社長にとって、みなこし商会とはどんな場所なのか。
就任から半年が経ち、南越社長に率直に聞いてみました。なぜこの会社を引き継いだのか。ベトナム人スタッフとの仕事は、どんな景色を見せてくれているのか。言葉を選ばず、思ったことをそのまま話していただきました。
「感謝と恩返し」が、この会社を引き継いだ理由のすべて
「なぜこの会社を?」と聞くと、南越は少し間を置いてから答えてくれました。
従業員、お客さん、地元、そしてリユース・リサイクル業界。自分がこれまで関わってきたすべての人たちへの感謝と恩返しをしたかった、と。
大きな理念を語る前に、まず「人」への言葉が出てくる。それが南越という人間の輪郭を、一番よく表しているように感じました。
リユース・リサイクルという仕事は、派手ではありません。目立ちません。それでも誰かがやらなければ、地球の資源は減り続けます。地域の廃棄物は溜まり続けます。みなこし商会がこれまで積み重ねてきたものを、次のステージへ連れていく。そのバトンを受け取る覚悟が、就任を決めた理由でした。
今、会社はどんなフェーズにいるのか
「成長期から仕組み化直前、でも立ち上げ期にも近い状態です」と南越は表現しました。
一見矛盾しているように聞こえますが、これがいちばん正直なところだといいます。現場は動いています。売上も上がっています。でも組織としての設計図は、まだ白紙に近い部分が多いのが現状です。
「意見の対立も起きると思います。でもそれでいい。みんなの意識と目標をまとめながら、やりたいことをやりたい形に作っていける自由がある。それが今のみなこし商会の一番の面白さだと思っています」
集客設計前のプラットフォーム初期。価格競争から脱出する直前。南越がそう表現した今のフェーズは、ある種の「創業期」でもあります。何もないから不安、ではなく、何もないから何でもできる。そういう場所に今、みなこし商会はいます。
ベトナム人スタッフと働く、という選択
みなこし商会の現場スタッフの多くは、ベトナム出身です。
南越がベトナム人の雇用に目を向けたのは、自身のルーツが関係しています。ただそれだけではなく、実際に一緒に働く中で感じたことがあるといいます。
「仕事に誇りが強い。なんでもできると自信を持っている。仕事が早く、疲れない、よく動いてくれる。そして楽観的で、辛い仕事でも楽しい雰囲気があります」
言葉より先に動く。困ったときも笑顔が出る。文化も言語も違う中で、一緒に汗をかく時間が積み重なると、それが信頼になっていきます。
日本人スタッフはまだ少ない状況です。だからこそ新しく入る方には、最初から「教える側」ではなく「教えてもらう側」でいてほしいと南越は言います。彼らから学ぶことは、間違いなくたくさんあります。
「ここで働くことへの感謝を、会社の成長で返したい」
南越がそう言ったとき、従業員やお客さんや地元への感謝という最初の言葉と、きれいに重なりました。
この方の動機は、最初から最後まで一貫しています。それだけは確かだと感じました。
後編では、南越社長が「足りない」と感じていること、求める人物像、そしてオフの過ごし方まで、もう少し踏み込んだ話をお届けします。