上司「この文章書けるなら、コラム書いてみます?」
私「!??!??」
早すぎるタイトル回収ですが、これは入社3週間の私と上司の会話です。
皆さんはじめまして。ついこの間まで大学の卒業論文を書いていたのに、入社3週間にして求人メディアのコラムを書くことになりました。どうも新入社員です。
このコラムでは現在新卒採用に向けて就職活動中の方、ビークスに少しでも興味のある全ての方に向けて、まさにこの4月に新卒入社した私が自身の経験を発信させていただきます。
3月に大学を卒業し、晴れて社会人に。これまでのんびりと過ごしてきた学生生活とはまるで違う、私のバリキャリ凄腕ディレクター人生がいよいよ幕を開ける…!
と思っていた時でした。上司から、コラム書いてみます?と言われたのは。
これはデザイン知識もない、絵心もない、もちろん社会人経験もない、ただの新人が上司の突然の一言によってコラム担当者になったお話です。
あ、もちろん最終的にはバリキャリ凄腕ディレクターになる予定ですのでご安心を。
今回は第一話ということなので「社会人奮闘記」とは何か、そして私がこれを書くことになった経緯をご説明したいと思います。
と、その前に、少しだけ自分のことについて紹介させてください。大学で英米文化を専攻していた私は、イベント業界はもちろんのこと、デザインについても全くの未経験でした。そんな私がビークスに興味を持ったのは「好き」を諦めなかったからです。7年間バンド活動をしていたこともあり音楽ライブや音楽フェスをはじめとするイベントがとにかく好きで、「空間」や「体験」を通して人に感動を届ける喜びと楽しさも知っていました。しかし、就職活動はあくまでも「仕事」を探さなければいけません。私は福利厚生や働き方に気を取られ、「好き」とは切り離して就職活動をしてしまっていました。様々な企業の説明会などに参加を続けていたある時、フリーで写真家をしている友人の言葉を思い出したのです。
「好きなことって結局やる時が来る。未練が残っていないならそこまで好きじゃなかっただけ。」
おいおいおい、就活生にそんな辛辣な……と思いつつ、その会話をしてからすぐ、「未練がないわけないじゃないか!」と単純な私はイベント業界の企業を探していました。
先ほど書いたように、私がイベントを好きになったきっかけは音楽ライブ。実際にライブの設営に立ち会えるようなエンタメ業界や音楽業界の方が向いているのでは?と考えたことももちろんありました。
もし音楽業界に入れたとしても大好きな音楽フェスの日がちょうどお仕事…という事態になりかねません。空間を自分の手で作り上げるのは好き。だけど音楽に対してだけは、関係者ではなく一人の私という個人でいたいという願望もありました。そのため、あくまでもエンタメではないイベント業界で絞っていったのです。そうやって就職活動を進めた結果、空間だけでなくその先の想いを届けるビークスに興味を持ち、入社することに決めました。現在はディレクターとして勉強の日々。様々な研修課題に取り組みつつ、このようにコラムを書いています。(???)
さて、私の自己紹介が終わったところで、この「社会人奮闘記」というコラムを書くまでの経緯についてお話しします。弊社では入社後すぐ展示会設営現場の見学という研修があるのですが、その際に新入社員は課題として現場レポートを提出します。上司からの指示は「見たものや学んだこと、わからなかった事柄や単語をレポートにまとめてください」というシンプルなもので、内容の縛りは特になく形式も自由とのことでした。元々文章を書くことが好きな私にとって「形式自由」という言葉ほどワクワクするものはありません。自分らしいレポートにするぞ!と意気込んだ私は、先輩方の印象的な言葉や現場での動き、自分の当時の感情を盛り込んだ物語にまとめました。
そしていよいよレポート提出日。最後の仕上げや段落の確認を終えたときでした。同期の他のメンバーが先に提出したものを見て、何とも言えない嫌な予感がしました。その同期のレポートは写真を多用しており、学んだ用語の説明と現場での用途が綺麗にまとめられていたのです。そう、私のレポートとはまるで別物でした。
ではここで現場レポートの目的を再確認しましょう。私たち新入社員はある程度座学を終えてから展示会に行くため、レポートを書くことは学んだことの復習も兼ねています。そして上司にとってこのレポートは教えたことが新入社員にしっかり伝わっていたのか、解釈に相違がないかどうかを改めて確認し修正するためのものでもあります。一方で私のレポートはどうでしょうか。縦書きの物語は目次から始まり(イキってこだわりました)、上司の台詞や感情の変化などの情緒的な描写が多く含まれており、学んだ単語や知識は数個しか出てきません。レポートの目的を忘れないように今後の課題や新たに学んだことも組み込んではいるものの、本来の指示を無視したみたいになってしまったのです。あ、やらかしたかもしれない。求められているものとは程遠いレポート(笑)を提出してしまい、正直怒られる覚悟もしていました…。
ところが怒られませんでした。むしろ「面白い。」というありがたいお言葉をいただきました。入社してからこれほど嬉しかったことはありません。(入社3週間)
なぜ私は褒められたのでしょうか。クリエイティブにおいて「前例のないこと」に挑戦することは必要不可欠とされていますが、それを本来の目的を無視して行ったことが逆に良かったのでしょうか。(自画自賛)
レポートを提出してすぐ、上司からこのように言われました。
「その文章を書く意欲と個性を大切にしてほしいし、仕事でも活かせることをしてほしい。」
つまり上司に評価されたのは、個性を発揮するという姿勢でした。上司は私のレポート(笑)を見ながら少し考えてこう言いました。
上司「ビークスってこういう求人メディア向けのコラムがあるんだけど、この文章書けるならコラム書いてみます?」
私「!??!??」
上司「……書いてみます?」
私「……書いてみます。」
ええ、分かります。面白い上司をもちました。右も左も分からないド新人に、求人メディアのコラム執筆を任せる上司がいますか。(弊社にはいたようです)
どうやらビークスでは、仕事に入社歴や経験などは関係なく、たとえ何も分からない新入社員であっても、今の実力でできることを見てもらえる。そして同時に挑戦する機会とチャンスが生まれる会社なのだということを入社3週間にして実感しました。
これからは、社会人奮闘記という形で一人前のディレクターになるまでにビークスでどんな挑戦ができるかをお伝えしたいと思っています。私にとってこのコラムはその挑戦の第一歩なのです。また、この連載を通して、もちろん私の新たな学びや成長の記録もしていきたいですね。将来的には1000万円を、いや5000万円を、いやいや社内でもトップの大規模案件を動かすバリキャリ敏腕ディレクターになる予定なので、それまでの様子を見守っていただければ幸いです。言うまでもないですが、現在はまだまだ研修中のド新人です。入社して間もない今だからこそ書ける内容を、ありのままの自分の言葉で綴っていけたらと思います。これからどんな内容を書いていけるのか私自身もすごく楽しみです。
人生の第二章が始まり、新しい環境でこんなにもすぐに新しい挑戦ができていることは決して当たり前ではないと感じています。この貴重な機会を自分の成長に繋げられるよう、コラムも他のお仕事も精一杯取り組みます。そしてこの連載が多くの就活生の、そして将来ビークスに入社する方の参考になれば、それ以上の幸せはありません。
記:2025年 新入社員 ディレクター A.Y