し、性的マイノリティーの権利や社会現状について理解を深めました。

『東京レインボープライド』は、LGBTQをはじめとするセクシュアル・マイノリティの存在を社会に広め、「"性"と"生"の多様性」を祝福するイベントのこと。特定非営利活動法人 東京レインボープライドが開催し、毎年多くの参加者で盛り上がりを見せています。


一般社団法人パートナーシップ協会でに働く理由

今までスターバックス社でアルバイトをしてきました。大学では『文学✖️ジェンダー』を研究してきましたことから、ジェンダーの研究を活かすことができる仕事を選びました。特に、一般社団法人パートナーシップ協会の「企業にジェンダー知識の教育を提供する」という事業内容に高い関心を持ちました。

これからやりたいこと

一般社団法人パートナーシップ協会の知名度を高め、企業と社会から事業内容へ関心を持てるように努めていきたいです。

SNSでの広報活動を中心に、記事のテーマやコンセプトについて斬新で面白いアイデアを提案したいと考えています。

最終的には、ジェンダーの知識がいかに経営に直接影響を与えているかを、企業側に理解をしてもらい、働き手も経営者もハッピーな状態を目指していきたいです。例えば、男女の昇給格差や男女平等の雇用環境が多くの経営者に浸透していることによって、社員の幸福度の向上や仕事のパフォーマンスに好影響です。女性の社会進出が進み、男性の育児参加も増えることができることは、働き手だけではなく経営者にとっても企業にとっても長い目で見て高利益です。

企画活動を通して、社会において人々がもっとジェンダー問題に関心を持ってほしいと思っています。例えば、20代は「ジェンダー」「ダイバーシティ」という言葉を耳にしたことがある人が多いですが、必ずしも理解が浸透していない年代もあると感じています。ジェンダーをひとつの”教養”として広げていきたいと思います

ジェンダーは、もっとも普遍的な視点です。例えば、就職活動の面接に、女子はパンプスを履かなければならない、スカートだと採用されやすい、など様々なバイアスが就職活動にも影響を与えています。日常生活や仕事上でしぐさや服装や言葉遣いが、「女だから」「男だから」という無意識のバイアスに囚われていることが少なくありません。こういうバイアスがそもそも「ある」こと自体に気づく人はまだまだ少ないと感じています。誰もがもっと自由に生きるためには、このようなジェンダーバイアスが少しでも変わってほしいと思うし、そのために今できることをしていきたいと思っています。


海外からの見た日本のジェンダー問題

ジェンダー問題における日中の違いは、ジェンダー指数2021(※)を引用すると、差が少ないことがわかります。ただし、カテゴリー別から明らかな差異が見られているのが事実です。

日本は、女性の健康と教育に関する指数がほぼ満点に近く問題がないと言えます。一方、中国は経済と政治のレベルが日本より高いですが、女児や女性の健康と教育の水準がまだ低いのが問題です。


(2018in上海外灘)

かなりショックだったのは中国の「出生時男女比」です。日本は世界1位でしたが、中国は156位でした。これは、農村地域にまだ根強く残る男尊女卑の価値観によって、女児堕胎が多く行われていることが原因です。

一方、「経済」分野では、日本は117位で、中国は69位でした。特に賃金格差は大きく日本83位、中国6位、技術職に就いた女性の数に関しても、日本105位、中国1位と日本が非常に遅れていることを知り、ショックでした。

同じ東アジア圏のなかでも違いが生じる、ということの背景については話しても途切れないほど多いのでここでは割愛しますが、簡単にいうと、中国は都市と農村の間の経済格差に因んだものです。日本は、日本の市場と企業に作られた、「女は内、男は外」というシステムが機能していた結果でしょう。既存の社会構造、歴史を含めた様々な背景が関係するため一概には言えませんが、ひとつひとつを考え議論をし見直していく必要があるでしょう。

ジェンダー問題について、海外からの視点では興味深い点がたくさんあり、議論する価値があります。日本の職場環境は、まだどの性にも優しいとは言えないけど、中国と比べると、若者のワークライフバランスの満足度が高いところに惹かれています。そのため、私は卒業後に日本で就職することを決めました。これからも、日本の働き方をジェンダーという視点から積極的に調査・研究し、社会に貢献をしていきたいです。

まとめ

日本はG7国であるにも関わらず、圧倒的に不平等なジェンダー構造が見えることを不思議に感じます。

世界的なジェンダーギャップの解消にかかる時間は135年という言い方もあります。しかし、世界的に注目が高まっている取り組みのひとつとして、日本でもしばしばジェンダー平等について議論が活発に行われていますが、まだまだ状況に変化はありません。(むしろ後退しているという話もありほどです)

アジア唯一の先進国である日本は、いつかジェンダー問題が解決されることを皮切りに、アジアの男女平等を実現することを願っています。


(大学のゼミ合宿)

(北京 in少年作家「子尤」のサロン)

※参考資料 https://jp.weforum.org/reports/global-gender-gap-report-2021

※ジェンダー指数2021 https://www.gender.go.jp/kaigi/renkei/kikaku/52/pdf/1.pdf

~一般社団法人パートナーシップ協会では一緒に働く仲間を募集中!~

詳細 https://www.gb-work.or.jp/recruit

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