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こんにちは、MENOU 採用担当の岩田です。今回は、MENOUの開発部門の中から、これまでのキャリアの中で画像処理エンジニアとして、製造業向けの検査装置やシステム開発に携わっていた3名のエンジニアの方にスポットライトを当てた内容をお届けします!記事をお読みになる方の中には近しいバックグラウンドの方もいらっしゃるのではないでしょうか。是非ご覧ください。
画像処理エンジニア経験者がMENOUにジョインした理由
ーーまずお三方の経歴とMENOUにジョインした理由、主な業務内容を教えてください!
藤:これまで一貫して製造業関連の開発を経験してきたのですが、直近勤めていた会社では半導体関係のメーカー向けに組み込み機器やカメラ、画像処理技術を利用した外観検査アプリケーションを開発していました。その中でも、AIと外観検査を組み合わせたアプリケーションの需要が高まってきているのを感じ、今後伸びていく分野だと思っていました。MENOUのことは業界のことをいろいろと調べていた時に知りました。そこから興味を持って、無償トライアルで検査AI MENOUを使ってみたところ、UIやタスクコネクションなどユーザーの希望に沿った造りに惹かれて、素直に自分もこんなプロダクトの開発に関わりたい、と感じて2022年の秋に入社をしました。
入社当初は開発メンバーも多くなく、割と幅広く開発に携わっていましたが、現在は安定化基盤開発チームの責任者として、テスト体制の構築や既存機能の安定化・高速化を推進しています。
高田:私は自動車業界向けの3D検査装置のソフトウェア開発を経験した後に、国内メーカーにて生産技術として画像処理を活用した検査工程の自動化に取り組んできました。MENOUの選考プロセスに含まれている技術課題とそのレビュー会では、MENOU側の技術力の高さを実感するとともに、自分のスキルがマッチしているかどうかも見極めることができました。また、実家のある富山県からフルリモートで働けること、そしてプロダクトの面白さや検査工程に対する課題感に共感したため、MENOUに2023年末にジョインしました。
現在はカスタマー開発チームに所属しており、お客様やCS側から頂いた要望や課題をもとに製品への機能追加開発をしています。またお客様からお問い合わせ頂いたご質問などへの技術サポートも担当しています。
中川:私はMENOUが3社目になりますが、1社目は銀行のシステム開発を行うSIer、2社目では10年ほど食品向け検査装置の開発に携わりました。前職ではAI技術を使った検査システムの開発もしていたのですが、高田さん同様に入社前のレビュー会を通してMENOUがサードパーティ製も含め新しい技術を積極的に利用していることを知り、これまでの経験を活かしつつ、さらに新しい技術も取り入れながら成長できる環境だと感じました。
MENOUでは新規サービス開発チームで、ユーザーにとってより使いやすく便利になるよう日々新規開発に携わっています。
開発部門のチーム構成
経験者から見た従来の画像検査システムと検査AI MENOUの違い
ーーMENOUに入る前から検査装置や検査システムの開発を経験されている皆さんからみた、検査AI MENOUの特徴はなんですか?
製造現場での実運用を重視して開発が進められている
藤:MENOUのメンバー全員が「プロダクトを作って終わり」ではなくて、「使っていただいてなんぼ」という考えを重視していると思っています。そのため、いかに現場のユーザーが使いやすいかが重視されているプロダクトなのかなと。一方で、お客さんからの「こういった機能が欲しい」という要望にも対応し、多機能でありながら使いやすさを保つよう、試行錯誤して開発を進めています。
高田:生産技術として検査装置を設計していた経験があるので実感がより沸くのですが、AI開発だけでなくカメラ接続やPLCとの連携ができるので、現場ですぐ使えるプロダクトです。各現場で必要とされていることの最大公約数を取って機能開発が進められているなと感じます。
製造業の常識を覆す高速な更新サイクル
高田:検査AI MENOUは改善~更新サイクルの迅速化をするため、素早い現場サポートを可能とするためにインターネット接続を推奨しているプロダクトです。入社時に既存のお客様にオンライン環境での利用を受け入れていただいていることに驚きました。製造業では基本的にインターネットに繋がないというのが常識として成り立っている現場が多い中で、この点は大きな特徴だと思います。
藤:そうですね。製造業では一度システムを導入したら、ずっと使い続けることが前提で、お客さんが導入後に使いにくいと感じても、我慢してそのまま使っているケースも多いと思います。
中川:アップデートで1日止まると損害が大きいため、変更しないことを前提に買い切りで購入するお客様も多いですよね。検査AI MENOUはネットワーク接続することによって高速なリリースサイクル(最近は月2回の頻度)を実現できているので、大きなメリットだと思います。
AI技術の活用を前提としたサブスクリプションモデル
中川:サブスクリプションモデルを取っている点も、AIには非常にマッチしていると思うのですが、皆さんはどう感じますか?
高田:その通りですね。ルールベース型の検査装置では、開発時に何度もレビューを行い、中間段階でも精度を確認して、最終的に一定の精度が出てから納品をするという進め方をしていました。そういった経緯もあり、売り切りでの販売の方がやりやすかったのですが、AIは納品後にデータを集めてアノテーションし、精度を上げていく前提の技術なので、売り切りモデルは合わないのかもしれませんね。
藤:だからこそ、サブスクリプションで、誰でもAI開発が内製化できるプラットフォームとして提供するやり方がマッチしているのでしょうね。 MENOUでは「とりあえずAIを使おう」というのではなく、お客様が「自分たちが装置を作るんだ」と認識していただけるよう営業活動を進めており、カスタマーサクセスがプロダクトを使いこなせるように支援しています。そのため、エンジニアとしても作ったものが現場でしっかり運用されていることを実感できる環境になっていると思います。
MENOUの開発サイクルやカルチャー
ーーこれまでと、仕事の進め方やカルチャー等、どんなところに違いを感じますか?
新しい技術を積極的に採用し、変化を受け入れる文化
高田:前職は、いわゆる大手老舗メーカーだったということもあり、新しい技術を採用する際に社内で許可を取るためには多くの工程が必要でした。そのため、新しい技術を導入した方が良いと思いつつも、現行の技術を使う方向に議論が進んでしまうことも多々あり、違和感を覚える部分もありました。MENOUでは、この技術を採用することでどのようなメリットがあるか、よりよいサービスを提供することができるかという議論から始まり、もちろんセキュリティ面の安全性が担保できることを前提に、積極的に採用して開発が進められていると感じます。
中川:最近私はクラウドを利用した開発を進めており、Azureを使っています。Azureには様々な機能があり、これまでもBlobストレージなどはよく使っていましたが、直近ではMENOUのシステムとクラウド上の計算リソースを連携させるため、Azure Queueやテーブルなど、今まで使っていなかった機能も触りながら導入していっています。同じ新規サービス開発チームの先輩エンジニアがこういった領域の技術に詳しく、いろいろ教えてもらいながら取り入れることができています。
藤:新しい技術をキャッチアップして、それを実際に使える環境があるというのが、技術に対する感度を高く持てている理由かなと思います。わかりやすい例で言うと、Chat GPTが出てきたときにはすぐにMENOUに導入し(※導入時のプレスリリース)、プロダクトの説明や使い方をGPT経由で回答できるようにしましたし、 ChatGPT-4oもリリースされてすぐにメンバーが試していましたね。
また、 MENOUはこれまでWindowsアプリケーションが中心で、C#がメインの開発言語ですが、現在ベータ版を提供中の検査結果を分析できるMENOU-QCはブラウザアプリとして開発しているため、Webに特化したフレームワークであるBlazorを採用し、C#の資産を活用しながらも新しい技術を積極的に取り入れています。
中川:技術面だけでなく、組織面でも変化には積極的ですよね。
藤:自分が入社した1年半前は開発メンバーが4人ぐらいだったのですが、今は10名ちょっとに増えていて、スピード感がすごいですね。
中川:私が入社した頃から、チームに分かれて作業するようになり、組織的にも変化がありました。最近では、毎日全員行っていた朝会をチームに分けて行ったり、入社した人に伝えておくべき最低限のルールを話し合ったり、どうすればより良くなるかを考えて色々と試していますよね。
高田:変化を嫌がる人もいるかもしれませんが、MENOUのメンバーは変化を受け入れて、より良くしていこうという姿勢を持っている人が多いかもしれませんね。
月に2回リリースのアジャイル開発
中川:あと、リリースサイクルが月2回と聞いたときは、この会社ヤバいんじゃないか?と思いましたよね(笑)。
一同:(笑)
中川:リリースの間隔が短いので、入社前はめちゃくちゃ忙しいんじゃないかと心配していました。でもそんなことはなくて、高頻度のリリースは頭の中を整理しやすい面もあるんだというのが気付きでしたね。前職では年に1回か2回のリリースしかなかったので、何ヶ月も前に作った機能を思い出しながらテストするのが大変でした。でも、MENOUでは最近作ったものを次の週にテストするので、サイクルが短い分、すっきりと効率的に作業を進めることができます。
高田:確かにそうですね。私も前職では工場のソフトが1年や半年単位でしか変更できなかったので、マルチタスクで複数のプロジェクトを頭に残しておく必要がありました。
藤:従来の検査装置だと、ソフトウェアだけでなくハードウェアも同時に設計開発することが多いので、手配などの理由からウォーターフォールが合っている側面もあったかもしれませんね。
フルリモートでのコミュニケーション
ーー皆さん、北陸地方や九州地方からフルリモートで働かれていますが、働き方やコミュニケーションについてどのように感じていますか?
中川:フルリモートになっても、Gatherを活用してコミュニケーションや仕事の進め方はあまり変わらずにできています。プライベートとのオンオフが必要な部分はありますが、開発メンバーに質問すると丁寧に教えてくれるし、悩みを共有すると一緒に考えてくれる人が多いです。
藤:他人事のように対応するのではなく自分事のように一緒に見てくれる方が多いですよね。先日は困ったときにペアプログラミングして助けてもらいました。一緒に解決していこうよ、という雰囲気がありとても助かっています。
高田:何か提案する際も、Slack(チャットツール)にアイデアや「どっちがいいですか?」といった内容を投稿して、営業やカスタマーサクセス(CS)など他部署から手軽にフィードバックをもらえるのはありがたいですね。
画像処理エンジニアとしての開発経験が活きるポイント
ーー検査システムの開発に携わっていたことが活きていると感じるポイントはありますか?
高田:私は生産技術としてコンベアで製品が流れてきてセンサーで感知し、PLCでハンドリングする、といった一連の流れを見てきました。そのため工場の作業者がどんなことで困っているか、ソフトウェアを操作する上でどんなところに課題を持ちやすいかなどが想像しやすいです。特にMENOU-RNではUIを設計する際にその経験が活かせていると思います。
また私は通常の開発に加えて、お客様からのお問い合わせに対する技術サポートも担当しているのですが、製品や発生しやすい不良の種類の知識があるとサポートがしやすいですね。
中川:画像処理に関する知識はそのまま活かせますね。例えば現在作っている新機能でも画像の一部分を切り出して学習させる処理を行いますが、閾値処理や面積での分類などの知識が役立っていると思います。
藤:過検出や見逃し率等、お客様が運用する中で気にしているポイントに対しての一定の理解はあるのかなと思っています。また、検査システムではタクトタイムが重要ですが、画像処理は処理負荷が大きいので、効率よく高速に処理することを常に意識しています。限られたハードウェア環境で最適化を追求してきた経験は役に立っていると感じます。
中川:また、私たちと近いバックグラウンドの方だと、C++を中心に開発をされてきた方も多いかと思うのですが、その点も心配はいらないかと思います。この3人もC++メインでやってきましたが、それが障壁になることはほとんどないと感じています。
ーー 直近で印象に残っている業務について教えてください!
中川:やはり今携わっている新規機能の開発ですね。リリース前なのでお話できる範囲が限られてしまうのですが、営業の方が実際のお客様からの声を共有してくれ、ニーズを感じていたので、開発を任されることになりとてもやりがいを感じています。ウェブで論文を探したところ、ユーザーの課題を解決できそうな良い技術を見つけたので、CTOの森谷さんにもアイデアをいただきながらプロダクトに反映させています。
高田:私はお客様に対する技術サポートを担当したことですね。実際にプロダクトがどのように使われ、どのような課題があるのかが明確になりました。導入に携わった設計部署の方はわかっていても、現場の方々は知らないことも多く、例えばそもそもアップデートが走ることに驚かれることもあります。そのため、「お客様は全く新しいソフトウェアを使う」という前提のもと、なるべくWeb会議でハンズオンで操作していただきながら会話をすることで、原因を丁寧に説明しながら解決策を提案するように心がけています。この経験を開発にも反映していきたいと思っています。
藤:これまで手動テストがメインだったところ、テストコードをしっかりと書いて進める体制を構築していることです。検査AI MENOUが様々な現場で使われていく中で、安定化というのは非常に重要な要素になってくると思うので、より柔軟なテストができるようになったのは意味があるなと感じています。また、前職でも画面なしのアプリのテストコードは書いていましたが、MENOUではWPFでMVVMを使っているため、画面付きのアプリでもテストコードを書くことができ、自分としても新しい挑戦になりました。
ーーこの記事を読んでくれているエンジニアの方にMENOUのおすすめポイントをあえてひとつにしぼって伝えるとしたら何ですか?
高田:MENOUはまだ成長段階にあるので、良くも悪くも組織として固まっていない部分が多く、色々なアイデアや取り組みを実現できる環境があることだと思います。また、技術力の高いメンバーが多く、自分に無い技術が必要になっても他の方に協力してもらったり、教えてもらえる環境が整っています。2つ挙げてしまいましたが(笑)、まとめると技術者として成長しやすい環境が整っているのがおすすめポイントです。
中川:自分がやりたいことや提案をすれば、それを実現するチャンスを与えてくれる会社だと思っています。役員の方々を含め、積極的に意見を聞いてくれるので、自分のアイデアを形にするチャンスが多いことはありがたいと感じています。
藤:MENOUには色々なバックグラウンドを持つ人たちが集まっていて、例えば私たちのように製造現場で働いていた人もいれば、ウェブ系を中心に開発してきたエンジニアや、インフラ周りを担当していた人もいます。技術的な背景が多岐にわたっているので、そういった多様な知識や経験を共有できるのが大きな魅力で、新しいことに挑戦したい、バイタリティのある人には特におすすめできる環境だと思います!