武田 拓郎's Wantedly Profile
株式会社ウェルコム, 代表取締役専務
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こんにちは!株式会社ウェルコムの専務取締役をしている、武田 拓郎と申します。
IT、DX…今流行りのワードで開発業界は盛り上がっていますが、皆さんはどのように思いますか?2024年問題、慢性的な人手不足等...さまざまな要因が重なり、業務の効率化が早急な課題点となっています。ITの効果を期待する企業が、今まで以上に増えていることも事実です。
私たちもまた地方のいちIT企業として、その期待に応えるべく日々邁進しなければならない意識で、業務と向き合っています。今回は初めてのストーリー投稿ということで、ウェルコムという会社が目指すものについてお話したいと思います。
ーー なんとなくが”あたり前”に変わったプログラミング。書くことも話すこともできるエンジニアに。
今の会社そのものは、私の父が設立しました。父の影響もあり、地元山形の大学で情報系の学部に進学しましたが、正直なところ「なんとなくあたり前」という気持ちだったのを覚えています。お恥ずかしい話なのですが、真面目に勉強していたわけでもなく…(笑)
プログラミングを学んでいたこともあり、経験を活かせる職につきたいという思いだけでエンジニアに。学んでいて「プログラムを書くだけで終わってしまうのは、性格的に向いていない」ということに気づいたので、システム導入〜納品まで一通り経験できる会社を探しました。
結果、主に行政向けのシステムを開発していた他県の会社に就職。サポートエンジニアとして数年勤務しました。業務SEとして、顧客側の担当者の問い合わせ対応や、システムのバージョンアップ、要件定義など、本当に幅広く担当していましたね。
ーー システムの先には、必ずユーザーの存在がある。ユーザーにとっての安心材料は、信頼できる人からの言葉。
当時とても尊敬していた先輩がいました。その人は私の教育係を担当してくれていたのですが、仕事とは何かという部分から、仕事の流れを含めて、すべて先輩から学びました。
先輩のすごさといえば、ここぞとばかりに顧客の心を掴みに行くところ。「お客様にとって、こちらの事情は関係ない。一方で私たちも、お客様のことをシステムレベルでは理解できない。だから、鵜呑みにせず背景を聞いて、他の方法がないか探りにいくことこそSEの価値なんだ。」
僕自身も顧客の要望に「対応できない」と回答した時に、「なんでできないんだ」と怒られたことがあります。その時は先輩が間に入って、「なぜそれが必要なのか、そうであればこの方法で対応できそう」と淡々と説明していくんです。そしたら顧客も納得してくれて。僕の時と正反対の反応でした。
顧客にとっての最大の安心材料は、”自分をわかってくれる相手からの言葉”という、僕にとって新しい哲学が生まれた瞬間でした。
ーー 1度目の転機は、3年目に経験した挫折。失敗と恩人から、システムよりも大切な”人への温かみ”を学ぶ。
入社して3年目、ちょうど仕事ができるようになって自信がついてくる頃。そんな時に私は大きな失敗をして、顧客に迷惑をかけることとなります。この時ばかりは先輩からも、修羅のような形相で注意を受けました。
先輩にフォローしていただきなんとか乗り切りましたが、先輩も含めて上長に指摘されることとなります。「武田さん(私)の責任は、上司であるAさん(先輩)の責任でもある」という上長からの言葉に、社会人としての責任を痛感し、人を育てる大変さ・自分が発生させてしまったことへの罪悪感に苛まれます。
ですが、ここでも先輩の態度は変わりませんでした。先輩からかけていただいたのは、「ミスの経験があったから、今後はミスをしなくなるし、仕事に対して真剣になれると思う」という言葉。私は本当に救われましたし、先輩からの”温かみ”を一身に浴びることとなりました。
ーー 会社を継ぐ選択の先で突きつけられたのは、コロナを通じて浮き彫りになった結びつきの弱さ。
父の会社を継ぐことは、当時はまったく考えていませんでした。当時私自身は、前職でキャリアの限界値が見えてしまい、モチベーションが下がっていた頃。父としても後継者を探している段階で、「会社をやってみないか」と言われ代表を目指すことに。とはいえ、なんとなくという気持ちもなかったとは言えません。前職の経験を活かして、2〜3年は父のもとで現場の業務を担当していました。
そこで私は、コロナを体験することとなります。地元の宿泊施設もコロナで大打撃を受けました。するとどうでしょう。地域間の結びつきは疎遠になり、地方の元気はどんどんなくなっていきました。
どういうことか。日本はいわゆる資本主義で、企業としても従業員がいる以上、衣食住を確保することは当然。その中でいかに利益を上げるか、「自分たちの技術は、自分たちの利益のために独占する」という考え方が普通だったわけです。これがコロナを経て、独占している状態ではないということに気づかされます。ゼロゼロ融資などでなんとか一時的に耐え忍ぶことが出来ていても、増えていく倒産企業はあとを絶ちません。自分たちだけでどうにかできる状態ではなかったのです。
ーー どんなに画期的で最先端なシステムも、人の温かみには敵わない。
コロナによる大打撃を受け、多くの企業が倒産へと追い込まれました。その一方で、ライバル同士にもかかわらず手を取り合い、ともに乗り越えていく企業がいたのも事実です。
私自身がその光景を間近で見て、いち企業という視点に立つのではなく、地域全体でどう生き残っていくのか。協業することで、エンドユーザーが喜ぶような価値を作っていく。ここに本当の価値があると考えました。「私たちが目指しているのは、地域活性化だ」と思ったのです。
ーー 地方がITを楽しみ、より強い結びつきが生まれるための”仕掛け人”になる。
では、「地域活性化」という目標を掲げたとして、私たちに何ができるでしょうか。さまざまなアプローチがある中で、私たちの場合はITを拡めるということにたどりつきました。
例えば、情報が集まる東京都などの都心部では日々新たなサービスが展開・紹介され、業務のバージョンアップが目まぐるしく進んでいるのではないでしょうか…。ITを活用できる人材も豊富にいることが、IT化が進む大きな理由です。
一方、山形など東北地域に目を向けるといかがでしょうか?現場と伴走する私たちの目からすれば、IT化はまだまだ進んでいません。それどころか、ITという言葉に心理的なハードルを抱えてしまい、一歩を踏み出すことができない企業も少なくないのです。
私は地方企業の姿を見て、”山形県という地方が、ITをどこよりも楽しむ県”になることができたのであれば。山形県はもちろんのこと、周辺地方もさらに盛り上がると考えています。そのためにも、企業がITに触れる機会をまずは増やしていく意味で、ユーザー目線のシステムをこれからも創り上げていきます。
“山形をはじめとした、東北地方のまちづくり”という言葉が、一番しっくりくるかもしれません。
ーー 恩人を思い出しながら、メンバーにとっても成長できる環境作りを目指す。
あの時、私と真正面からぶつかってくれた先輩には、本当に感謝してもしきれません。私自身も成長できたからこそ、優しいだけではなく時に厳しく、恩人である先輩に習って接していきたいと考えています。
何より、『ユーザーのために』という想いさえあれば、経験なども必要ないと思っています。だって、IT×まちづくりを行っている会社ですから。システムの先には必ずユーザーであるお客様がいて、そのお客様がいるからまちが成り立っているわけです。
ウェルコムのこの考え方に共感してくれる人と、ぜひ面談でお話したいと思っています。
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